正社員なのに年収300万円はやばい！？生活実態や転職方法を解説！

社会人になるとどうしても、自分の年収が世間一般と比べて高いのか低いのか気になりますよね。年収300万円はどのくらいに位置するのでしょうか？

国税庁が行った2020年の民間給与実態統計調査によれば、平均年収は433万円（男性532万円・女性293万円）というデータが公表されています。男性の平均年収よりは低く、女性の平均年収とほぼ同じです。

この記事では、年収300万円の生活レベルについて解説しています。また、稼げる職業・職種へ転職する方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

年収300万円の月収

年収300万円の月収は25万円です。

月給25万円の手取り額は19万円～21万円程度です。総支給額から75%～85%まで減少するため、月給25万円を逆算すると上記の手取りになります。

賞与（ボーナス）込みで年収300万円の場合、手取りはさらに減少するでしょう。

年収300万円は大卒初任給程度

厚生労働省の令和元年の賃金構造基本統計調査の結果をもとに、学歴別の初任給をまとめたものが以下の表になります。

新卒の場合、全額もらえるボーナスは冬からの支給になる場合が多いので、１２ヶ月分の給料と２ヶ月分の給与をボーナス１回分として年収も算出しました。

すると、大学院修士課程修了で年収約334万円、大学卒で約294万円という数値が求められます。正社員で年収300万円というと、大卒1年目の年収と同等です。

出典：厚生労働省「令和元年の賃金構造基本統計調査」

年収300万円の正社員の仕事はやばい？

年収300万円は、男性の平均年収532万円と比較すると低い部類に入ります。

年収300万円の正社員の仕事には、どのようなものがあるでしょうか？ここでは年収300万円の仕事や、地域別の年収事情について解説します。

まずは、毎月どれくらいの給与を貰えると年収300万円に届くのか計算してみましょう。ボーナス２ヶ月分を年に２回貰えるとして、12ヶ月分＋４ヶ月分の16で割ります。すると１ヶ月当たり18万7500円の収入があれば年収300万を達成できます。

年収300万円の仕事

下記の表は年収300万円台の仕事のアンケート結果（回答数500）です。

出典：Biz Hits（【年収300万円台の職業ランキング】男女500人アンケート調査）

事務やサービス業に従事する方が年収300万円台が多い傾向にあります。

事務・管理にはメーカーや医療機関、小売業といった、業界を問わず存在する仕事です。人事や総務、経理など、業務内容はさまざまなものが挙げられます。

サービス・販売・飲食業界では、仕事量に大きなバラつきがあります。閑散期と繁忙期では時給換算した時の忙しさや仕事量に大きな差が生じる点は注意が必要です。

技能工は建築業の作業員や製造スタッフなどが該当します。技術があれば相応の給与が発生しますが、資格や知識が昇給に繋がりにくいという場合もあります。

営業職は、歩合給が発生する制度や、十分歩合給をもらえる実力があれば稼げますが、そうでない場合は基本給しかもらえないことが多いです。

医療系専門職が指す範囲は広く、看護師、薬剤師、理学療法士、栄養士、放射線技師といったさまざまな職種を含みます。福祉系専門職も介護福祉士や、ケアマネージャー、福祉施設のスタッフといった幅広い職種を含みます。

保育士や講師といった教育関係の仕事は給与が段々と上がっていき、安定していそうなイメージがありますが、非常勤講師は給与が不安定です。

また、公務員は勤続年数が上がるほど給料が高くなるため一般企業でインセンティブをもらっていたり、若くして出世して役職手当をもらっている同年代と比べると、給料が安いと感じるかもしれません。

自分のペースで仕事に打ち込める点が人気の自営業やフリーランスは、ライターやITエンジニア、WEBデザイナー、カメラマンなど職種は多岐にわたります。

単純に仕事がなく、想定よりも年収が低かったケースもあれば、自分や家族との時間を大切にするために年収300万円程度に抑えているケースもあり、年収に対する幸福の度合いに差が出てくる点が特徴的です。

ドライバーや物流の中でも、正社員として運送業のドライバーに就いている場合は、年収が安定します。その反面、タクシーのような歩合制を採用するケースでは、安定して年収300万円を稼ぎ続けることは難しくなります。ニーズの高い時間帯、エリアを見定めて、効率的に回らなければなりません。

クリエイティブ職とは、広告やアーティストといった作品を作る仕事です。数々の業界が機械による自動化の影響を受ける中で、クリエイティブ職は人間の感性によって生み出されるものが多いため、その影響を受けづらいです。

年齢別平均年収の比較一覧

以下の表は、dodaエージェントをに登録した正社員45万人を対象にしたアンケート調査結果をもとにした年齢別平均年収のデータです。（集計期間：2020年9月～2021年8月末）

出典：doda「【最新版】年代別・年齢別の平均年収ランキング」

平均年収300万円は23歳前後の平均値だと言えます。

男女ともに23歳前後で平均年収300万円を突破します。これは大卒で入社した新卒一年目の平均年収が300万円であることが推測できます。

地域別平均年収の比較一覧

出典：doda「【最新版】都道府県別の平均年収ランキング」

第1位は東京都で438万円となります。次いで神奈川県や千葉県が続きます。第47位は沖縄県の336万円です。次いで山形県や高知県が続きます。

第1位と最下位で約100万円の差があることがわかります。順位の高い都道府県の方が、より給与の高い人材が多いか、頭１つ抜けた年収を得ていることが読み取れます。

東京都、神奈川県、千葉県以外は300万円台となっています。男女別にみると男性は13都道府県が300万円台、女性は47都道府県で年収300万円台となっています。年収300万円以下の都道府県はありません。

業種別平均年収の比較一覧

出典：doda「【最新版】平均年収ランキング（９６業種別）」

第１位の金融とメーカーが455万円、第１０位の小売・外食産業が351万円というデータが出ています。

金融業界の中でも投信／投資顧問や証券会社が高年収になっています。小売業界では、食品スーパーや量販店・ホームセンターがとくに低年収の傾向にあります。

業種ごとに最大で100万円ほどの差がありますが、あくまで平均であるため、新入社員から役員クラスまでが混ざった年収の数値です。平均年収がより高い業界に就けば、自分の給料が増える確率は上昇します。

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年収300万円の生活事情

年収300万円を手取り換算すると75%〜85%まで減少するため、実際手元に残るのは225万円～255万円となります。

月給換算すると、ボーナスありで1ヶ月当たり18万7500円、ボーナスなしで月25万円となります。月の手取りが14万～20万円程度なので、家賃を安く抑えると、一人暮らしと貯蓄が可能になるラインです。

条件の良い物件や、都心に近くなると家賃が高くなるため、住める家が限られてくる点には注意が必要です。

実家暮らしであれば、電気・ガス・水道・食費といった生活費を全て自分で賄う必要がなく、家族と一緒に負担するため、ある程度暮らしに余裕が生まれます。

ただし、車を所持したり、実家に毎月どの程度お金を入れるのかによって自由に使えるお金は変わってきます。独身1人暮らしよりは、節約を意識せず伸び伸びとした生活が可能です。

配偶者がいる場合は、共働きか、配偶者が専業かで大きく異なります。まず共働きで片方が年収300万円であれば、独身の1人暮らしよりも自由に使えるお金は増えます。

夫婦それぞれで稼ぎがあるうえに、家賃や生活費を折半できるからです。子供がいる場合でも、生活水準が大きく落ちることはないでしょう。

一方、配偶者が専業主婦（専業主夫）の場合は、２人分の生活費を捻出しなければならないため、自由に使えるお金は減ります。もしも子供が１人いる場合は、３人分のお金を捻出することになるので、かなり生活は厳しくなります。

年収300万円からの転職方法

ここでは年収300万円から、より稼げる仕事に転職するためにできる４つの対策を解説します。今よりも年収を上げたい方、待遇の良い仕事へ転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

自己分析を行う

転職する際に真っ先に行うのは自己分析です。よりよい転職先を探すには、新卒就活で行ったように、自己分析で自分の得意分野、興味のある分野を分析するところから始まります。

社会人生活を送る中で、学生の時とは価値観が変わっている場合もあるので、今一度行いましょう。自己分析を進める際は、下記の４点を明確にすべきです。

1. 興味のある仕事
2. 自分の得意な分野、スキル
3. 譲れない条件
4. 何を求めて転職するのか

仕事内容への興味・関心の度合いによって、仕事のモチベーションは大きく変わってきます。また、自分の得意分野や武器となるスキルを把握しておかなければ、ミスマッチの原因にもなります。

希望業種・職種以外にも、休日出勤の頻度、平均残業時間、福利厚生といった譲れない条件を明確化することも重要です。

業界分析を行う

円安や紛争、コロナ禍といった影響を受けて、業界構造はめまぐるしく変動しています。将来性・企業体力に関しては必ずチェックするべきです。

情報をアップデートしないまま転職活動をすると、将来性のない仕事に就く可能性が高まります。

希望職種に合わせたスキル・資格を習得する

自己分析と業界分析を終えたら、転職のための準備をしましょう。会計職であれば簿記の勉強をする、営業職であればコミュニケーションの取り方を学ぶといった下準備ができます。

未経験の業界を志望する場合は、資格の有無によって評価が変わるため、意識しておきたいポイントです。

転職エージェントを利用する

転職活動を成功させたい場合は、転職エージェントの利用がおすすめです。転職活動は孤独な戦いで、自己分析や業界分析、スキル・資格の習得を１人でこなさなければなりません。

転職エージェントを利用すると、エージェントに企業を紹介してもらう、業界分析を素早く行える、自己分析で足らないポイントを指摘してもらえるというメリットがあります。

より年収の高い仕事へ転職するには、自己分析、業界分析、希望職種に合わせたスキル・資格を習得する、転職エージェントを利用するという４点を意識しましょう。

最後に、筆者おすすめの転職エージェントを紹介します。年収300万円の生活から抜け出したいと考えている人はぜひ転職を視野に入れてみてください。