『あらゆる仕事、まとめて検索』をキャッチフレーズに、派遣、契約、パート、アルバイトから正社員まで多種多様な求人を検索できる求人検索エンジンとしてテレビCMで見かける機会も増えたindeed(インディード)。
最近はとにかくindeed対策をするというのが、採用ホームページを運営する人たちのトレンドになっていますが、indeed(インディード)以外にも求人検索エンジンは多くあります。いま日本ではどのような求人検索エンジンがあるのか調査した結果をまとめてみました。
求人検索エンジンとは
求人検索エンジンの仕組みはロボット(クローラー)と呼ばれる収集プログラムが、自動であらゆる求人サイトなど複数のサイトから集めて来て、求人情報を表示させています。
求人検索エンジンも、GoogleやYahoo!などの検索エンジンと同じ仕組みになります。一定のキーワードでの抽出条件で、データベースから情報を引っ張って表示するという仕組みになっています。
Indeed(インディード)
URL:http://jp.indeed.com/
運営:Indeed Inc.
Indeedは世界No.1の求人検索サイトです。日本でも圧倒的なアクセス数があります。月間1億8000万人超のビジターがサイトを訪れます。世界50か国以上、28言語でのサービス提供をしており、全世界GDPの約94%をカバーしています。
Indeedは『求人検索エンジン』という日本では新しい仕事探しのプラットフォームとして、2012年9月、リクルートが米国Indeed Inc.の株式を100%取得(買収)して以来、日本の求人市場でも認知度が一気に高まりました。
日本のサイト(jpのみ)全体で月間1,000万セッション以上、SEO経由だけで500万セッション以上稼いでいると推測されます。
関連記事:インディード(indeed)の求人は怪しい?危ない求人の見分け方を解説
キャリアジェット
URL:http://www.careerjet.jp/
運営:Careerjet Limited(イギリス)
キャリアジェットはイギリスのCareerjet Limitedが運営する求人検索エンジンです。求人サイト、人材派遣サイト、企業採用サイト等の求人案件を収集、独自のデータベースに集約し提供しています。
SEOはindeedほどではないものの、求人検索エンジンとしては老舗で、なかなかの状態で地力があります。2008年前後はindeedとの2強と目されていましたが、indeedのSEOが大成功する中で、置いて行かれた印象が強いです。
仕組みはindeedと同じで、広告で表示量を調整できるのもindeedと同じです。キャリアジェット求人検索サイトのネットワークは、世界90カ国、28の言語に翻訳されたインタフェースを搭載しています。
スタンバイ
URL:https://jp.stanby.com/
運営:株式会社ビズリーチ
2015年5月に転職サイト『ビズリーチ』で有名な株式会社ビズリーチが、純国産の求人検索エンジンとして『スタンバイ』をリリース。検索結果には、ビズリーチが展開している求人サイトの登録求人も、表示されるようになっています。NPO法人やボランティア組織も掲載することが可能です。
ヤフーの求人枠をアライアンスで抑えるなど、被リンクや集客経路も頑張っています。企業向けの採用ホームページのようなものを無料で立ち上げられるようにするなど、企業のアカウントを抑える施策もとっていたりして、積極的に投資をしています。
求人ボックス
URL:https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/
運営:株式会社カカクコム
株式会社カカクコムがひそかに始めている求人検索エンジンが『求人ボックス』です。リリースしたばかりのため現段階ではそれほどアクセス数はなく、現在ひっそりと育てている感じの状態です。
カカクコムは、食べログををはじめとして、グルメ・旅行・映画など様々なジャンルのポータルメディアを上手に育ててきたノウハウを持っています。これまでの流れから推測すると、まずはメディアを育てるところに集中する可能性が高く、まだしばらくは本格的なビジネスにはしない可能性が高そうですね。
Simplyhired
URL:http://www.simplyhired.jp/
アメリカの企業が2005年から運営しているようですが、企業情報が確認できませんでした。日本語での検索には対応しているようですが、日本での問い合わせ窓口はありません。
Indeed と比較すると規模こそ小さいようですが、職種別のリンクがトップページにあり、検索結果での条件指定やリンクなども他のサイトと遜色ありません。
※2016年09月01日追記:株式会社リクルートホールディングスが2016年07月01日に資産取得したことを公開しました。
Trovit (トロビット)
URL:http://www.trovit.jp/
運営企業:Trovit Search S.L.
不動産・住宅情報サイト「ホームズ」運営の株式会社ネクストが2014年10月に買収を発表したのが、スペインに本社を置く世界最大級のアグリゲーションサイト『Trovit (トロビット)』です。
世界46か国で求人以外にも不動産・住宅、中古車情報など幅広いインターネット検索サイトを提供しています。
2015年春にはTrovit Japanを立ち上げましたが、こちらは日本でのSEO対策には苦戦しています。しかしヨーロッパを中心に世界的には成功しているサイトです。
jooble
http://jp.jooble.org/
Joobleはヨーロッパ・インド・ロシアを中心に、全世界61カ国で展開、28言語の検索に対応しており、日本では2011年から展開している求人検索サイトです。
本社所在地はウクライナのキエフ。世界中のアクセス合計で月間訪問数3,000万、月間5,000万のメルマガ配信数、月間55万人がjooble を通じて仕事を見つけているとのことです。ヨーロッパでは有名らしいですが、日本での知名度はほとんどありません。
日本でも500以上の日本企業と提携しているそうですが、株式会社インディバル運営の転職サイト「キュリア転職」や「求人アスコム」など地方サイトをクロールしているのが確認できました。ジョブアラートメールという新着求人情報を知らせるメルマガ配信機能のプッシュが凄く強いです。
jobda
URL:https://jobda.jp/
運営:ジョブダ株式会社
jobda(ジョブダ)は2023年7月からジョブダ株式会社(グリー株式会社100%子会社)が運営している求人検索エンジンです。
求人企業に対しては「jobda」と「jobda マガジン」の2つを組み合わせたパッケージ「jobdaマイビジネス」を提供しています。
採用広報を目的とした記事コンテンツの制作、及び「jobda マガジン」への掲載が可能で、その記事を LP とした広告を SNS 広告でターゲティング配信できる点が特徴です。
まとめ
日本における求人検索エンジン市場はIndeed(インディード)の独壇場といって間違いありません。2番手のキャリアジェットですら、Indeedの10分の1のアクセスしかありません(参照シミラーウェブプロ)。
日本では他にもチャンスラボ株式会社が運営している「マイサーチ(http://www.my-search.jp)」やSBヒューマンキャピタル株式会社が運営している「仁王(http://nioh.jp/index.html)」などの求人検索エンジンがあります。※株式会社インターワークスが運営していた「Waccle(わっくる)」は「しごとま」に統合され閉鎖。
※2020年4月更新:マイサーチは閉鎖しました。
ビズリーチが積極的に投資しているスタンバイには頑張ってほしいところですが、サービス開始1年経過した現在の状況は大苦戦していると言えます。
Indeed(インディード)は2015年からテレビCMを積極的に展開しており、日本での認知度向上を目指しています。今後はタウンワークやリクナビネクストのような求人情報サイトとどう戦っていくか(同じリクルートグループなんですけどね…)に注目していきたいと思います。
もちろん、すぐに求人広告がなくなって求人検索エンジンに完全に移行されるわけではありませんが、新しい選択肢がでてきたことで、企業の間では徐々に「有料求人広告からの採用」から「自社の採用ホームページからの採用」の比率が高まりはじめています。
有料求人広告を有効に活用しながら、さらに求人検索エンジンをうまく使って自社の採用ホームページからの採用も成功させていきたいですね。
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