アルバイト募集で委細面談と書き込む募集企業がいます。委細面談とはどういった意味でしょうか。読み方がわかっていても意味がわからない人もいるかと思います。その内容や正しい使い方についてまとめました。
委細面談とは
委細面談(いさいめんだん)とは「詳しいことは面接で話します」の意味です。仔細面談(しさいめんだん)と書く人もいますが意味は同じです。求人ポスターで「委細面談の上」と書かれている店舗を見かけることがありますが法律的な解釈も合わせてご説明します。
(職業安定法第5条の3)労働者の募集又は労働者供給に当たり、求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者に対し、その者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。
簡単に言ってしまえば「給与や労働時間などをはっきり書いて募集しましょう」との意味です。法律的にも禁止されているだけでなく、委細面談だけでは何も情報がありませんので応募が見込めません。
仮に応募があっても条件が不明なまま応募しているわけですから、ミスマッチが起こりやすいため採用につながりづらいと言えます。働き方の多様性を考慮したうえでの調整は必要ですが、給与や労働時間(営業時間)の明記は必要不可欠です。
応募する前に注意しておきたいポイント
もしも委細面談と書かれたポスターや求人票を見かけても直ぐに電話することはおススメできません。「貼っておくのは無料(タダ)だから」と考えて数年間放置している店舗も存在しているため実際には募集していなかったり、書かれている求人情報が古い可能性があります。
できればインターネットでその店舗の募集情報がないか「店舗名+バイト」で検索してみてください。詳しい求人情報が残っている場合もあります。他にも最低賃金は毎年上昇していますが、下回っていないか確認することをおススメします。
各地域の最低賃金
東京都:958円(2017年10月1日~)
神奈川:956円(2017年10月1日~)
千葉県:868円(2017年10月1日~)
有名チェーン店でもない限りは「委細面談」としか書かれていない店舗は採用(雇用)に対していい加減な会社が多く待遇も優れていません。
それでも応募したい場合は電話で一通りの募集条件を聞くようにしましょう。最低限確認しておきたい条件として時給(地域別の最低時給を下回っていないか)、最低勤務日数、経験や資格の有無は確認しましょう。
「面接で話します」と説明する採用担当者がいれば少し怪しいと思ってください。(お店が忙しい可能性もありますが)電話で話すと断られるから断りづらい面接に誘導しようとする人もいます。条件が合わなければ「今回は見送らせてもらいます」「改めて検討させてもらいます」でOKです。無駄に面接することもありません。
委細面談の上手な活用方法
悪い例と良い例をご紹介します。
《悪い例》
アルバイト・パート募集
女性歓迎
30歳以下限定
条件は委細面談
《良い例》
アルバイト・パート募集
給与:時給1000円
時間:16時00分~24時00分
条件:週2日から応相談
待遇:交通費支給、髪型服装自由
その他:委細面談の上ご相談ください。
悪い例では男女雇用均等法にも違反しています。原則的に女性歓迎や女性限定といった性別や年齢を限定する表現や募集は禁止されています。募集方法や募集内容に関わらず労働者の募集及び採用での年齢制限は禁止されており「お店の看板にならOK」といったルールはありません。
悪質な募集でよくある例として時給1100円とだけ書いておいて、研修期間3カ月間/時給900円は書かないといった求職者を騙すような書き方は絶対にダメです。繁華街や街中でもいまだに年齢制限など違反している募集広告を見かけますが、ブラックバイトを見分ける判断材料にもなりますね。
まとめ
店頭ポスターのサイズの問題でどうしても全てを書ききれないこともあるかと思いますが、ブラック企業と思われないためにも最低限の情報として上記の項目ぐらいは記載するようにしましょう。何も説明しないのはお互いにとって時間の無駄。トラブルにならないようためにも募集要項は詳しく書きましょう!