現在の日本は慢性的な人手不足です。フリーターの方は悲観しないで諦めずに就職活動をすれば正社員になれます。しかし、就職活動のコツを知らなければ、就職できなかったり、ブラック企業に就職してしまう可能性があります。今回は未経験のフリーターから正社員を目指す方法や仕事の探し方をまとめました。
目次
フリーターとは
フリーターとは、和製英語でフリーのアルバイターの略称です。定職につかず、アルバイトで生計を立てる人を指します。80年代にタウンワークやフロムエーを運営しているリクルートが使い始め、その言葉が広く定着したのが始まりです。
フリーターとニートとの違いはアルバイトをしているかどうか(無職かどうか)とされていますが、週一しかアルバイトをしていない場合はニートに近いといった問題もあり、明確な区別はありません。
フリーターは正社員のようなプレッシャーもなくラクですが、結婚したくてもできなかったり、社会的な信頼が得られなかったり、生涯賃金は低かったりデメリットも様々あります。
フリーターから正社員になるのが難しい理由
フリーターから正社員を目指すのが難しい理由には、企業の採用担当者がフリーターに対して悪い印象を持っていることから敬遠してしまっている点が挙げられます。
例えば「変わり者」「我慢ができない」「真面目に将来のことを考えていない」「自分の好きなことしかしたくない」「社会人としての教養・スキル・言葉遣い・ビジネスマナーが身についていない」「スグに辞めそう」といった悪いイメージを持っている方が多いです。
フリーター期間やフリーターになった理由にもよりますが、職歴なしの場合はビジネスマナーやビジネススキルを学ぶ機会がないと判断されてしまうのは致し方ありません。スキルは無くてもビジネスマナーは最低限欲しいとする企業が多いため、大卒からフリーター(職歴なし)になってしまうと、頑張ってもなかなか正社員採用が決まらない状況になってしまいます。
20代前半であれば既卒や第二新卒と同じ枠でエントリーすることができますが、30代となると限られた業種・職種になってきてしまいます。本気で正社員を目指すのであれば、エントリー時から悪いイメージを払拭し、能力は劣っていても入社意欲は誰よりも高いことをアピールしなければなりません。
日本にはフリーター採用の採用枠がない
日本の正社員採用は大きく分けて新卒採用と中途採用に区別できます。フリーター採用は年齢にもよりますが、どちらかといえば中途採用に分類されることが多いです。しかしながら、中途採用市場では実績や能力が評価対象になるため未経験のフリーターには非常に厳しいと言えます。
最近はヤフー株式会社のように新卒一括採用を廃止し、新卒・既卒・第二新卒を区別せずに通年応募できる企業もありますが、依然として大半の企業は新卒か中途採用の二択になります。
経験や実績を考慮せず、本人の性格やヤル気を評価するポテンシャル採用をしている企業も一部のみですし、プログラミング等の社会でも通用する長所があって初めてポテンシャル採用の選考対象としている企業もあり、ポテンシャル採用といえど意外にハードルが高かったりします。
フリーターにおススメの業界・職業・職種
建設業と製造業は全国的に人手不足の業界なので安定的な募集需要があり受かりやすいです。特に建設土木業は農業・林業・漁業と違い、続けていけば高収入を得ることができます。手に職をつけることができ、将来的にも安定的な需要があるのが特徴です。また中卒や高卒からでも問題なく就職できます。
またホワイトカラーなら営業職が採用されやすいです。個人営業では不動産営業・証券・車・ネット回線は学歴不問や経験不問とする会社が多くあります。フルコミッション型は成績が悪ければ安定的な給与がもらえませんが、成功すれば高卒フリーターからでも高収入を得ることが出来ます。
法人営業では不動産・金融・人材業界は学歴不問や経験不問とする会社が多くあり、大量採用しているため内定も獲得しやすい傾向にあります。営業は学歴よりも人柄やコミュニケーション能力が重視されるので、フリーターからでも正社員登用されやすいです。特に女性は重宝される傾向にあります。
その他にフリーターからでも採用されやすい職種としてパチンコ店スタッフ・タクシー運転手・トラックドライバーがあります。離職率が高い会社も多く、デメリットもありますが、選り好みをすると選択肢が少なくなるので一つの候補として考えてほしいと思います。
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フリーターから正社員になる方法
その①履歴書に書けるアピールポイントを作る
アルバイトをしていたり、何か夢や目標を追いかけていたりすれば問題ありませんが、特にフリーター期間に何もしていなかった人(ニート期間がある人)は企業側の印象がかなり悪くなります。
アルバイトでもいいので働いた経験があれば履歴書に全て記載しましょう。アルバイトでも長く続いていればそれも評価されるポイントです。
もしも何も書けることがない人は短期でもいいので、他人とコミュニケーションを取れるボランティア(地域活動)や短期のアルバイトにチャレンジして自分に自信をつけてください。
その②自己分析と面接対策
二番目に大切なのが自己分析です。「フリーターになった原因(理由)」「自分の強み」「フリーター時代の経験」「正社員(就職後)で実現したいこと」を洗い出しましょう。自己分析の方法がわからないとき、就職対策関連の本から情報を得ることも有効です。
面接では「なぜフリーターだったのか?」と必ず質問されます。もしも面接で質問されないときでも内心では疑問に思っているので、自主的にフリーター期間について説明することをおススメします。
フリーターの場合、書類選考で不合格にされる可能性も高いため、履歴書に上記の自己分析結果を書いてアピールすることが大切です。
志望動機ではあえてネガティブなことを伝えるのは間違ってはいません。他人の責任にせず「自分の考えが甘かった」「諦めが早かった」「厳しい現実から逃げてしまった」ことを自己分析できていることを評価してくれる採用担当者もいます。合わせて「今からイチからチャレンジしたい」「御社で再出発したい」と前向きな言葉で締めくくりましょう。
その③アルバイトから正社員を目指す
いきなり正社員を目指すのはかなりハードルが高いです。そのため最初はアルバイトや契約社員から採用されて、そこから正社員を目指すのも一つの方法です。タウンワーク・マイナビバイト・フロムエーで「正社員登用あり」の言葉で求人探しをすれば簡単に見つかります。飲食業界やアパレル業界では積極的にアルバイトから正社員に登用をおこなっています。
ポイントは面接の際に「正社員を目指したい」ことを伝える事です。たんなるアルバイト応募ではないことを伝えることで、採用後に「将来的な正社員候補」として積極的に仕事を任せてくれる可能性があります。
そして「どうすれば正社員になれるのか」を質問・確認しておくことをおススメします。企業によっては100人に1人くらいしか正社員になれた実績がない企業や、登用制度自体はあるものの採用実績がない企業も存在します。もしも曖昧な昇進の基準の会社であれば怪しいと思ったほうがいいでしょう。
その④無料で利用できる就職支援施設の活用
フリーターから正社員を目指すには、ハローワークやジョブカフェを有効活用しましょう。ジョブカフェとは、各都道府県が運営している若年者の能力向上・就職促進を目的に、職場体験や職業紹介等、雇用に関連したサービスを提供する支援施設です。
これらのサービスでは無料でビジネスマナーやキャリアカウンセリングを受けることができます。中には求職者支援訓練やITパスポートやCADのスクールが無料で利用できるサービスもあります。資格をとって就職を有利に進めましょう!
その⑤フリーター特化の転職エージェントの活用
大手の転職エージェント(人材紹介会社)はフリーター(職歴のない人)に対して相手にしてくれない可能性が高いため、フリーターや第二新卒を得意としている転職エージェントに依頼をしましょう。
既卒やフリーターに特化した転職エージェントを利用すれば「フリーターでも採用してくれる企業」だけを紹介してくれます。
自分一人ではうまく書けない志望理由や自己紹介の仕方もアドバイスしてくれます。志望理由を添削してくれるだけでなく、書類選考で「フリーターは論外」といった理由で不採用にされることがなくなり、内定まで勝ち取りやすくなります。
- マイナビジョブ20’s
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まとめ
- 自己分析して自分の適職や業界を知る
- 面接対策として理論的かつ簡潔な話し方を身につける
- 友人・知人・家族など第三者から自分の長所・短所・印象を聞く
- 就職エージェントを利用する(フリーターを得意としている企業を利用)
- 地域若者ステーションに通う(コミュニケーション講座など就職サポートを利用)
- 都道府県にあるジョブカフェを利用する(セミナーや就職サポートまで利用可能)
一度就職活動をしても不採用の嵐で正社員になることを諦めてしまっていませんか?フリーターから正社員を目指すことは可能です。
しかし、「給与が高くて楽な仕事ができるホワイトな会社に就職したい」「営業はブラックな会社が多いし怖いからヤダ」「力仕事はシンドイから候補から外す」といったフィルターをかけてしまうと選択肢がほぼ無くなるのも事実です。
一人での就職活動は難しいのでハローワークや転職エージェントの力を借りながら就職活動を進めていくと、コミュニケーションスキルも向上していくので一石二鳥です。ぜひ人生逆転を目指して頑張ってください!