引っ越しバイトは「キツいからやめとけ」と言われることが多い仕事です。実際に、体力的な負担や人間関係の厳しさを理由に、短期間で辞めてしまう人も少なくありません。
一方で、未経験でも採用されやすく、日払い・単発勤務など柔軟に働ける点から「とりあえず稼ぎたい」「すぐにお金が必要」という人に選ばれているのも事実です。
では、引っ越しバイトは本当にやめたほうがいいのでしょうか。それとも条件次第では“あり”なのでしょうか。
本記事では、求人広告代理店の視点から、引っ越しバイトの仕事内容や評判、実際の口コミをもとに、メリット・デメリットをリアルに解説します。
引っ越しバイトの特徴
引っ越しバイトとは、生活する場所を他の場所へ移す作業をお手伝いする仕事です。主にドライバー、引っ越しアシスタント、荷造りスタッフの3職種が存在します。
トラックの運転ドライバーをアルバイトに任せる企業は少なく、正社員または準社員クラスの仕事となります。つまり引っ越しバイトは、引っ越しアシスタントが中心になります。荷造りスタッフは女性でもできるお仕事です。
引っ越しバイトは全国的に慢性的な人手不足のため、求人数は非常に多いです。特に3月から4月にかけて大学の入学や卒業、就職や転勤が集中するので繁忙期になります。
大手では株式会社サカイ引越センター、アート引越センター(アートコーポレーション)、日本通運株式会社、クロネコで有名なヤマトホールディングス株式会社などがいます。
引っ越しバイトの仕事内容
- 家具の搬出・搬入
- 荷造り・荷解き・梱包
- トラックへの積込作業
- 段ボール箱の梱包、仕分けおよび運搬
- 配送トラック誘導、荷物の積載サポート業務
引越作業全般のお仕事です。お客様対応は社員がおこなうのでアルバイトはおこなわないと思って問題ありません。
個人宅以外にも、事務所の移転作業を手伝う場合もあります。移動距離によりますが、1日に3件程度おこなうことになります。
引っ越しバイトのメリット
未経験でも採用されやすく、すぐに働ける
引っ越しバイトの大きな特徴は、とにかく採用されやすい点です。慢性的な人手不足のため、経験やスキルよりも「すぐ働けるか」「シフトに入れるか」が重視される傾向があります。
大学生やフリーターはもちろん、30代・40代の未経験でも採用されるケースは珍しくありません。面接が簡易的、もしくは登録制で即日勤務できる求人も多く、「今すぐ働きたい人」にとってはハードルが低い仕事です。
単発・日払いOKで、柔軟に働ける
引っ越しバイトは、単発・短期の求人が多いのも特徴です。派遣会社経由であれば「1日だけ」「週1日だけ」といった働き方も可能で、空いた日を使って効率よく稼げます。
さらに、日払い・週払いに対応している求人も多く、「すぐにお金が必要」という人にとっては使い勝手の良いバイトです。副業やダブルワークとしても選ばれやすい理由の一つです。
特別なスキルが不要で、体力さえあればできる
仕事内容はシンプルで、家具や荷物の運搬、梱包作業が中心です。専門的な知識や資格は必要なく、体力に自信があれば未経験からでも問題なく始められます。
逆に言えば「頭を使う仕事が苦手」「接客がストレス」という人にとっては、黙々と作業できる環境は合う可能性があります。
福利厚生が手厚く、正社員登用のチャンスもある
企業によって差はありますが、引っ越し業界は福利厚生が比較的充実しています。副業・兼業OK、髪型・髪色自由、寮完備、社員登用ありといった条件がそろっている求人も多く見られます。
実際にアルバイトから正社員へ登用されるケースもあり、「とりあえずバイトで入って様子を見る」という働き方ができるのもメリットです。短期だけでなく、長期的な働き方につなげることも可能です。
引っ越しバイトのデメリット
とにかく体力的にきつい現場が多い
引っ越しバイトが「やめとけ」と言われる最大の理由は、体力的な負担の大きさです。家具や家電などの重量物を運ぶ作業が中心で、現場によっては階段での搬出入が続くこともあります。
特にエレベーターのないマンションや、家族世帯の引っ越しは荷物量が多く、想像以上にハードです。運動経験がある人でも、初日はかなり疲労が残り、翌日に筋肉痛になるケースは珍しくありません。
現場によって当たり外れが大きい
引っ越しバイトは、働く会社や現場によって環境の差が大きい仕事です。同じ企業でも、配属されるチームやリーダー次第で働きやすさが大きく変わります。
口コミでは「丁寧に教えてくれる現場もある一方で、怒鳴られる・理不尽に扱われる」といった声も見られます。体育会系の雰囲気が強い職場も多く、人間関係にストレスを感じる人も一定数います。
思ったより稼げないと感じる人も多い
「きつい割に稼げない」と感じる人が多いのも事実です。日給制の求人が多く、一見すると高く見えますが、拘束時間や移動時間を含めると時給換算では平均的な水準に収まることがほとんどです。
東京都内でも時給換算で1,300円〜1,500円程度が目安で、深夜バイトや専門スキルが必要な仕事と比べると、特別高収入とは言えません。「楽に稼ぎたい」という目的で選ぶと、ギャップを感じやすい仕事です。
ケガや破損リスクがあり、弁償トラブルの可能性もある
重量物を扱うため、腰や手を痛めるなどのケガのリスクがあります。また、運搬中に家具や家電を破損してしまう可能性もゼロではありません。
企業によっては、事故時の損害をアルバイトにも一部負担させるケースがあり、トラブルになることもあります。事前に「弁償ルール」や「保険の有無」を確認しておかないと、思わぬリスクを背負うことになります。
離職率が高く、長く続ける人は少ない
引っ越しバイトはメリットも多い反面、離職率が高い仕事でもあります。実際に口コミや体験談では、「初日で辞めた」「数回で限界だった」という声も少なくありません。
採用されやすい=誰でも続く仕事ではないという点は注意が必要です。特に体力面や人間関係に不安がある人は、いきなり長期で入るのではなく、単発や短期から試すほうが安全です。
ご祝儀について
一昔前は引っ越し作業にはご祝儀(チップ)の文化がありました。しかし、現在では引っ越し業者によってはご祝儀の類の受け取りを禁止しているところもあります。
田舎のほうで年配の方だとご祝儀を出してくれる方もいまだにいるそうですが、期待しないほうがいいです。暑い日はジュース程度の飲み物を渡してくれる人もいます。
引っ越しバイトの仕事探し
インディード、タウンワーク、マイナビバイトといったアルバイト求人サイトにたくさん掲載されているため、仕事探しに困る事はありません。
引っ越し系の会社は体育会系でブラック会社も多い業界なので、働く前に各会社の評判やクチコミ情報を調べてブラック企業で働かないようにしましょう。
引っ越し会社が直接募集する求人もありますが、派遣会社に登録する方法もあります。フルキャストなど派遣会社の場合、自分の都合に合わせて1日だけの単発バイトとして働くことができます。もしも引っ越しバイトを続けられるか不安を感じているなら派遣会社経由で1日だけ働いてみるのも一つの方法です。
関連記事:インディード(indeed)の求人は怪しい?危ない求人の見分け方を解説
志望動機・志望理由・自己PRの例文
人手不足の業界のため特に重要視されていません。派遣会社の場合は、面接はなく登録会になるため履歴書も必要ない場合が多いです。
もしも書く必要がある場合は勤続可能な曜日や時間帯を志望理由として記載しましょう。「副業として土日の勤務を希望」「週〇日の勤務希望」や、アピールポイントとして「体力に自信があるため」などで構いません。
引っ越しバイトの注意点
「アート引っ越しセンター」で知られる引っ越し会社グループ「アートコーポレーション」で働いていた元従業員の男性3人が10月10日、同社と同社の労働組合に、未払い残業代や、給料から天引きされた引っ越し事故の賠償金、天引き同意のない組合費の返還など計約376万円の支払いを求め、横浜地裁に提訴した。
引用:「アート引っ越し」給料から勝手に「事故賠償金」を天引きされた…元従業員が提訴
引っ越し作業に際して、破損してしまった場合はアルバイトでも弁償させる会社があります。アート引っ越しセンターは事故の損害賠償金を従業員に最大3万円を負担させる制度があります。
関連記事:アートコーポレーション、色々と控除した末にマイナスとなった給与明細が流出
引っ越しバイトの体験談
初日で心が折れかけた(20代男性・大学生)
正直、想像していたより何倍もきつかったです。最初の現場がエレベーターなしの団地で、冷蔵庫や洗濯機をひたすら階段で運びました。部活をやっていたので体力には自信があったんですが、終わる頃には腕も足も限界でした。翌日は全身筋肉痛で動けませんでした。
人間関係の当たり外れが大きい(30代男性・フリーター)
現場ごとにメンバーが変わるので、人によって雰囲気が全然違います。優しく教えてくれる人もいれば、ミスしたら普通に怒鳴る人もいる。体育会系のノリが苦手な人はきついと思います。自分は何回か当たりの現場を引いて続けられましたが、最初の現場次第で辞める人が多いのも納得です。
単発・日払いはかなり助かった(20代男性・フリーター)
お金がすぐ必要だったので、派遣で単発の引っ越しバイトに入りました。仕事自体はしんどいですが、その日のうちに給料がもらえるのはありがたかったです。週1〜2回だけ入るくらいなら、割り切って働けるバイトだと思います。
思ったより稼げないと感じた(40代男性・副業)
日給1万円と聞くと高く見えますが、朝から夕方まで働いて移動時間も含めると、時給で考えたら普通です。体力的な負担を考えると、もっと楽に稼げるバイトはあると感じました。副業として長く続けるのは厳しいと思います。
まとめ|引っ越しバイトは「目的次第」でアリ・ナシが分かれる
引っ越しバイトは「楽に稼げる仕事」ではありません。むしろ、体力的にも精神的にも負担が大きく、「やめとけ」と言われる理由はしっかり存在します。
ただし、採用ハードルの低さや日払い・単発といった柔軟な働き方ができる点は、他のバイトにはない強みです。短期間でお金を稼ぎたい人や、空いた日に働きたい人にとっては、現実的な選択肢になります。
重要なのは「なんとなく」で選ばないことです。
体力に自信があるのか、どれくらいの期間働くのか、どの程度の収入を求めているのか——このあたりを整理せずに応募すると、ミスマッチになりやすい仕事です。
また、同じ引っ越しバイトでも会社によって労働環境には差があります。応募前に口コミや評判を確認し、できれば単発や派遣で一度試してから判断するほうが安全です。
「楽に稼ぎたい人」には向きませんが、「短期で割り切って働く人」にとっては使い方次第で有効なバイトと言えるでしょう。

























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