大学卒業後に就職せず「やりたいことを優先した」「就活のタイミングを逃した」――そんな理由で既卒となり、これから正社員就職を目指したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、既卒でも正社員就職は十分に可能です。ただし、新卒と同じ感覚で就活を進めてしまうと、なかなか内定が出ないのも事実です。
本記事では、既卒が就職に苦戦しやすい理由を踏まえたうえで、内定を獲得するための具体的な就活方法・準備・求人の探し方・面接対策まで、実践的に解説します。これから就職活動を始める方は、ぜひ参考にしてください。
既卒とは?
既卒とは、専門学校や大学を卒業後、一度も正社員として就職していない人を指します。卒業後にフリーターや派遣社員として働いている場合も、一般的には既卒に含まれます。
ただし、明確な定義はなく、企業によって「卒業後3年以内」「26歳以下」など応募条件が異なる点には注意が必要です。
インターネット上では「人生終了」「人生詰んだ」「もう取り返しがつかない」「死ぬしかない」といった強いネガティブな声も見られます。実際、新卒と比べて応募できる企業が限られるのは事実であり、就職活動が厳しいと感じる場面も少なくありません。
しかし、こうしたイメージとは裏腹に、近年は既卒を対象とした採用枠やポテンシャル採用が増えており、以前よりも就職できるチャンスは確実に広がっています。重要なのは、既卒という立場を正しく理解し、戦略的に就職活動を進めることです。
既卒は就職できない?厳しいと言われる理由
既卒でも就職は可能です。ただし、「厳しい」と言われるのも事実であり、その理由を理解せずに就職活動を進めると、なかなか内定を獲得できない可能性があります。
ここでは、既卒の就職が難しいと言われる主な理由を解説します。
新卒と比較されてしまうため
既卒の選考は、新卒や第二新卒と同じ土俵で行われることが多くなっています。そのため、企業は「なぜ在学中に就職しなかったのか」という点を必ずチェックします。
新卒であればポテンシャルだけで評価される場面も多いですが、既卒の場合はそこに「納得できる理由」が求められるため、選考のハードルが一段上がると言えます。
ネガティブな印象を持たれやすい
既卒というだけで「計画性がないのではないか」「継続力に不安があるのではないか」といったネガティブな印象を持たれてしまうことがあります。
もちろんすべての企業がそうではありませんが、書類や面接の段階でこうした先入観を払拭できないと、不利に働いてしまうのが現実です。
空白期間の説明が求められる
既卒は、卒業後の期間をどのように過ごしていたのかを説明する必要があります。ここで「特に何もしていません」といった回答になってしまうと、評価は大きく下がってしまいます。
アルバイトや資格勉強、自己研鑽など、どのような行動をしてきたのかを整理し、前向きに伝えることが重要です。
就職活動の進め方が分からない人が多い
既卒は、学校のサポートを受けられないため、就職活動を自己流で進めてしまいがちです。その結果、応募書類の質や面接対策が不十分なまま選考に進み、うまくいかないケースも少なくありません。
正しいやり方を知らないまま続けてしまうと「何社受けても落ちる」という状況に陥りやすくなります。
しかし「厳しい=無理」ではない
ここまで既卒の就職が厳しい理由を解説してきましたが、重要なのは「厳しい=就職できない」ではないという点です。
実際には、既卒でも内定を獲得している人は多く存在します。その違いは、既卒という事実ではなく、「理由を説明できているか」「準備と対策ができているか」にあります。
つまり、既卒は不利な側面がある一方で、正しい戦略で動けば十分に逆転できる状況でもあるのです。
既卒でも応募機会が拡大している
既卒でも正社員として就職できるチャンスは確実に広がっています。
その背景にあるのが、2010年に厚生労働省が「青少年雇用機会確保指針」を改正し、「卒業後3年以内は新卒扱い」として選考するよう企業に要請したことです。
さらに、既卒者の採用を促進する助成金(特定求職者雇用開発助成金)が導入されたことで、中小企業を中心に既卒採用が積極化しました。
加えて、近年は少子高齢化や人手不足の影響により、新卒採用だけでは人材を確保できない企業が増えています。そのため、大手企業を含め、既卒を新卒枠で受け入れるケースも珍しくなくなりました。
企業側が既卒採用を進める理由としては、以下のような課題があります。
- 若手人材の確保が難しくなっている
- ベテランの退職により人材の穴が生まれている
- 技術やノウハウを継承できる若手が不足している
- 新卒採用で内定辞退が増え、予定人数を確保できない
このような背景から、既卒は「採用対象外」ではなく「重要な若手人材」として見られるようになっています。
ただし注意点として、選考は新卒や第二新卒と同じ土俵で行われるため「なぜ既卒なのか」「計画性がないのではないか」といったネガティブチェックが入るのは避けられません。
また、既卒1年目であればポテンシャル採用として評価されやすい一方、3年目以降になるとフリーターと同様の扱いになり、就職難易度は一気に上がります。
つまり、既卒は「チャンスがあるが時間との勝負でもある」というのが現実です。だからこそ、できるだけ早く行動し、戦略的に就職活動を進めることが何より重要になります。
既卒の就職活動のタイミングと準備
就職活動をするタイミングは「就職したいと思ったら今すぐ」です。
卒業から時間が経って職歴なしのまま年齢が上がると、それだけ就職が不利になり難しくなります。なぜなら入社後に教育をするのであれば1歳でも若いほうが、ポテンシャルが高く物覚えや成長が早いと考えている企業が多いからです。
アルバイトで生計を立てている人もいると思いますが、アルバイトを優先しすぎていると選考のチャンスを逃して、あっという間に1年過ぎてしまいます。アルバイトを減らせない人は夜や土日祝日に入れる、就職活動に融通を利かせてくれる仕事を選ぶなど工夫しましょう。
※企業によっては新卒採用と同じ時期でないと既卒採用をしていない企業もあるので注意してください。
就職活動前に準備する5つのポイント
- 自己分析を徹底的に行う
- どんな仕事に就きたいのか明確にする
- 誰にも負けないアピールポイントを見つける
- 企業研究をしっかりおこない憧れ応募を避ける
- 内定が多い3月、8月、10月の2ヶ月前に応募を増やせるように準備する
既卒者の多くが自己分析を苦手とする傾向にあります。就活の相談をせずに
既卒は新卒や第二新卒、社会人すべてがライバルになるので選考が厳しくなります。「自分にはアピールポイントがなくて不安」という人は、アプリやオンラインでビジネスマナーや英語、ITパスポートなどを勉強して自信をつけましょう。
既卒の求人探しのポイント
既卒の就職活動は、「求人の探し方」で結果が大きく変わります。結論としては、求人サイト・新卒サイト・転職エージェントを併用し、応募機会を最大化することが重要です。
求人サイト・転職エージェントを軸にする
既卒は年齢的にポテンシャル採用の対象になるため、ハローワークだけでなく、求人サイトや転職エージェントを中心に探すのが効率的です。特に未経験歓迎求人や若手採用に強いサービスを活用することで、選択肢を広げることができます。
新卒求人サイトも積極的に活用する
見落とされがちですが、マイナビやリクナビなどの新卒向け求人サイトにも、既卒応募が可能な企業は多数掲載されています。企業によっては「卒業後3年以内は新卒扱い」として選考しているため、既卒でも十分にチャンスがあります。
スピード重視で新着求人をチェックする
人気企業や条件の良い求人は、短期間で募集終了になるケースが多いです。アプリを活用して新着求人を即時チェックし、気になる企業には早めにエントリーすることが内定獲得の近道になります。
企業ホームページからの直接応募も有効
企業によっては自社サイトからの応募を重視している場合もあります。新卒・中途で応募フォームが分かれている場合は、新卒枠で応募できるケースもあるため、応募条件を確認したうえで柔軟に活用しましょう。
既卒向け就職エージェントを活用する
既卒専門の転職エージェントを利用することで、非公開求人の紹介だけでなく、書類添削や面接対策、企業への推薦などのサポートを受けることができます。特に初めての就職活動で不安がある方は、プロのサポートを受けることで内定率を大きく高めることが可能です。
エージェントは1社に絞るのではなく、1〜2社登録して比較しながら活用するのがおすすめです。自分に合った担当者と出会えるかどうかが、就職成功の大きなポイントになります。
- UZUZ第二新卒
マンツーマンで徹底サポートしてくれる転職エージェント - マイナビジョブ20’s
20代・既卒・第二新卒専門の転職エージェント - 第二新卒エージェントneo
第二・既卒・フリーター・高卒に強い転職エージェント
既卒の応募書類作成のポイント
求人サイトからWEBでエントリーをした後に行われるのは、書類選考です。応募書類は企業指定がない限り、自分のアピールポイントが伝えられるフォーマットを使いましょう。
履歴書は市販や学校指定の履歴書から、WEBでダウンロードできるものまで数十種類あります。自己分析をして自分のアピールポイントを明確にしたうえで、自分に合った履歴書を選んでください。
学校指定の履歴書を新卒として応募する既卒が使っても構いません。ただし、第二新卒や中途採用で応募する時は、大学指定の履歴書を使うのは避けましょう。履歴書の作成には6つのポイントがあります。
6つの履歴書の作成ポイント
- 手書きとパソコン作成どちらでもOK。
- 学歴は最終学歴の1つ前の入学時から記入する。
- フリーター歴が1年以上ある場合は職歴欄に記載をする。
- フリーター歴が1年以下の場合は自己アピールにアルバイト経験を記載する。
- 応募書類を作成したら就職サービスやキャリアアドバイザーに添削してもらう。
- 企業ごとに志望動機を書き、どこの企業でも通用する志望動機で使い回しをしない。
志望動機と自己PRはどこで何を経験して、何を学び入社後に何をして会社に貢献(で実現)したいかを書きましょう。
志望動機や自己PRは抽象的な「元気」「明るい性格」や「御社の理念に共感」といった表現を避けて、実体験に基づいたことや就職のために取り組んだことをアピールすると、採用担当に伝わりやすい。
なお、応募書類の添削はハローワークやジョブカフェなど公的機関でも添削してもらえます。客観的な視点で応募書類を読んでもらい、率直な意見を聞きましょう。
既卒の面接のポイント
面接を突破するには採用担当や面接官に好かれないといけません。企業の採用担当や面接官に好かれる「素直さ」「主体的に動けること」「コミュニケーション能力」の3つのポイントがあります。この3つを意識して面接対策を行いましょう。
【面接を突破する7つのポイント】
- 想定される質問にはきちんと答えられるようにする
- 反省すべきところは反省をして、なぜ既卒で就活をしているのかを説明できるようにしておく
- 清潔感があり明るくテキパキ行動をして第一印象を良くする
- 程よいボリュームでテンポ良く話す
- 「ここで働きたい」という意欲を前向きに示す
- 姿勢よく座って手は膝の上においてキョロキョロ、オドオドしない
- 就職サービスで模擬面接をする(面接の練習をする)
このように「他社で内定をもらえない人」「何か問題があって既卒で就活している人」だというイメージをくつがえすには、何をすればいいのかを考えて面接対策を施しましょう。
- UZUZ第二新卒
マンツーマンで徹底サポートしてくれる転職エージェント - マイナビジョブ20’s
20代・既卒・第二新卒専門の転職エージェント - 第二新卒エージェントneo
第二・既卒・フリーター・高卒に強い転職エージェント
既卒の志望動機・志望理由の例文テンプレ
既卒の志望動機は「なぜ既卒になったのか」と「現在はどう考え、どう行動しているのか」をセットで伝えることが重要です。
単なる言い訳ではなく、反省と成長、そして志望理由につなげる構成を意識しましょう。志望動機の例文テンプレート、雛形、サンプルをまとめました。
部活動に専念していたケース
私は大学時代、サッカー部の活動に専念していたため、就職活動の時期を逃してしまいました。引退後に就職活動を開始しましたが、多くの企業の選考が終了しており、十分な準備ができないまま卒業を迎えることになりました。この経験から、事前準備の重要性と計画的に行動することの大切さを学びました。現在は業界研究や企業分析を徹底し、自分の強みを整理したうえで就職活動に取り組んでいます。中でも〇〇業界は、自身の経験や強みを活かして貢献できると考え、志望いたしました。
留学が理由で就活できなかったケース
大学在学中はアメリカに留学していたため、日本での就職活動に参加することができませんでした。帰国後に就職活動を開始しましたが、希望する業界の選考はすでに終了しており、卒業後に改めて就職活動を行うことを決意しました。留学を通じて主体的に行動する力や異文化理解力を身につけることができました。現在はその経験を活かしながら、〇〇業界において価値提供ができる人材を目指しています。
内定辞退を経験したケース
在学中に就職活動を行い内定をいただきましたが、自己分析や業界理解が不十分なまま意思決定をしてしまい、自分に合っていないと判断して辞退いたしました。この経験を通じて、納得のいくキャリア選択には深い自己分析と企業理解が不可欠であると痛感しました。現在は改めて業界研究を行い、自身の価値観と合致する〇〇業界に魅力を感じ、志望しております。
資格・進路変更を理由としたケース
私は大学卒業後は弁護士を目指し、アルバイトをしながら資格取得に向けた勉強を行っていました。しかし、インターンシップを通じて社会の現場に触れる中で、〇〇の仕事に大きなやりがいを感じ、自分の進むべき方向性を見直しました。現在は〇〇業界に進むことを決意し、必要な知識の習得や企業研究を進めています。これまでの経験で培った継続力と学習意欲を活かし、御社に貢献したいと考えております。
既卒で就職できる人・できない人の違い
既卒で就職できるかどうかは、学歴や経歴よりも「考え方と行動の違い」で大きく分かれます。ここでは、実際の就職活動で差がつきやすいポイントを解説します。
既卒で就職できる人の特徴
既卒でスムーズに内定を獲得する人は「既卒になった理由」と「これからどうしたいか」を一貫して説明できるのが特徴です。
過去の選択を言い訳で終わらせず、「なぜそうなったのか」「そこから何を学んだのか」「今はどう行動しているのか」を具体的に言語化できています。
また、自己分析や企業研究をしっかり行い、応募企業ごとに志望動機を作り込んでいるため、面接でも納得感のある受け答えができます。
さらに、求人サイトだけでなく転職エージェントも活用し、書類添削や面接対策を受けながら改善を繰り返している点も特徴です。「まずは行動してみる」という姿勢が、結果につながっています。
既卒で就職できない人の特徴
一方で、なかなか内定が出ない人は「既卒になった理由」を曖昧にしたまま就職活動を進めているケースが多いです。
例えば、「なんとなく就活をしなかった」「タイミングが悪かった」といった説明では、企業側に不安を与えてしまいます。また、自己分析や企業研究が不十分なまま応募を繰り返し、志望動機が使い回しになっていることも少なくありません。
さらに、「どうせ既卒だから無理」と悲観的になり、応募数が少なかったり、改善をせずに同じ失敗を繰り返してしまう傾向もあります。この状態では、いくら応募しても結果は変わりにくいでしょう。
違いは「過去」ではなく「今の行動」で決まる
既卒という事実そのものよりも重要なのは「現在どのように行動しているか」です。
既卒であっても、目的意識を持って準備し、改善を重ねながら行動できる人は内定を獲得しています。逆に、過去にとらわれて行動が止まってしまうと、就職活動は長期化してしまいます。
既卒は決して不利なだけの状態ではありません。行動次第で結果が大きく変わるフェーズだからこそ、正しい方向で努力を積み重ねていくことが重要です。
まとめ|既卒でも正社員就職はできる
既卒の就職活動は、新卒や第二新卒と同じ土俵で戦うため、準備不足のままでは内定獲得は難しくなります。しかし裏を返せば、正しい戦略と対策を行えば、十分にチャンスがある市場でもあります。
特に、自己分析・企業研究・応募書類・面接対策を一貫して整えることが、既卒就活の成否を大きく左右します。なんとなく応募を続けるのではなく、「なぜ既卒なのか」「これからどう成長したいのか」を言語化できるかが重要です。
一人での就活に不安がある場合は、既卒向けの就職エージェントを活用するのも有効な手段です。非公開求人の紹介や書類添削、面接対策までサポートを受けることで、内定までのスピードを大きく高めることができます。
既卒だからといって悲観する必要はありません。正しい準備と行動を積み重ね、納得できるキャリアの第一歩を踏み出しましょう。





















マンツーマンで徹底サポートしてくれる転職エージェント
20代・既卒・第二新卒専門の転職エージェント
第二・既卒・フリーター・高卒に強い転職エージェント