仕事で何がしたいかわからないと悩む20代は多いです。しらべぇ「やりたいことについての調査」によると、20代でやりたいことがわからないと回答した男性は46%、女性は56%となっています。
とくに女性はやりたいことで悩む傾向が強く、厚生労働省「世代別にみた意識と就業行動」によると、仕事上の悩みで男性1位「賃金が低い」であるのに対し、女性1位「仕事の内容」となっています。
そこでこの記事では、なぜ仕事で何がしたいかわからない20代が多いのか、転職してやりたい仕事を見つける方法を解説していきます。
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目次
仕事で何がしたいかわからない20代が多い理由
社会や企業からのプレッシャー
20代の若者が「仕事で何がしたいか分からない」と感じる大きな理由の一つは、社会や企業からのプレッシャーです。
大学を卒業してすぐに就職活動に追われ、自分の興味や適性をしっかりと理解する時間がないまま、周りに合わせて企業を選ぶケースが多いです。
「安定した職業」「将来性のある業界」といった外部の基準に従って決めた結果、数年後に「本当にこの仕事が自分に合っているのか」と疑問を持つ若者が増えています。
自己分析不足
20代の若者が仕事で迷うもう一つの理由は、自己分析が不十分であることです。
自己分析は、何が自分にとって重要なのか、どのようなスキルや興味を持っているのかを理解するプロセスです。しかし、学校教育では自己分析に関する体系的な指導が少なく、多くの人が自分の強みや弱みを十分に理解していないまま社会に出ます。
この結果、目の前の仕事をこなすことに追われる中で、次第に自分が本当にやりたいことが見えなくなるのです。
多様な選択肢に対する不安
近年、技術の進化や働き方の多様化により、若者には多くの選択肢が広がっています。リモートワークやフリーランス、起業といった働き方が一般化しつつあり、従来の会社員という選択肢以外にも様々なキャリアパスが存在します。
ユーチューバーやフリーランス、副業や在宅勤務(リモートワーク)などが注目され、成功している人を目にする機会が増えたことで、自分の現状と比較して「自分にはもっと向いている仕事があるのではないか」と考える20代が多くなっているのです。
しかし、選択肢が多いことは、逆に迷いを生じさせる要因にもなります。どの道が自分に最適なのかを判断するのが難しく、結局は「何をすべきか分からない」という状態に陥ることがあります。
キャリアに対する明確なビジョンが持てない
また、20代の多くの若者がキャリアに対する明確なビジョンを持っていないことも、仕事での迷いにつながります。
将来の目標が具体的であれば、その目標に向けて努力し続けるモチベーションが生まれますが、多くの場合、20代はキャリアの初期段階にあり、経験や知識が十分でないため、将来像が曖昧です。
若者の中には「やりたい仕事がない」「やりたい仕事が分からない」としてニートやフリーターになる人もいます。特に、就職活動の中で具体的な目標が見つからないと、自信を失いがちです。
社会的な期待とのギャップ
社会的な期待とのギャップも若者が「仕事で何がしたいか分からない」と感じる理由の一つです。
特に20代では、理想と現実のギャップに悩むことが多く、学生時代に思い描いていた理想的なキャリアと、実際の仕事環境や労働条件との違いに戸惑うケースが目立ちます。
「理想と現実のギャップに悩む」とは、例えば次のような具体的な事例が挙げられます。
高学歴なのに望んだ職種に就けない
大学や大学院で専門知識を深め、理想的な職業に就くことを期待していたものの、競争が激しく、希望の職に就けない場合があります。結果として、やりたくない仕事に就かざるを得ず、キャリアに対する不満を抱くことがあります。
やりがいを求めて入社したものの、単調な業務が多い
クリエイティブな仕事に憧れて広告業界に入社した若者が、実際にはデータ入力や書類作成などの単調な業務が多く、クリエイティブな作業に時間を割けないという現実に直面することがあります。このギャップによって「やりたい仕事」として思い描いていたものと違うと感じ、迷いが生じることがあります。
給与や待遇が期待に及ばない
成長産業やスタートアップに夢を抱いて入社したものの、実際には低賃金や長時間労働が常態化しており、生活の安定やワークライフバランスが取れない場合があります。理想として描いていたキャリアパスと、実際に直面する待遇の違いに不満を抱き、将来への不安を感じることがあります。
社会貢献ができると思っていたのに、業務の成果を感じにくい
NPOや環境保護関連の仕事に携わることで、社会に貢献したいと考えていた人が、実際の仕事ではプロジェクトの成果がすぐに見えなかったり、組織の運営に時間を費やすことが多かったりして、達成感を得にくいというケースがあります。このように、社会貢献に対する理想と日常業務の現実のギャップに苦しむこともあります。
このギャップが大きくなるほど、仕事へのモチベーションを失い、「自分が本当にやりたい仕事は何か?」と迷うことも多くなります。自分のキャリアについて考えるとき、理想と現実のバランスを取ることが重要です。
仕事で何がしたいかわからない20代が迎える末路
仕事で何がしたいかわからない…と悩む20代が今の状態を放置してしまうとどうなるのかを解説します。
- モチベーションの低下
- 会社や職場に対する不満の増加
- 成長機会の損失と自己肯定感の低下
- キャリアの選択肢が狭まる
- 精神的な疲弊とバーンアウト(燃え尽き症候群)
- プライベートと仕事のバランスの崩れ
- 再就職・転職での失敗
モチベーションの低下
20代で「仕事で何がしたいかわからない」状態が続くと、まず直面するのはモチベーションの低下です。
目標が不明確なまま仕事をこなすと、仕事に対するやりがいや成長意欲を感じにくくなります。その結果、日常的な業務がルーチンワーク化し、スキル向上やキャリアアップの機会を逃しがちです。
その結果、仕事に対する充実感や達成感を感じることが難しくなり、日々の業務が苦痛に感じられるようになることも。これが長期間続くと、自己肯定感の低下にもつながり、さらなるキャリア迷走に陥る可能性があります。
特に20代はキャリア形成の土台を築く重要な時期であり、この時期に積極的に動かないと、30代以降のキャリア選択肢が狭まる可能性が高くなります。
会社や職場に対する不満の増加
仕事に目的を見いだせない場合、次に現れるのは会社や職場への不満です。
「この仕事が自分に合っているのか」という疑問が膨らむと、会社の方針や上司、同僚との関係に不満を抱きやすくなります。これが積み重なると、職場での居心地の悪さやストレスが増し、転職を考えるようになることが多いです。
しかし、次の仕事でも同じように「何がしたいかわからない」状態が続くと、再び不満が溜まり、結果的に短期間での退職と転職を繰り返す「ジョブホッピング」に陥る危険性があります。
成長機会の損失と自己肯定感の低下
目標を持たずに仕事を続けると、自己成長の機会を見逃してしまいます。
成長が感じられないと、自分の能力や可能性に対する自信も失われ、自己肯定感が低下します。特に20代は、新しいことに挑戦しやすい時期ですが、そのチャンスを逃すと、30代以降にキャリアチェンジやスキル習得のハードルが高くなることが多いです。
結果的に、20代で「仕事が自分に合わない」と感じ続けると、自己評価が下がり、将来に対する不安が大きくなります。
キャリアの選択肢が狭まる
20代で「やりたいことが見つからないまま」過ごすと、長期的にはキャリアの選択肢が狭まることが避けられません。
上司や同僚に対して自分の意欲やスキルを効果的にアピールすることができず、昇進や昇給のチャンスを逃してしまうかもしれません。特に、キャリアパスを自分で切り開く意識がなければ、会社内での役割が限定され、自己成長の機会を失ってしまいます。
特にスキルアップや専門性を磨くことに時間を費やさなかった場合、30代や40代での転職活動が困難になります。20代はまだ試行錯誤が許される時期ですが、この時期に様々な経験を積まないと、年齢を重ねた時に「新しいことに挑戦したい」と思っても、転職市場での競争力が弱まります。
精神的な疲弊とバーンアウト(燃え尽き症候群)
「やりたいことがわからない」状態で仕事を続けると、精神的な疲弊が進みやすくなります。
仕事に情熱や目標がないと、毎日が単調に感じられ、やる気を維持することが難しくなります。この状態が続くと、最終的には「バーンアウト(燃え尽き症候群)」に陥るリスクが高まります。
バーンアウトは、精神的な疲労感だけでなく、体調不良やうつ病などの深刻な問題を引き起こす可能性があるため、特に20代の若者にとっては注意が必要です。
関連記事:仕事で何がしたいかわからない30代向け!やりたい仕事を見つける転職術
プライベートと仕事のバランスの崩れ
キャリアの方向性が定まらない場合、仕事とプライベートのバランスが崩れることがあります。
特に20代後半になると、結婚や出産などライフイベントを視野に入れたキャリアプランが重要になる一方で、仕事にやりがいを感じていないとプライベートへの影響が大きくなるかもしれません。
例えば、仕事に対する不安やストレスが家庭生活に悪影響を与えるケースもあります。
再就職・転職での失敗
仕事で何をしたいのかが不明確なまま転職を試みると、自分に合った職場や業界を見つけるのが難しくなります。
適性がわからないまま、目先の条件や他人の意見に左右されて転職先を選んでしまうと、結局また同じような不満を抱えることになり、再び転職を繰り返すことになります。
ましてや、自分が何がしたいかわからない状態だと志望動機も企業に合わせたものになるため、そもそも面接で落ちてしまう可能性もあります。
転職を繰り返すことで、たとえ高学歴であっても、経歴がネガティブに評価され、書類選考で不利になる可能性があります。
学歴が優れていても、頻繁な転職が原因で「安定性に欠ける」と見なされ、採用担当者に悪い印象を与えてしまうことも少なくありません。
逆に、自分がどんなことにやりがいや苦痛を感じるのかさえ明確にできれば、それに沿った求人選定をすることで転職後のミスマッチを防ぐことができます。
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20代が仕事で何がしたいかわからない状態から抜け出す方法
仕事で何がしたいかわからない状態を放置するのは20代という貴重な時間を無駄にしてしまうため、あまりおすすめしません。
そこで、以下では仕事で何がしたいかわからない状態から抜け出す方法を解説します。
目の前の仕事で成果を出すことに集中する
前提として、仕事のやりがいとは、仕事内容だけで決まるものではありません。
お客様を騙すような商売なら話は別ですが、それ以外であればどんな仕事でも成果を出せば周りに評価され、おのずと自分の仕事に自信が持てるようになるでしょう。
やりがいを感じるためには、継続的な努力や成長が重要で、結果的に「やりがいがある仕事」として評価されることが多いです。
そのため、仕事で何がしたいかわからない状態であれば、まずは目の前の仕事で成果を出すことをおすすめします。
成果を出して周りに認められてもなお、仕事が自分に合っていないと感じるのであれば、転職を視野に入れると良いでしょう。
転職活動をしてみる
仕事で何がしたいかわからない場合、転職活動をしてみるのも一つの手です。
目の前の仕事で成果は一定出せたけど、それでもやりがいを感じられない、なんか違う気がするという場合は環境が合っていない可能性が高いです。
そのため、転職活動をしてみることで「自分が本当にやりたい仕事は何か?」について深く考える時間を設けてみることをおすすめします。
20代前半であればポテンシャル評価で、既卒・第二新卒枠で大手上場企業や優良ホワイト企業に転職する道もあります。20代後半でスキル経験が弱くても、人物評価で転職できるチャンスはあります。
その際に、今の自分の市場価値を確かめたい人はビズリーチのような転職サービスを利用してみるのが良いでしょう。
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20代が転職してやりたい仕事を見つける方法
20代は、キャリア形成において非常に重要な時期です。この時期に転職を考える理由はさまざまですが、多くの人が「やりたい仕事が見つからない」「今の仕事に満足していない」といった悩みを抱えています。やりたい仕事を見つけることで、キャリアの成長や充実感が得られ、モチベーションも大きく向上します。
しかし、自己分析や情報収集をしっかり行わないまま転職すると、結果的に再び転職を繰り返すリスクもあります。ここでは、20代で転職してやりたい仕事を見つけるための具体的な方法を解説します。
自己分析を徹底的に行う
やりたい仕事を見つけるための第一歩は、自己分析です。自分が何をしたいのかを知るには、まず自分自身を深く理解することが必要です。自己分析では、次のポイントを意識してみましょう。
過去の成功体験と失敗体験を振り返る
過去の職場や学校で、どのような状況で最もやりがいを感じたか、逆にどのような場面でストレスを感じたかを振り返ります。この過程で、自分の強みや弱み、好みが浮かび上がってきます。
価値観やライフスタイルに合った仕事を見つける
自分が大切にしている価値観やライフスタイルと仕事が一致しているかも重要です。例えば、自由な働き方を求めているのか、安定性を重視しているのか、社会貢献にやりがいを感じるのかを明確にすることで、自分に合った仕事を見つけやすくなります。
スキルの棚卸しを行う
自分が持っているスキルをリストアップしてみましょう。その中で、今後さらに伸ばしたいスキルや、今後必要となるスキルを把握することで、目指すべき業界や職種が見えてきます。
周囲のアドバイザーや体験談を通じて、人気のある業界や会社(例えば、強い実績を持つ株式会社)を知り、自分に合う業種を探すことができます。応募する際には、具体的な業務内容を確認し、注意点を把握することが成功への鍵です。
また、仕事を選ぶ際には、お金や人間関係といった要素も重要な軸となります。就職先を選ぶ時には、楽しいと感じられる点や、長く続けられるかどうかを見極めることも大切です。いっぽうで、適職に納得できず、このまま働き続けるのが難しいと感じる場合には、一度仕事を辞め、他の選択肢を探すことも一つの手段です。
さらに、20代後半はウェブ業界など、成長率の高い業界にも注目が集まります。こうした業界での実績や強みを活かしながら働けるかを、具体的にチェックし、次のステップをまとめて考えることが大切です。キャリアの整理や思考を深めることで、自身に合う適職が見つかるでしょう。
ただし、自分1人で自己分析をしてしまうと客観性に欠け、都合の良いように解釈してしまうのが人間の性ですので、新卒時にできなかった人はキャリアコーチングを活用してプロと自己分析するのをおすすめします。
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情報収集を怠らない
自己分析の次に重要なのが、情報収集です。20代での転職活動では、情報を積極的に収集し、自分に合った仕事や企業を見つけることが成功のカギです。情報収集を行うための方法としては、次のようなものがあります。
業界研究を徹底する
興味のある業界や職種について、インターネットや書籍でのリサーチを行います。業界ごとのトレンドや成長性、必要なスキルセットを理解することで、自分に合った職種を絞り込むことができます。
会社訪問やOB・OG訪問を活用する
実際に働いている社会人から直接話を聞くことは、転職先のリアルな情報や働くうえでのヒントを得る絶好の機会です。OB・OG訪問や会社説明会、インターンシップなどを活用し、興味のある企業の実態を把握しましょう。
転職エージェントの活用
転職エージェントは、あなたの希望やスキルに基づいて適した求人を紹介してくれるだけでなく、キャリアアドバイスや面接対策も行ってくれます。特に業界や企業に対する内部の情報も得られるため、非常に有効です。
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転職のタイミングを見極める
20代で転職する際、転職のタイミングを見極めることも重要です。次のようなタイミングでの転職は、自分にとってプラスになることが多いです。
成長できる時期を狙う
自分がスキルを習得し、新たな挑戦に対応できる自信がついたタイミングが理想的です。また、業界や企業が成長している時期を見極めることも大切です。転職市場が活況な時期や、希望する業界が拡大している時は、転職チャンスが広がります。
現在の仕事に大きな不満を感じている場合
仕事に対してストレスが蓄積している場合、モチベーションが低下している場合は転職を検討するべきです。ただし、感情に流されず、冷静に自己分析と情報収集を行った上での判断が必要です。
転職活動を通じて自己成長を意識する
転職活動自体が自己成長のチャンスでもあります。やりたい仕事を見つける過程で、新しいスキルや知識を学び、自己成長を促進することができます。
スキルアップのための勉強を続ける
転職活動中にも、スキルアップのための勉強を怠らないことが大切です。特に、やりたい仕事が明確になったら、それに必要なスキルを磨くために資格取得やオンライン学習に取り組むとよいでしょう。
新しい業界や職種に挑戦する勇気を持つ
今まで経験したことがない業界や職種に挑戦することも、自己成長の大きなチャンスです。20代は、失敗を恐れずに新しい挑戦ができる時期でもあります。自分のスキルや興味を活かせる新しい分野に踏み出してみましょう。
関連記事:キャリアコーチングおすすめ12選を徹底比較!失敗しない選び方も解説【2024年最新】
何がしたいかわからない20代が仕事探しをするときのポイント
転職したいけど何がしたいかわからない20代が仕事探しをするときのポイントを以下で解説します。
汎用性の高い仕事を選ぶ
何がしたいかわからない状態で転職活動をする場合、なるべく汎用性の高い仕事を選ぶのがおすすめです。
仕事で何がしたいかわからないうちに専門的なスキルをつけても、結局やりたいことが違ったときに手戻りが発生してしまうので、必ずしも手に職があれば良いとは限らないからです。
汎用性の高い仕事とは、専門的な仕事とは逆で「どの会社に行っても通用するスキル」が身につけられる仕事を指します。
例えば、論理的思考力であればコンサル、数字分析能力であればマーケティングといった仕事が当てはまります。
目先の条件で選ばない
仕事で何がしたいかわからない20代が転職するときにやりがちなのが「目先の条件面で選んでしまう」ことです。
先ほど述べた不動産業界の例のように、年収と労働時間はトレードオフする可能性があるので、目先の条件だけで選んでしまうと後々ミスマッチに繋がる可能性があります。
そのため条件面ではなく、あくまでも自分にとって一番優先したいことは何か?で選ぶようにしましょう。
仕事で何がしたいかわからない20代へ
20代で仕事で何がしたいかわからない人は実際多いです。しかし、その状態を放置して30代になってしまうと転職がしにくくなるどころか、ますますその悩みにつきまとわれることになります。
ですので今20代で何がしたいかわからないと思っている方は、ぜひ一度キャリアのプロに相談し、自分に合っている仕事を見つけていくことをおすすめします。
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