「HSPだから、職場の人間関係や周りの環境がどうしても気になる」「業務のプレッシャーが、HSPの自分には耐えられない」「HSPに向いている仕事に就きたい」こんな風に思ったことはありませんか?
この記事では、HSPの方におすすめの職業や、仕事を探す方法を解説します。HSPの特性に合った仕事に就くことで、今感じている悩みやストレスを減らすことが出来るかもしれません。
目次
HSPの特徴
HSP(Highly Sensitive Person)とは、生まれつき敏感な気質を持った人のことです。HSPは生まれ持った性質であり、病気や障害ではありません。
HSPの一般的な特徴として、次の4つが挙げられます。もちろん、全てのHSPの人に当てはまる特徴ではなく、育ってきた環境や生まれ持った性格にも左右されます。
- 考え方が複雑で、思考の度合いが深い
- 刺激に敏感で疲れやすい
- 他者の気持ちに振り回されやすく、共感力が高い
- あらゆる感覚が鋭い
このような特徴ゆえに、HSPの人は、仕事や人間関係に悩みすぎて疲れてしまうことがあります。統計的に5人に1人はHSPに当てはまると言われています。特別珍しい性質とは言い難いものの、HSPでない人たちから理解を得られず、「生きづらさ」を感じるHSPの人も少なくありません。
HSPに向いている仕事
HSPの人に向いている仕事は、以下のようなものがあります。いずれの仕事も、HSPの特徴を強みにできる仕事です。
2.1 人の心や健康を気に掛ける仕事
おすすめの職業
- エステティシャン
- セラピスト
- 看護師
- 医者
- 臨床心理士
- カウンセラー
- 鍼灸師
- マッサージ師
- 理学療法士
- 介護士
- 管理栄養士
HSPの人は「人の痛みが分かる」「共感力が高い」「人の役に立ちたいという気持ちが強い」といった特徴があります。人の心や健康を気に掛ける職業では、HSPの「困っている人を助けたい気持ち」が満たされ、やりがいを感じやすいでしょう。
自然や動物と関わる仕事
おすすめの職業
- 動物園や水族館の飼育員
- トリマー
- ペットトレーナー
- ペットシッター
- 植物園の職員
- 造園士
- 農家
- 花屋
動物や植物は言葉を話すことができないため、見た目や様子から動植物の状態を想像し、察することが必要になります。HSPの特徴である「変化に気づきやすい」「共感力が高い」「想像力が豊か」を活かして仕事をすることができるでしょう。
また、HSPの人は、人付き合いが苦手だったり、人と話すと疲れてしまったりする人も少なくありません。動物や植物を相手にする仕事ならば、HSPの人も心穏やかに仕事をすることができるでしょう。
ITやWEBに関する仕事
おすすめの職業
- 開発エンジニア(システムエンジニア・WEBエンジニア)
- インフラエンジニア
- ITコンサルタント
- WEBデザイナー
- UI/UXデザイナー
- 動画編集者
ITやWEBに関する技術職は、HSPの特徴である「丁寧に仕事ができる」「相手が求めているものが分かる」「間違いに気が付きやすい」「コツコツと作業することが苦にならない」などを活かすことができます。
また、ITやWEB系の職業は、他の職業と比べて働く場所や時間に柔軟な場合も多いです。「人目を気にせず、家で働きたい」「満員電車を避けて通勤したい」というHSPの人にもおすすめの職業です。
クリエイティブな仕事
おすすめの職業
- グラフィックデザイナー
- コピーライター
- 建築デザイナー
- イラストレーター
- ハンドメイド作家
- カメラマン
- ミュージシャン
- Youtuber
- ライター
HSPの人は「感受性が強く、想像力が豊か」「美術や音楽など、芸術的なものが好き」「興味があることはとことん突き詰める」という特徴があります。クリエイティブな職業は、このようなHSPの特徴を強みとして働くことができます。
正確さが求められる仕事
おすすめの職業
「物事の細かいところまで気を配ることができる」「何度も確認をしてしまう」「ルーチン作業が苦にならない」というHSPの人には、正確さが求められる仕事がおすすめです。
「おおざっぱで、ケアレスミスを何度もしてしまう」という人も多い一方、丁寧に仕事ができるHSPの人は、正確さが求められる仕事で重宝されるでしょう。
HSPが仕事を探すときのポイント
これまで、HSPの人に向いている仕事・おすすめの職業についてご紹介しました。次は、実際に求人に応募するときや、転職先を探すときのポイントについて解説します。
自分が持つHSPの特徴を受け入れ、活かす
「苦手を克服したい」「HSPじゃない人と同じように働きたい」、そのように思ったことはありませんか。苦手なことに挑戦しようという気持ちは大切ですが、無理は禁物です。
HSPの人は、感覚が敏感でストレスを受けやすいとも言われています。向いていない仕事や苦手な職場環境が負担になり、早期退職してしまう…という事態にもなりかねません。
まずは、自分のHSPの特徴を「弱み」として考えず、受け入れてみましょう。そして、そのHSPの特徴を「強み」として活かせる仕事や職場環境を求めてみましょう。
社風や職場環境も考慮する
仕事内容は同じでも、会社によって職場環境が全然違う、ということは多いです。職場環境を知る具体例として、「残業時間はどれくらいか」「働いている人の人数や年代はどれくらいか」「スピード重視か、正確さ重視か」「ノルマがあるか、ないか」「体育会系か、頭脳系か」などが挙げられます。
就職活動や転職活動をする際には、自分が求める職場環境を具体化し、希望する職場環境に優先順位をつけると良いでしょう。
興味が持てることを仕事にする
興味が持てないことを仕事にすることは、HSPでない人にとっても辛いことが多いです。ましてや、感受性が強いHSPの人が興味の無いことを仕事にすると、「どうして自分はこの仕事をやっているのだろう」「この仕事は誰の役に立っているのだろうか」などと考えてしまい、より辛いと感じてしまう可能性があります。
また、HSPの特徴として「興味があることをとことん突き詰める」というものがあります。HSPの特徴を活かすという点でも、HSPの人は、自分が興味を持てることを仕事にした方が良いでしょう。
まとめ
この記事では、HSPの特徴や向いている仕事、おすすめの職業、仕事を探すときのポイントを紹介しました。
HSPの人が向いている仕事に就くためには、自分の特徴を受け入れ、強みとして活かせることを考えてみましょう。反対に、あえて苦手な仕事や職場環境に飛び込んでみることは、避けた方がよいでしょう。