2019年人材業界の話題やニュース振り返りまとめ

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2019年も残すところ一か月を切りました。人材ビジネス業界(求人広告・人材紹介・人材派遣・HR系)は、この1年間どんな話題・問題・出来事・ニュースが注目されたのか業界動向・業界分析の振り返りをまとめました。

2019年の雇用関連ニュースや話題の振り返り

2019年5月に内閣府で「就職氷河期世代支援プログラム」が発表されました。就職氷河期世代支援プログラムとは、不本意に非正規雇用で働く者や長期無業者に対して、様々な就職支援を通じて3年間で約30万人の正規雇用者を増やす取り組みです。

吉本興業の闇営業問題

吉本興業の闇営業問題がテレビを賑わせた1年でした。吉本興業に所属するお笑い芸人が、反社会的勢力の会合に参加し、金銭を受領していた問題から、事務所と芸人の配分問題やタレントマネジメント体制の不備にも言及されるようになり、パワハラ疑惑にも注目が集まりました。同社は本年のブラック企業大賞にノミネートされました。

外国人労働者の増加

日本国内の外国人労働者数は前年同期比で約20万人増加の約165万人(19年10月時点)と過去最高を更新。ベトナムやネパールを中心に留学生として来日し、資格外活動許可を利用したアルバイトをしている人が増えています。

19年4月には在留資格「特定技能」が新設され、人手不足が深刻な産業分野において、技能実習制度(外国人研修制度)以外にも特定技能での新たな外国人材の受入れが可能となりました。

リクナビの内定辞退率販売問題

就活情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリアが、2018年3月から提供開始していた『リクナビDMPフォロー』において学生の了承を十分に取らずに「内定辞退率」を算出し、企業に販売していた問題が明らかになり、政府の個人情報保護委員会より職業安定法とその指針に違反したとして行政処分を受けました。

これにより同社はプライバシーマーク付与の取消の措置を受けました。また同サービスの契約企業である三菱商事、トヨタ自動車、三菱電機、京セラ、りそな銀行、富士ソフトなど37社も行政指導を受ける事となりました。

ネオキャリアの外国人労働者の在留資格を巡る口利き疑惑

2019年8月、週刊文春から厚生労働大臣政務官の上野宏史議員による外国人在留資格認定証明書の交付をめぐる口利き疑惑が報道されました。人材派遣会社の株式会社ネオキャリアが派遣する外国人の在留資格について、法務省に少しでも早く許可が出るよう口利きを依頼したと報道されています。

上野宏史議員は利益提供を要請した事実はないと否定はしているものの音声記録が残っており厚生労働大臣政務官を辞任するに至りました。

マンパワーグループのサクラ学生問題

2019年10月、東京都から合同企業説明会を委託されている人材派遣会社のマンパワーグループ株式会社が、金銭を提供してサクラの学生を集客していた事実が発覚しました。その後の調査で2017年から2018年におこなわれたホテル業界やトラック業界の説明会でも不正が発覚しました。

希望退職者募集や早期退職募集の増加

2019年に実施された人員削減策(リストラ策)では、富士通の2850人を筆頭に多くの企業が希望退職者の募集や早期退職優遇制度などの施策を実施しました。100名以上の応募者数を公表したのはジャパンディスプレイ・東芝・パイオニアなど17社にのぼり、2018年の6社から増加しました。

大型倒産・上場廃止・事業再生・不況

2019年に倒産した上場企業は、山形県山形市に本拠を置く菓子製造・販売の株式会社シベール(ジャスダック上場)1社のみとなります。また業績悪化による上場廃止は、シベールに加え、元・東証2部上場で公営競技の場外売場賃貸・運営の花月園観光株式会社の合計2社となります。

事業再生を申請したのは、自動車部品メーカーの曙ブレーキ工業株式会社(東証1部)、文教堂書店を運営する株式会社文教堂グループホールディングス(ジャスダック)、宮城県栗原市に本社を置く液晶ガラス基板加工の株式会社倉元製作所(ジャスダック)の3社となりました。

2019年の人材系の新規上場ニュース

03月15日 株式会社カオナビ(クラウド人材マネジメントシステム『カオナビ』を開発・運営)
03月19日 株式会社コプロ・ホールディングス(建設業界に特化した人材派遣事業)
03月20日 ギークス株式会社(フリーランスIT人材紹介やフリーランス専門案件サイト運営)
04月24日 株式会社ハウテレビジョン(新卒学生向け「外資就活ドットコム」運営)
10月29日 株式会社ジェイック(第二新卒及び未就労者の就業支援事業や新卒紹介事業)
12月12日 株式会社メドレー(医療介護の求人サイト『ジョブメドレー』運営)
12月16日 ランサーズ株式会社(クラウドソーシング仕事依頼サイト『ランサーズ』運営)
12月26日 株式会社スポーツフィールド(体育会学生限定就職サイト『スポナビ』運営)

人材業界(求人広告・人材紹介・人材派遣)の市場動向

エンジャパン株式会社による株式会社JapanWorkの子会社化

2019年7月、エンジャパン株式会社は外国人向け求人一括サイト「JapanWork」を運営している株式会社JapanWorkの発行済株式のうち51%を取得して子会社化しました。エンジャパンは、中期経営計画においてテクノロジー分野におけるM&Aの強化を掲げています。

2019年に改正出入国管理法が施行されたことで、今後外国人労働者市場がより成長すると見込まれているため、エンジャパンは外国人労働者事業を強化する狙いがあると考えられています。

an終了と求人ボックスの急伸

パーソルキャリア株式会社(旧インテリジェンス)が運営していた求人サイト『an』が11月25日にサービスを終了しました。一方で、株式会社カカクコムが運営している求人情報の一括検索サイト『求人ボックス』が月間350万UU(2019年3月)達成と大幅に成長しています。

19年1月にGoogleしごと検索(Google for Jobs)が日本でも始まりました。

まとめ

2019年10月に社会保障制度を次世代に引き継ぎ、全世代型に転換するため、消費税が10%に引き上げられました。

2020年は東京オリンピックが開催されますが、夏以降はオリンピック終了に伴う需要減が懸念されています。前述している通り、求人広告市場ではグーグルの検索順位の変動により主要プレイヤーの変動が予想されます。

来年を予想すると働き方改革・外国人雇用・シニア活用・副業解禁・自宅勤務・リモートワーク(テレワーク)が今後の採用メインテーマになってくると予想されます。

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