Wantedly(ウォンテッドリー)の特徴と中途採用で失敗する企業の共通点を解説

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ウォンテッドリー株式会社が運営しているWantedlyについては様々な評価があり、口コミ情報を気にしている方も多いと思います。

良い評価と悪い評価の両方が存在しますが、一体どれが正しいのでしょうか。求人媒体の特徴を踏まえて失敗している企業の理由と共通点をまとめました。

失敗理由①運用型媒体の特徴を理解していない

「Wantedlyは応募がないから利用停止した」という意見は必ず目にします。疑問に思うのは「しっかり更新できていたかどうか」です。例えば募集情報は定期的に更新できているか。投稿は毎週更新できているか。100人以上に拡散を依頼できているか等々、掲載開始後もやらなくてはいけないことは沢山あります。

Wantedlyは更新が必須であり運用負担が大きい転職サイトですが、運用負担を理解できていない企業が多くいます。ウォンテッドリー株式会社が運用負担を説明していないのもありますが、契約した後に(更新しないとランキングに表示されない。でも更新が負担すぎる…)と気づく企業も多いようです。

Wantedlyは原因がわかっても改善が難しいのがネック。特に投稿の更新は難易度が高いです。ライティングスキルの問題もありますし、更新ネタを考える必要もあります。

失敗理由②価格だけを理由に導入決定している

Wantedlyは月額3万円からと転職サイトとしては安価な料金で掲載できます。しかし、掲載課金モデルなので応募がゼロ件の可能性、採用できない可能性も認識しておきましょう。掲載企業にとって価格は大切な検討材料ですが、導入理由に「効果」よりも「金額」を優先させ過ぎているベンチャー企業がいるように思えます。

また運用負担も含めて考慮しなければいけません。更新頻度・更新内容にも左右されますが企画立案から執筆まで毎週3時間は最低でも見込んでおいたほうがいいでしょう。価格を最優先という意味では比較対象として転職ナビやGreen(グリーン)など成功報酬型(採用課金型)求人サイトという選択肢もあるので総合的に判断することをおススメします。

失敗理由③応募は集まったが採用できていない

Wantedlyの特徴が転職顕在層よりも転職潜在層向けなので緩い応募者が多いです。エントリー理由は「働きたい」よりも「オフィスに行きたい」とか「話を聞きたい」といった内容です。この応募者属性を勘違いして失敗している人事が多く見受けられますので参考までに。

出典:ウォンテッドリー炎上と上場の経緯そして未来への期待

「応募者に会ったけど転職する気が全然なくて困った」「転職する気がない人に時間ばかり取られてやる気をなくした」という意見があります。Wantedlyのユーザー層は転職潜在層も含まれているため、短期間での採用を意識しているなら向いていません。

また中途採用専任の担当者がいれば大丈夫ですが、人事労務の兼任担当者であれば転職潜在層に会うのは費用対効果が悪いです。応募は集まったが採用は0人というケースや、年間36万円かけてインターン生2名だけ採用できた事例など採用単価で考えても高額です。勿体ないですよね。

Wantedlyも短期募集向けのプランがあります。3カ月以内にプログラマー職を2名以上採用したいなら月額50万円(最短6ヶ月契約のため合計300万円)がおススメです。短期募集プランもありますが基本的に長期募集向けです。3年スパンで優秀な人に会おうとするなら相性が良いと思います。掲載するなら「お茶だけしてみたい」という人が毎月10名いても対応できるリソースを確保しましょう。

失敗理由④アクセスは集まったが応募されない

採用活動の一環としてWantedlyを活用されている企業も多いかと思いますが、株式会社MOLTSではページ公開初日でWantedlyランキング1位を獲得、それにもかかわらずWantedly経由での採用は0人だったそう。

引用:「Wantedlyランキング1位でも採用はゼロだった」 MOLTSそめひこ氏が語る採用広報の重要性

「アクセス数はそれなりにあるけど全く応募されないのは何故だろうか?」と質問されたことがあります。「Wantedly Feed」と呼ばれるブログ機能を活用してノウハウ系・知識系の記事の更新を非常に頑張っている企業が増えてきました。記事を更新すればFacebookでいいね!されたり、Twitterで共有されるケースが増え、露出も増えます。ただしアクセス数があってもイコール応募数に繋がりにくいのがWantedlyです。

従来の転職サイトユーザーは転職活動中など転職顕在層が中心なので、一定のアクセス数があると応募数に必ず比例します。業種業態によって応募転換率の差はあれど、アクセス数との相関関係が必ず存在しています。しかし、Wantedlyは記事単体でアクセスされるため「その記事を読みたいユーザー」が集まるため、掲載企業にとっての見込み顧客にはなりません。

一方で、露出を増やし続ければ読者がつきます。その読者がいつか転職したいと考えたときに候補先として選んでくれるかもしれません。応募者に繋がる可能性も否定できませんので毎日blogを更新するとごくまれに良い事が起きるかもしれません。愚直に1年間更新し続けることができるかどうかがターニングポイントです。

失敗理由⑤ペルソナ定義などアマチュアすぎる

少し厳しい意見ですが、いわゆる素人感丸出しの求人をよく見かけます。例えばWEBサイト制作会社であっても、どの規模のクライアントの規模感は?チーム体制は?クライアントの業種は?が全く無かったりします。またエンジニア募集でも言語は?DBは?OSは?といった開発環境が無記名の企業も多々あります。

掲載企業が独自に求人原稿を作成する行動は歓迎していますが、素人だけで対応するのはおススメできません。Wantedlyはトライアル企業を対象に個別相談会を無料で開催しており、対面相談会またはオンライン相談会のどちらかに参加することで求人原稿をブラッシュアップすることができます。

WantedlyはWEB制作会社、エンジニア派遣会社、弁護士事務所など事業内容で差別化が難しい企業に向いていないと言われています。Wantedlyでは給与や福利厚生で差別化することができないため、事業内容でも差別化出来ないと採用に苦戦しがちです。しかし、実は求人募集においては差別化ポイントは星の数ほどあります。極端な話、住所だけでも差別化ポイントは沢山ありますが、原稿ノウハウがない人が気づきアピール方法まで完璧に出来る人はほぼ皆無です。

一方で、一般的な転職サイトもしくは転職エージェントであれば営業が来社してくれます。当然ながら訪問自体は無料。掲載料金や利用規約の説明と同時に魅力的な募集方法や求人原稿も同時提案してくれます。スタートアップ企業や中小企業にとってどちらがベストの選択なのか特徴を比較して、しっかり検討してほしいと思います。

まとめ

Wantedlyの活用方法を理解しないまま過小評価されている気がしたので記事にしてみました。メリットだけに注目するのではなく、デメリット含めて特徴を理解しましょう。Wantedlyを主題にしましたが、ダイレクトリクルーティングやダイレクト系媒体にも共通する失敗理由です。最近流行っているHR系サービスは運用型が多いので、その仕組みを理解できていないまま導入しても失敗するだけです。

成功のカギは特徴や使い方をしっかり理解すること。活用方法を理解しないままだと掲載しても無駄になってしまいます。上場までの一連の炎上含めて退会する人もいますが、まだこれから伸びる可能性を秘めた求人サイトです。更新が大変な媒体ですが活用するのであれば覚悟を決めて頑張りましょう!

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