新卒採用のサイレント辞退の原因と防止方法まとめ

新卒採用において就活生からサイレント辞退がおきる原因と防止策についてまとめました。

サイレント辞退とは

サイレント辞退とは、就活生が何の連絡もなく選考中または内定していた企業を辞退することを言います。

このサイレント辞退は以前からもありましたが、近年問題になっているサイレント辞退は、企業が「合格者のみ連絡します」という対応(サイレントお祈り)をするのであれば、応募者である就活生側も連絡しなくてもいいのではないか、という考えが元になっていると言われています。

このように書くと応募者に非があるように思えますが、本当にそうなのでしょうか。

サイレント辞退を招く原因

サイレント辞退を招く原因の前に、どのようなサイレント辞退があるのかご紹介します。

・入社式に無断欠席→企業から電話すると他社の入社式に出ていると伝えられた
・入社書類未提出→企業から電話すると他社に入社すると伝えられた
・内定中に突然連絡取れなくなる(メールや留守電無視)→着信拒否→緊急連絡先に電話→内定辞退を申し出た

このように急に連絡が取れなくなるのが、サイレント辞退の特徴です。しかし、入社式や入社書類回収時に内定辞退をされると、追加採用が難しく採用担当は目も当てられません。では、応募者がサイレント辞退をする原因を紹介しましょう。

・選考方法に説明と違うことがあった
・Twitterで、不合格者から「不合格通知がきてない」「エントリーしたのに何の対応もない」と不満の声が出ている
・採用担当がオヤカクをしておらず、親から反対を押し切れず辞退した
・採用担当がオワハラをした
・面接を待っている間に、採用担当が自分以外の人にばかり話かけていた
・採用担当がオワハラまでいかないが「早くウチに決めてくれ」と無言で訴えている
・採用担当がピリピリした雰囲気や上から暗い雰囲気を出していて相談しにくい
・採用担当が上から目線で印象が悪い
・採用担当の態度が事務的  など

このように、採用担当の対応や態度に不満を持つとサイレント辞退をすることが多いようです。応募者の人は細かい部分までよく見て、他社と比較しています。最新の注意を払って応対しましょう。

サイレント辞退をしそうな人の傾向

【応募者からのサイレント辞退シグナル】

・メールの返信が締め切りギリギリ
・採用担当や内定者とのコミュニケーションや接触をさける
・内定者懇親会で積極性を見せず、やる気のない表情をしている
・内定者サイトへほとんどログインしない
・内定者サイトでの投稿やコメントアクションが少ない

このように、自ら進んでアクションを起こさないのは、他に優先すべき企業があるためです。また、入社意欲が低いので採用担当や内定者と親しくしたくない、または内定者懇親会の様子を採用担当が見て別に「内定を取り消されてもいいや」という気持ちでやる気のない態度を取っていると考えられます。

サイレント辞退防止策10選

・スピーディーかつ丁寧な応対で選考中からフォロー

エントリーを受けてからの連絡はスピーディーかつ丁寧な応対が求められます。応募者の試験スケジュールや仕事のスケジュールを気遣いながら日程調整をしましょう。

・リマインドは電話かメールで行う

事前に企業からリマインドがないと「キャンセル連絡をしなくてもいいか」とサイレント辞退をしても大丈夫そうな企業だと思われてしまいます。リマインド方法として効果が高いのは電話ですが、人手不足の時はメールで対応しましょう。

・他社の受験状況を確認

第一希望を聞いても「御社が第一希望の企業」と言うのは当然です。せめて、他社の選考がどこまで終っているのか確認しましょう。

・誤解がないか疑問点、不安点を確認する

選考中や内定後、接点がある度に「疑問点や不安点はありませんか」と声かけをしましょう。サイレント辞退をする人の中には、誤解をしたまま辞退をしていることがあります。特に、給与や賞与などお金に関する質問はしずらい人も多いので、積極的に情報を公開しましょう。

・内定者同士が仲良くなれる仕組みを作る

内定者同士がコミュニケーションを取る専用のSNSを用意して自由にコミュニケーションを取ってもらいましょう。また、内定式や内定者研修など内定者同士が仲良くなれる場を提供するようにしましょう。

・社員と内定者が接触できる機会を作る

配属予定先の社員とコミュニケーションが取れるランチやワークショップなど、実際に働いている社員とコミュニケーションを取ってもらうことで不安を払拭してもらいましょう。

・オヤカクをする

親から反対されている様子のある内定者の両親には、両親宛てに企業の資料や手紙など送って応対しましょう。

・イベントや内定向けのアルバイトを強要しない

全員に参加して欲しいイベントや入社前のアルバイトを強要してはいけません。学生にも卒業前の論文執筆や卒業研究などの都合があります。「卒論なんて適当に出せばいいじゃない」といった態度で接すると、学生からの信頼を失います。

・内定出しのシーンを盛り上げる

内定を出す人は長く勤めてもらう未来の社員です。内定はメールや郵送で伝えるのではなく会議室や応接室で直接伝えましょう。学生であれば内定式は必ず行ってください。遠距離で来社が難しい人には、ミニブーケと一緒に内定通知を送るなどのサプライズを演出してみましょう。

・内定者研修を集合で行う時は配属予定先または研修担当の社員をつける

OJT担当になりそうな社員や企業のアピール力やモチベーションアップが上手な社員をつけて、研修についていけていない人やコミュニケーションが苦手な人が落ちこぼれないように配慮しましょう。また、専門職であれば資格取得支援を通じて、研修担当者から定期的にコミュニケーションを取ってもらってサイレント辞退を防止しましょう。

まとめ

サイレント辞退をする人は、採用担当と信頼関係を築けていません。そのため、相談したいことや疑問に感じていることを聞くことができず、悩んだまま自然消滅していってしまいます。応募者とは選考中から積極的に信頼関係を築いて、「どうしてもこの企業に入りたい」と思ってもらえるような応対をしましょう。

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