
新卒営業や新入社員向けの研修を担当する際、「どのような行動やスキルを重点的に指導すればよいのか?」と悩むことはありませんか?社会人としての基本行動やビジネスマナーを適切に習得させることは、新入社員の早期戦力化や定着率向上につながります。しかし、評価基準が曖昧だと、効果的な指導が難しくなることも。
本記事では、新卒営業・新入社員に求められる「行動スキル」や「マナー評価のポイント」「ビジネススタンス」を詳しく解説します。研修設計の参考となる基本スキルや指導のコツ、評価基準を明確にすることで、より実践的で成果の出る研修を実施できるようになります。
目次
新入社員の基本行動の研修の意味
新人研修は、学生から社会人へと意識を切り替えてもらうために非常に重要です。
研修講師の評価チェックシートとして利用するだけでなく、新入社員にも評価を見せたり、意味を考えたりしてもらいながら研修を進めていきましょう。入社半年後の振り返り研修(フォローアップ研修)にも有効です。
新人研修には座学、グループワーク、ロープレ、合宿など様々な種類がありますが、形式的な内容にせず、一つずつビビネスマナーやコミュニケーションの意味を理解してもらいましょう。
現場配置後も評価軸を見直すことで、出来ていない部分の改善のきっかけになります。自分一人でPDCAサイクルを回せるようになることが新人研修のゴールと言えます。
評価項目サンプル例・一覧チェックシート表
新入社員は、まずはヒューマンスキルを磨き、徐々にテクニカルスキル(例:営業の提案力、プレゼンテーション能力)を伸ばしていくことが重要です。評価項目サンプル例・テンプレートとして活用できる一覧チェックシート表をまとめました。
基本スキル
- タイムマネジメントを実行できている
- 業務を進めるにあたって職場の仲間と協力している
- 顧客からの不満やクレームを受けたとき、すぐに適切な対応をしている
- 効率を考えた業務遂行ができている
- 仕事の成果を可視化できている
- 顧客からの不満やクレームを次の仕事に活かしている
専門スキル
- 自社の商品・サービスについて充分に理解している
- 競合の商品サービスの内容を理解している
- 業界の市場や動向を理解し、キャッチする努力をしている
- 自社の商品・サービスについてセールストークの組み立てができている
- 競合に関連する情報を積極的に収集している
- Powerpoint、Excelを駆使した提案書作成・データ加工が行える
- 自社の商品・サービスの特徴に関して自らの言葉で顧客に語れる
- 自分の担当している顧客の業界・事業を理解している
- 自分が担当している顧客のビジネスモデル・業績を理解している
- 訪問情報の入力、顧客管理、商談管理ができている
目標設定計画立案<目標設定>
- 組織の目標と個人の目標を理解している
- 担当する顧客の特徴を理解している
- 個社ごとの営業計画を立てている
目標設定計画立案<計画作成>
- 目標達成のためのアクションプランを立てている
- 達成に必要な商談件数や行動量のプロセス計画を立てている
- アクションプランを週・日次単位の計画に落とし込んでいる
訪問準備<情報収集>
- 訪問前に顧客に関して収集可能な情報を調べている
- 媒体企画書や資料など営業に必要なツールを事前に準備できている
- 顧客に合わせてツールや事例を訪問前に準備できている
訪問準備<アプローチ>
- 必要商談数を満たすだけのアポ取りを計画的におこなっている
- 顧客に合わせたアプローチ方法を工夫している
- 根気強くリストに対してアプローチをおこなっている
- 営業チャンスをひろげる努力をしている
商談・問題解決<課題把握>
- 顧客訪問の際に印象を良く持ってもらえるような振る舞いができている
- 顧客ニーズを把握するためのヒアリング項目を理解している
- ヒアリング項目を活用してトークに組み立てられている
- 顧客の課題やニーズに対して提案するための次回アポを確定できている
商談・問題解決<解決・提案>
- 顧客の意思決定のルールや手順についてヒアリングができている
- 提案書や資料・プレゼンテーションは顧客の要望の応えるものになっている
- プレゼン後にその場でクロージングがしている
商談・問題解決<クロージング>
- 顧客が意思決定する際に必要な資料や情報を提供できている
- 顧客に「やりましょう」「やってください」とはっきり言えている
- クロージング以降の進行や確認事項など抜け漏れなく相互確認できている
まとめ
新卒営業・新入社員の基本行動・スキルマナー評価項目をまとめました。最近では自社に研修ノウハウがない企業が、外部の研修専門会社や研修講師に依頼することも増えてきています。独立して個人で請け負っている業界経験豊富な専門家もおり、費用も低価格で利用できるので気になったら一度調べてみてくださいね。
ビジネスの心構えから営業ロープレの評価軸までまとめましたが、自社オリジナル研修資料として改良してみてほしいと思います。ユニークな研修プログラムやカリキュラムはたくさんありますが、客観的でわかりやすい研修を心がけてほしいと思います。