先日アフィリエイト求人サイトで聞いたことがない求人サイト名を見かけました。運営会社を見てみるとレンタルDVDで有名なTSUTAYA(ツタヤ)が運営していました。
TSUTAYA(ツタヤ)運営の求人サイトとはどのようなものなのか、T-SITEは応募効果があるのか気になるポイントを解説。求人広告代理店・求人サイト運営経験の立場から独断と偏見で評価してみました。
おしごと発見T-SITEとは
CCCグループでネットエンタテインメント事業を行う株式会社T-MEDIAホールディングス(本社:東京都目黒区、代表取締役社長兼CEO:櫻井徹)が運営するネットサービス「T-SITE」にて、求人採用メディア「おしごと発見T-SITE」を2015年6月2日より公開いたしました。
引用:http://www.ccc.co.jp/news/2015/20150602_004765.html
「おしごと発見T-SITE(https://job.tsite.jp/)」は、パート・アルバイトなどの求人広告を掲載し、求職者の募集ができる採用募集専門サイトです。TSUTAYA店舗のアルバイト求人情報をはじめ、その他の店舗様においても、日本全国の求人情報を幅広く掲載いたします。
調べて驚きましたが株式会社TSUTAYAは求人だけではなく旅行や美容といった様々な専門サイトを運営しているんですね。
掲載料金・料金体系
後発には珍しい掲載料金型のシステムです。ただしかなり安い価格。年間契約6万円(月額5000円)という物凄く安い掲載料金なので、採用単価が高い企業は「年間で2名採用できれば元はとれるかな」と思える料金体系です。
また1拠点6万円であり、複数拠点の場合は拠点ごとの掲載料金がかかります。10店舗経営している場合は1店舗6万円×10店舗で年間60万円かかります。1拠点だけであれば安価ですが、複数拠点の場合は採用が失敗した際のリスクもそれなりに大きいように感じました。
価格は安いですが、アクセス数や応募数はどの程度でしょうか。競合分析ツール「シミラーウェブ」※を利用して調べてみました。
(注:本記事で扱っているデータはSimilarWeb独自に収集・処理したデータのため、実際の値とは多少ズレが生じている可能性があります。あらかじめご了承ください。)
アクセス数や流入経路を徹底検証
CCCサービスの統合サイトとしてTSUTAYA(オンライン)とTポイント合算してアクセス数1200万UU/月。
月間1200万人!凄い!と思いきや、合算値!? バイトルやタウンワーク級の求人サイトかと思いそうですが、決して求人サイト単体で1200万UUとは書いていません。ツタヤオンラインとの合算値だそうです。
求人サイト自体のアクセス数ですが、競合分析ツール「シミラーウェブ」では月間17万セッションでした。アクセスのほとんどは携帯からです。携帯(スマホ)がアクセスの中心になるのはどの求人サイトも同じです。
自然検索は「アルバイト」「バイト」「パート」「求人」といったビッグワードが全て圏外のため比較的少なめ。ダブルワード、トリプルワードでも圏外。自然検索では「tutaya+バイト」「tsutaya+求人」「スタバ代官山」「スターバックス バイト募集」といったキーワードが流入キーワード上位でした。
参照元(リファラル)として圧倒的に多いのがTSUTAYA(T-site関連サイト)からの流入です。特に多いのが「蔦屋中目黒店」と「indeed(インディード)」が1位と2位。他の求人サイトにも言えますがIndeedはなくてはならない存在になっています。
掲載企業
気になる掲載企業は銀座ルノアール、ロッテリア、マルエツ、ジョナサン、バーミヤンなど大手企業の掲載実績も豊富です。ただし塚田農場さんはほぼ掲載ストップしていました。SEO対策上ページを残していると思いますが、ユーザー側から見ると募集していないのにページが残っており、少し不親切な印象を受けました。
大手企業の掲載数が多いため、その企業名で調べてくるユーザーは多そうです。企業の申し込みもツタヤのネームバリューを上手に活用しているようですね。有名店・大手チェーン店だと割引などの優遇制度があるのかもしれません。
検索軸の使い勝手が悪い
PCサイトの場合は「渋谷区」「渋谷駅」などと直接入力しなければいけません。フリーワード検索はユーザビリティが落ちますので一般的な求人サイトはクリック式にしています。また複数エリアの検索ができないというデメリットがあります。
ただしスマホサイトの場合はフリーワード検索ではありませんでした。T-SITEもスマホのアクセスが全体の80%程度でしたから、PCサイトはあまり考えなくてもいいのかもしれません。
最初の仕様が大切だと思わせるパラメータ問題
アクセスが低いと思わせてくれるパラメータ仕様。サイト構築・開発の際に要件定義をうまくいかなかったようです。パラメータが汚いとGoogleから評価が低くなります。検索ページに限らず全体的にパラメータは汚かったので、ちょっと勿体ないですね。ページタイトルの設定も改善できる要素があります。ページタイトルとパラメータをスッキリさせたら15%はアクセスアップが見込めるのではないでしょうか。
サイト・管理画面どちらも独自のシステムを利用しているようですが、この規模のサイトであればASPを利用したほうがオペレーションコストや運営コストも安くすむ場合もあります。サイト規模にあった運用が想定できているかがポイントになります。
まとめ
集客方法はツタヤ関連サイトという特徴以外にもアフィリエイトやリスティング広告など色々と頑張っているようです。直近ではオウンドメディア(https://job.tsite.jp/magazine/)も運用し始めています。
しかし、競合他社もがっつりオウンドメディア(コンテンツマーケティング)を運用しており、SEO対策としては苦戦する状況であることは間違いありません。ツタヤに限らず後発から求人サイトがアクセスアップするのは困難を極めると言えます。
ツタヤがあくまで「ツタヤのアルバイト情報サイト」にしたいのか、「ツタヤ発信のアルバイト情報サイト」にしたいかは不明ですが、現状はツタヤ店舗以外が掲載しても効果は薄いと思われます。もしも掲載を検討している企業があれば、まだ成功報酬型求人サイトのほうが応募効果は見込めます。
2017年4月1日追記:久し振りに拝見したら上記で指摘している箇所のほとんどが改善できており、2016年と比較すると大きくアクセス・応募数が増えていると思います。掲載料金は良心的な価格ですし、前向きに掲載を検討してもいいかもしれませんね!
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