ブライダル業界(ウエディング)企業研究・就活対策まとめ

ブライダル業界(ウエディング)企業研究・就活対策まとめ

「人の幸せに関わる仕事がしたい」そんな理由から、ブライダル業界(ウエディング業界)を志望する学生や転職希望者は毎年多くいます。

ウエディングプランナーやドレスコーディネーターは、結婚式という人生の大切な瞬間を支える仕事です。華やかなイメージが強い一方で、長時間労働や土日勤務、プレッシャーの大きさから「ブライダル業界はやめとけ」と言われることも少なくありません。

また、同じブライダル企業でも、職種や配属先によって仕事内容や働き方は大きく異なります。イメージだけで就職すると「思っていた仕事と違った」と後悔するケースもあります。

本記事では、ブライダル業界の市場規模や将来性、代表的な職種、仕事内容、就活・転職対策、企業研究のポイントまで、これから業界を目指す方向けにわかりやすく解説します。

ブライダル業界の特徴・業界動向・市場規模

最近のブライダル業界の市場規模はおおむね縮小傾向にあります。

厚生労働省の発表によると、年間婚姻組数は2016年の62万組から2017年は60万7000組、2018年は59万組と減少しています。

市場規模に関しては、ブライダル業界関連企業を対象とすると2016年現在で2兆5290億円という発表があり、昨年比で微減という状況が年々続いている状況です。

ナシ婚と呼ばれる婚姻関係にありながら結婚式を行わないカップルが昨今増加傾向にあり、業界内では大きく注目を集めています。しかし、裏を返せば開拓できる顧客層が存在するまだまだ未成熟な業界と言えるでしょう。

衰退している現状を変革しようとする業界再編の動き

その一方で、衰退している現状を変革しようとする業界再編の動きは非常に活発化しています。世の中の流行やニーズをしっかりと形にし、ウエディングの在り方の多様化は年々促進しているように見受けられます。

以前は専門式場やホテルウエディングが主流だった時代もありましたが、昨今ではゲストハウス(一軒屋を貸し切るスタイルでプライベートスペースを演出する結婚式)やレストランウエディング(普段はレストラン営業を行っている店舗での結婚式や食事をメインとしたカジュアルスタイルの結婚式)などが台頭しています。

また、ご祝儀で結婚式の料金を相殺できるようなサービスや、結婚式の内容をプラン化することにより短期間での準備を可能としたサービスを提供する企業の出現も大きな注目を集めました。

ブライダル業界全体の印象は、ブラックなイメージが先行する業界でもあります。華やかな仕事イメージの反面、長時間労働や、一生に一度の機会を任される責任感の重さなど、ネガティブな印象を持つ人も多いのではないでしょうか。

しかし、働き方改革に動き出す企業も非常に増えており、残業問題の解消や女性の結婚や出産などライフスタイルの変化に合わせた雇用形態のサポートなど、悪いイメージを払拭するために積極的な企業も存在します。

採用百科事典
採用百科事典
ブライダル業界に特化した就職フェアも毎年開催されています。企業の評判情報(働く環境、社風・給与制度)も理解してブライダル業界に挑戦してほしいと思います。

関連記事:ブライダル業界で働くには?ウエディングプランナーの転職・就活準備ガイド

ブライダル業界はやめとけと言われる理由

ブライダル業界は「やりがいは大きいが、その分負担も大きい仕事」であるため、人によっては後悔するケースもあります。実際に「やめとけ」と言われる主な理由は、労働環境と評価制度にあります。

まず多く挙げられるのが、長時間労働になりやすい点です。結婚式は土日祝が中心であり、準備や打ち合わせも含めると勤務時間が不規則になりやすく、繁忙期は連勤が続くことも珍しくありません。

次に、給与水準と業務負荷のバランスです。責任の大きい仕事である一方で、初任給や年収は他業界と比べて高いとは言えず、「仕事内容に対して給料が見合っていない」と感じる人も一定数います。

また、精神的なプレッシャーの大きさも理由のひとつです。結婚式は一生に一度のイベントであり、小さなミスも許されない環境です。クレームやトラブル対応が発生した場合、精神的な負担を感じやすい仕事でもあります。

ただし、これらはあくまで業界全体の傾向であり、企業ごとに働き方や環境は大きく異なります。近年では働き方改革を進めている企業も増えており、「やめとけ」と一括りにするのではなく、企業ごとの実態を見極めることが重要です。

採用百科事典
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ブライダル業界は人気が高く「憧れ」で志望する方が多いですが、実際は働き方や配属先によって満足度が大きく変わります。企業名や知名度だけで選ぶのではなく、現場の働き方やキャリアパスまで確認しているかが、入社後の差につながります。

ブライダル業界の募集職種一覧

基本的に総合職と専門職に分かれています。司会・カメラマンはグループ会社や外部の会社に外注していることもあります。職種の名称は企業によって多少呼び方が変わるケースもありますが、業務内容に関しては同様であることがほとんどです。

しかし、職種による業務分担が企業によって異なるケースは多くみられるため、注意が必要です。例えばウエディングプランナーの場合、成約済みのお客様と結婚式の進行内容に関して打ち合わせを全面的に統括し、結婚式当日の指揮監督(キャプテンという役割)もその打ち合わせを担当したウエディングプランナーが担う企業があるとします。

一方で、お客様との打ち合わせのみウエディングプランナーの業務、結婚式当日のキャプテンは別の職種の業務としている企業もあったり、中には打ち合わせの分野ごとにウエディングプランナーを分担し、専任ではなく分業でお客様の打ち合わせを実施したりしていく企業もあります。

どれが良い、どれが正解というものではありませんが、自分自身のやりあいことや目的に合わせて、セミナー等で企業ごとの職務内容をしっかり見極めることが、ブライダル業界にエントリーする上では非常に重要です。

また希望職種に確実に配属されるかどうかも、各企業によって方針が異なるため注意が必要です。多いパターンとしては、「総合職」として選考を受けて配属先を学生は選べないパターンと、「職種別」で選考を受けてあらかじめ特定の職種でエントリーするパターンです。

どちらとも併用して、職種によって使い分けを行っている企業もあります。特定の企業の内定を得ることが目標であれば総合職採用でも問題ないかもしれません。しかし、企業はもとより特定の職種の業務に従事したい方であれば、職種別採用を行っている企業から内定を得ることを優先事項とされた方がいいでしょう。

採用百科事典
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同じブライダル企業でも、店舗や職種によって業務負荷や労働時間は大きく異なります。「思っていた働き方と違った」というミスマッチは非常に多いため、説明会やOB訪問で現場のリアルな声を聞いている学生ほど、入社後の定着率が高い傾向があります。

関連記事:パティシエとは?仕事内容・やりがい・志望動機の書き方完全ガイド

ブライダル会社売上ランキング

第1位:株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ

  • 東京都品川区東品川2-3-12 シーフォートスクエアセンタービル17階
  • 設立:1998年10月19日
  • 代表取締役会長:野尻佳孝
  • https://www.tgn.co.jp/
  • 売上601億円(2017年3月期)
  • 売上645億円(2018年3月期)
  • 売上668億円(2019年3月期)

株式会社テイクアンドギヴ・ニーズは、日本国内のブライダル企業としては最大手です。

日本のブライダル業界にハウスウエディングなどのブームを巻き起こしたパイオニア的存在でもあり、全国32都道府県に展開しています。今後の10年の長期経営方針として「EVOL2027」を策定し、ハウスウエディング、海外事業、ホテル事業の3本柱の成長戦略を強化する施策を発表しています。

第2位:株式会社ツカダ・グローバルホールディング

  • 東京都渋谷区東3-11-10 恵比寿ビル
  • 設立:1995年10月6日
  • 代表取締役社長:塚田正之
  • https://www.tsukada-global.holdings/
  • 売上572億円(2017年12月期)
  • 売上601億円(2018年12月期)
  • 売上611億円(2019年12月期)

株式会社ツカダ・グローバルホールディングは『ブライダルの枠を超えて、「世界最高のおもてなし企業」へ』をビジョンに、ブライダル事業を中心に、ホテル事業、レストラン事業にも進出しています。

ブライダル事業に関しては複数のグループ会社を有し、総合的にプロデュースすることができるホールディングスの組織であることも特徴です。

第3位:ワタベウェディング株式会社

  • 京都府京都市下京区四条通烏丸東入長刀鉾町20 四条烏丸FTスクエア
  • 設立:1964年10月3日
  • 代表取締役会長:渡部秀敏
  • https://www.watabe-wedding.co.jp/
  • 売上439億円(2017年3月期)
  • 売上451億円(2018年3月期)
  • 売上484億円(2019年3月期)

ワタベウェディング株式会社は、日本国内の顧客層に向けたリゾートウエディングのサービスに強みを持ったブライダル企業です。

また、それ以外にも国内挙式・衣裳・写真・美容・ハネムーンまで、ブライダルに関わるあらゆるサービスを融合させ多角的に展開しています。

採用百科事典
採用百科事典
大手企業なら毎年百名以上の募集枠があるものの、人気の高い業界のため採用倍率も高いです。就活生なら積極的にインターンシップに参加しましょう。特に現場の社員と仕事体験ができる長期インターンシップがおすすめです。

第4位:株式会社エスクリ

  • 東京都港区西新橋2丁目14-1 興和西新橋ビル
  • 設立:2003年6月19日
  • 代表取締役社長:渋谷守浩
  • https://www.escrit.jp/
  • 売上294億円(2017年3月期)
  • 売上317億円(2018年3月期)
  • 売上333億円(2019年3月期)

株式会社エスクリは、約30店舗を国内で展開するブライダル企業です。これまで述べた企業とは異なり、ブライダルに軸を置いた事業展開を行っています。

エスクリという社名は「STAFF CREATE」という言葉に由来しており、人の力をコアバリューとし、多様なスタッフが能力や専門性を最大限に発揮し、お互いに活かし合える企業体をめざしています。

関連記事:ドレスコーディネーターとは?仕事内容・やりがい・就職転職成功のポイント

第5位:株式会社ノバレーゼ

  • 東京都中央区銀座1-8-14 銀座YOMIKOビル4F
  • 創立:2000年11月1日
  • 代表取締役社長:荻野洋基
  • https://www.novarese.co.jp/
  • 売上87億円(2017年12月期)
  • 売上174億円(2018年12月期)

株式会社ノバレーゼは、国内に約50店舗を展開するブライダル企業です。名古屋を発祥とし、ドレスブランドからスタートした企業であることも特徴です。

企業理念の「Rock your life-世の中に元気を与え続ける会社でありたい-」という言葉が文化に根付いており、ホスピタリティの高い人材力に強みを持っている企業です。

採用百科事典
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ブライダル業界は人気が高い分、企業ごとの働き方や実態の違いが見えにくいのが難点です。求人情報だけでは分からないリアルな現場を知るためにも、実際に働く社員の話を聞けるOB訪問サービスを活用するのがおすすめです。
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関連記事:【ノバレーゼ転職成功の秘訣】中途採用や口コミ評判を徹底解説

ブライダル業界の就職・転職体験談

実際にブライダル業界で働いた人の体験談を見ると「やりがい」と「大変さ」の両面がはっきり分かれています。ここでは代表的な事例を紹介します。

20代女性|やりがいは大きいが体力的に限界を感じたケース

新卒でウエディングプランナーとして入社し、結婚式の打ち合わせから当日の運営まで担当していました。お客様の「ありがとう」の言葉や達成感は大きかったですが、土日勤務が続き、平日も帰宅が遅くなる生活に。3年ほどで体力的に限界を感じ、一般企業へ転職しました。「やりがいはあるけど長く続けるのは難しい」と感じた経験です。

採用百科事典
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最近のインターンシップは大学3年生だけでなく、1年生や2年生も参加できるものもあります。内定直結ではありませんが、あるブライダル企業の内定者の半数以上はインターンシップに参加していたとのクチコミ情報もあります。

20代女性|ドレスコーディネーターとしてキャリアアップできたケース

未経験からドレスコーディネーターに転職。最初は覚えることが多く大変でしたが、接客スキルや提案力が身につき、売上実績も評価されて店長に昇格。インセンティブ制度もあり、年収もアップしました。「企業選び次第で働きやすさは大きく変わる」と実感しています。

30代女性|ブライダル経験を活かして異業界へ転職したケース

ブライダル業界での経験を経て、法人営業職へ転職。接客で培ったコミュニケーション力や提案力が評価され、年収アップにも成功しました。「業界自体は大変だったが、キャリアの土台としては非常に良かった」と振り返っています。

採用百科事典
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ブライダル業界は「きつい」と言われる側面がある一方で、スキルや経験を活かしてキャリアアップにつなげることも可能です。重要なのは、業界の特徴を理解した上で、自分に合った働き方ができる企業を選ぶことです。
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まとめ

ブライダル業界は、決して楽な仕事ではありません。土日勤務や長時間労働、人前に立つ責任感など、体力的にも精神的にも大変な場面は多くあります。

それでも、この業界を目指す人が後を絶たないのは「ありがとう」が直接返ってくる仕事だからです。新郎新婦やご家族の人生の節目に関わり、記憶に残る一日をつくれる仕事は、他業界にはなかなかありません。

また近年は、働き方改革やキャリア支援に力を入れる企業も増えており、以前より働きやすさを改善する動きも広がっています。

大切なのは、業界イメージだけで判断しないことです。企業によって働き方や評価制度、キャリアパスは大きく異なります。説明会やOB訪問、口コミなども活用しながら、自分に合った会社を見極めていきましょう。

参照:株式会社矢野研究所
https://www.yano.co.jp/press/press.php/001669
参照:業界動向サーチ.com
https://gyokai-search.com/4-bridal-nensyu.html

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ABOUT US
秋場亮一株式会社リクエストエージェント代表取締役
明治大学経営学部卒業後、ディップ株式会社に新卒入社。求人広告の法人営業を担当し、業種・職種を問わず数多くの採用支援に携わる。2011年に転職し、成功報酬型求人サイトの立ち上げと事業成長に尽力。中小企業から上場企業まで幅広く担当し、求人原稿設計、応募データ分析も担当。2016年に求人広告代理店を創業。企業の採用活動を支援しつつ、これまでの豊富な経験を活かし、就職・転職ノウハウを情報発信中。