【2020年】ブライダル業界(ウエディング)企業研究・就職活動対策まとめ

これからブライダル業界(ウエディング業界)に就職・転職しようとする方に向けてブライダル業界の業界分析・業界動向・将来性など面接や履歴書を書く前に知っておいてほしい知識やノウハウをまとめました。

ブライダル業界の特徴・業界動向・市場規模

最近のブライダル業界の市場規模はおおむね縮小傾向にあります。

厚生労働省の発表によると、年間婚姻組数は2016年の62万組から2017年は60万7000組、2018年は59万組と減少しています。

市場規模に関しては、ブライダル業界関連企業を対象とすると2016年現在で2兆5290億円という発表があり、昨年比で微減という状況が年々続いている状況です。

ナシ婚と呼ばれる婚姻関係にありながら結婚式を行わないカップルが昨今増加傾向にあり、業界内では大きく注目を集めています。しかし、裏を返せば開拓できる顧客層が存在するまだまだ未成熟な業界と言えるでしょう。

衰退している現状を変革しようとする業界再編の動き

その一方で、衰退している現状を変革しようとする業界再編の動きは非常に活発化しています。世の中の流行やニーズをしっかりと形にし、ウエディングの在り方の多様化は年々促進しているように見受けられます。

以前は専門式場やホテルウエディングが主流だった時代もありましたが、昨今ではゲストハウス(一軒屋を貸し切るスタイルでプライベートスペースを演出する結婚式)やレストランウエディング(普段はレストラン営業を行っている店舗での結婚式や食事をメインとしたカジュアルスタイルの結婚式)などが台頭しています。

また、ご祝儀で結婚式の料金を相殺できるようなサービスや、結婚式の内容をプラン化することにより短期間での準備を可能としたサービスを提供する企業の出現も大きな注目を集めました。

ブライダル業界全体の印象は、ブラックなイメージが先行する業界でもあります。華やかな仕事イメージの反面、長時間労働や、一生に一度の機会を任される責任感の重さなど、ネガティブな印象を持つ人も多いのではないでしょうか。

しかし、働き方改革に動き出す企業も非常に増えており、残業問題の解消や女性の結婚や出産などライフスタイルの変化に合わせた雇用形態のサポートなど、悪いイメージを払拭するために積極的な企業も存在します。

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ブライダル業界の職種

基本的に総合職と専門職に分かれています。司会・カメラマンはグループ会社や外部の会社に外注していることもあります。職種の名称は企業によって多少呼び方が変わるケースもありますが、業務内容に関しては同様であることがほとんどです。

しかし、職種による業務分担が企業によって異なるケースは多くみられるため、注意が必要です。例えばウエディングプランナーの場合、成約済みのお客様と結婚式の進行内容に関して打ち合わせを全面的に統括し、結婚式当日の指揮監督(キャプテンという役割)もその打ち合わせを担当したウエディングプランナーが担う企業があるとします。

一方で、お客様との打ち合わせのみウエディングプランナーの業務、結婚式当日のキャプテンは別の職種の業務としている企業もあったり、中には打ち合わせの分野ごとにウエディングプランナーを分担し、専任ではなく分業でお客様の打ち合わせを実施したりしていく企業もあります。

どれが良い、どれが正解というものではありませんが、自分自身のやりあいことや目的に合わせて、セミナー等で企業ごとの職務内容をしっかり見極めることが、ブライダル業界にエントリーする上では非常に重要です。

また希望職種に確実に配属されるかどうかも、各企業によって方針が異なるため注意が必要です。多いパターンとしては、「総合職」として選考を受けて配属先を学生は選べないパターンと、「職種別」で選考を受けてあらかじめ特定の職種でエントリーするパターンです。

どちらとも併用して、職種によって使い分けを行っている企業もあります。特定の企業の内定を得ることが目標であれば総合職採用でも問題ないかもしれません。しかし、企業はもとより特定の職種の業務に従事したい方であれば、職種別採用を行っている企業から内定を得ることを優先事項とされた方がいいでしょう。

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ブライダル会社売上ランキング

第1位:株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ

東京都品川区東品川2-3-12 シーフォートスクエアセンタービル17階
設立:1998年10月19日
代表取締役会長:野尻佳孝
https://www.tgn.co.jp/
売上601億円(2017年3月期)
売上645億円(2018年3月期)
売上668億円(2019年3月期)

株式会社テイクアンドギヴ・ニーズは、日本国内のブライダル企業としては最大手です。日本のブライダル業界にハウスウエディングなどのブームを巻き起こしたパイオニア的存在でもあり、全国32都道府県に展開しています。今後の10年の長期経営方針として「EVOL2027」を策定し、ハウスウエディング、海外事業、ホテル事業の3本柱の成長戦略を強化する施策を発表しています。

第2位:株式会社ツカダ・グローバルホールディング

東京都渋谷区東3-11-10 恵比寿ビル
設立:1995年10月6日
代表取締役社長:塚田正之
https://www.tsukada-global.holdings/
売上572億円(2017年12月期)
売上601億円(2018年12月期)
売上611億円(2019年12月期)

株式会社ツカダ・グローバルホールディングは、『ブライダルの枠を超えて、「世界最高のおもてなし企業」へ』をビジョンに、ブライダル事業を中心に、ホテル事業、レストラン事業にも進出しています。ブライダル事業に関しては複数のグループ会社を有し、総合的にプロデュースすることができるホールディングスの組織であることも特徴です。

第3位:ワタベウェディング株式会社

京都府京都市下京区四条通烏丸東入長刀鉾町20 四条烏丸FTスクエア
設立:1964年10月3日
代表取締役会長:渡部秀敏
https://www.watabe-wedding.co.jp/
売上439億円(2017年3月期)
売上451億円(2018年3月期)
売上484億円(2019年3月期)

ワタベウェディング株式会社は、日本国内の顧客層に向けたリゾートウエディングのサービスに強みを持ったブライダル企業です。また、それ以外にも国内挙式・衣裳・写真・美容・ハネムーンまで、ブライダルに関わるあらゆるサービスを融合させ多角的に展開しています。

第4位:株式会社エスクリ

東京都港区西新橋2丁目14-1 興和西新橋ビル
設立:2003年6月19日
代表取締役社長:渋谷守浩
https://www.escrit.jp/
売上294億円(2017年3月期)
売上317億円(2018年3月期)
売上333億円(2019年3月期)

株式会社エスクリは、約30店舗を国内で展開するブライダル企業です。これまで述べた企業とは異なり、ブライダルに軸を置いた事業展開を行っています。エスクリという社名は「STAFF CREATE」という言葉に由来しており、人の力をコアバリューとし、多様なスタッフが能力や専門性を最大限に発揮し、お互いに活かし合える企業体をめざしています。

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第5位:株式会社ノバレーゼ

東京都中央区銀座1-8-14 銀座YOMIKOビル4F
創立:2000年11月1日
代表取締役社長:荻野洋基
https://www.novarese.co.jp/
売上87億円(2017年12月期)
売上174億円(2018年12月期)

株式会社ノバレーゼは、国内に約50店舗を展開するブライダル企業です。名古屋を発祥とし、ドレスブランドからスタートした企業であることも特徴です。企業理念の「Rock your life-世の中に元気を与え続ける会社でありたい-」という言葉が文化に根付いており、ホスピタリティの高い人材力に強みを持っている企業です。

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まとめ

大手企業なら毎年百名以上の募集枠があるものの、人気の高い業界のため採用倍率も高いです。就活生なら積極的にインターンシップに参加しましょう。特に現場の社員と仕事体験ができる長期インターンシップがおススメです。最近のインターンシップは大学3年生だけでなく、1年生や2年生も参加できるものもあります。

内定直結ではありませんが、あるブライダル企業の内定者の半数以上はインターンシップに参加していたとのクチコミ情報もあります。またブライダル業界に特化した就職フェアも毎年開催されています。企業の評判情報(働く環境、社風・給与制度)も理解してブライダル業界に挑戦してほしいと思います。

参照:株式会社矢野研究所
https://www.yano.co.jp/press/press.php/001669
参照:業界動向サーチ.com
https://gyokai-search.com/4-bridal-nensyu.html

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