株式会社リブセンス(代表取締役社長:村上太一)は、2016年8月22日より、転職クチコミサイト「転職会議」にて、企業が転職会議会員に対して直接アプローチできる新サービス『転職会議BUSINESS』のサービスを開始しました。
転職会議BUSINESSとは、企業が会員にスカウトメールを配信できたり、転職会議のサイト上へ件数に制限なく求人広告を掲載できるサービスです。今回は掲載料金や効果について検証してみました。
目次
転職会議とは
転職会議とは、2010年7月にスタートした日本最大規模の転職クチコミサイトとして企業の「評判」「年収」「入社対策」などのクチコミ情報をはじめ、福利厚生・やりがい・雰囲気など全10項目のユーザー評価や、社風に関する投票結果といった、転職希望者が志望企業について知りたい情報を多数掲載しております。また、転職活動中の求職者(転職顕在層)から将来的に転職をされる可能性のある方(転職潜在層)まで、幅広いユーザーに会員登録いただいていることが特徴です。2016年6月末現在、クチコミ掲載数は771万件、累計会員登録者数は404万人へと順調に増加しております。
引用:http://www.livesense.co.jp/news/n/2016/0822_01.htm
月間総PV数:2650万PV
月間総UU数:450万UU
登録会員数:210万人
月間新規会員数:8万人
掲載企業数:53万社
※2016年4月現在のサイトデータ
転職サイト(https://jobtalk.jp/)は月間2650万PVと日本最大級の転職クチコミサイトです。類似の転職口コミサイトではエン・ジャパン運営の「カイシャの評判(https://en-hyouban.com/)」やVorkers(https://www.vorkers.com/)があります。
カイシャの評判は転職会議と違い、誰でも閲覧無料というメリットがあります。転職会議は会員制ではあるものの、総クチコミ数や「退職理由」といった項目別の情報量が豊富です。転職会議はアクセス数からわかる通り、ユーザーから支持されているクチコミサイトです。
転職会議BUSINESS(ビジネス)を始めた理由
株式会社リブセンスは転職会議のマネタイズ化の一環として、転職会議での求人掲載サービスを始めました。転職会議はこれまで大手求人サイト・人材紹介会社への送客ビジネスが中心でしたが、今後はより事業会社向けのサービスを進めていくと思われます。
転職会議BUSINESS(ビジネス)のメリット・デメリット
一般的な求人サイトや転職サービスではアプローチしにくい転職潜在層に対し、直接アプローチしたいという採用企業様の要望と、企業のクチコミと求人情報をあわせて確認し応募したいという転職会議会員の要望を同時に叶えます。
引用:http://www.livesense.co.jp/news/n/2016/0822_01.htm
採用難という時代背景から、最近では「転職したい人」ではなく、「良い条件があれば転職を検討する人」に対しての求人サービスが増えてきました。企業側にとっては転職活動を始めている人にアプローチしても大手企業の採用条件には勝てないため、転職潜在層の段階からアプローチすれば競合倍率を下げることができるというメリットがあります。※ただし転職会議ユーザーは口コミを見たいだけの人もいますので全員が転職潜在層ではないことを補足しておきます。
一方で転職潜在層向けの求人サービスは「ユーザー視点よりも企業側視点のサービス」「リクルート年間10万人の登録者を活用したほうが早い」「転職潜在層を口説けるための魅力的なサービスや採用条件が企業側になければ無意味」と様々な視点から意見・評価している人がいます。
採用担当者からの転職会議の評価や評判
転職会議に掲載中のクチコミ情報によって社風や職場環境などを把握した上で応募するため、入社後がミスマッチを軽減し、早期退職者の減少や即戦力人材の増加に期待できます。
転職会議というサービスの評判や評判ですが「2ch化している」と嫌っている採用担当者が多いです。転職会議のクチコミ情報は退職した人の書き込みが多い為、どうしてもネガティブな口コミが多い傾向にあります。
また中小企業や会社設立が若いスタートアップ企業であれば、口コミ数がほとんどありません。そのため転職会議の「クチコミ情報によって職場理解が高まる」というメリットに当てはまらない企業も一部あります。なお自作自演のステルスマーケティングをしても、サイトパトロールを実施しているため、削除される可能性がありますので世の中の採用担当者はそういった行動は控えることをおススメします。
転職会議のクチコミは「あてにならない」「嘘ばっかり」「信憑性が少ない」という評価をされている一方で、リアリティのある具体的な内容や正確な事実が書かれている場合も多いです。尖った意見も存在していますので、賛否両論の意見がありますが、読み応えのあるクチコミサイトです。セクハラ・パワハラ情報から社内派閥の情報までわかるのはクチコミサイトならではだと思います。
転職会議の削除問題
転職会議が採用担当者から嫌われている要因に「クチコミ(評判)を削除できない」という理由があります。転職会議の口コミは個人の誹謗中傷や会社の機密情報(情報漏洩)でもない限りは基本的には削除できない為、悪評やネガティブな書き込みをされていても、修正できず、採用に悪い影響を及ぼしている企業もあります。
そのため採用担当者は事実を書き込まれている場合でも、自身の業務に悪影響を与えている転職会議に良いイメージを持っていません。転職会議側としてはやらせ行為をなくすために削除はしない方針です。転職会議が正しいとはいえ、企業側からしたらやっぱり嫌ですよね。ただ裁判になってまでもユーザーを守ったリブセンスの企業姿勢は評価されるべきだと私は思います。リブセンスさんにはユーザーファーストのもとこれからも頑張ってほしいと思います。
運営元の株式会社リブセンスは口コミ情報について中立性・透明性を徹底しており、企業の削除要望には応じないという姿勢を貫いています。2016年には京都の設計会社から削除と情報開示を求められても応じなかったため訴訟にまで発展しました。一般の企業が東証1部上場企業と裁判で争っても勝ち目はありませんので、諦めている人が多いです。よほどひどい事実無根のクチコミ情報がのっている場合か、もしくは嘘という事実を証明できる証拠がない限り削除は難しいです。
新サービスとして掲載する代わりに悪評などの口コミを削除できる権利があれば企業が食いつくと思いますが、クチコミ評価を見て好印象をもてるのは一部の超大手企業のみではないだろうかと考えられます。
転職会議BUSINESS(ビジネス)の掲載料金
掲載料金プランは3ヶ月契約の60万円(月額20万円)と6カ月契約の102万円(月額17万円)の2パターンのみです。3ヶ月で1名採用できれば採用単価としては悪くないと感じる料金体系です。エンジニアであれば6ヶ月で1名採用でもエージェント企業より安い採用単価になります。※2016年9月末までに『転職会議BUSINESS』を契約した企業には有料オプションが無料とのことです。
他社サービスとの比較
応募効果ですが、リクナビネクスト等の既存求人広告や人材紹介と比較して、低いと考えられます。リクナビはいますぐ転職を希望している層ですが、転職会議ビジネスは転職潜在層です。即効性を求めるならダイレクトスカウト機能を活用するなど企業側から積極的なアプローチをおこなう必要があります。
まとめ
メリット
①掲載料金は安い
②サイトパワーが強くアクセス数は見込める。
デメリット
①転職潜在層なので即効性は低い。
②会社の悪口があると逆にマイナス。
結論としては採用予算に余裕があり、悪口が少ない大手企業であれば利用してみてもいいと思います。説明ではミスマッチが少ないと書かれていますが、企業の様々な口コミ情報を確認したうえで入社してくれたら「思っていたのと違う」と理由での退職が減りそうですね(流石にセクハラやパワハラ情報まで書き込まれていたらブラック企業だと思われてしまうかもしれませんが)。
一般的な求人サイトの効果が落ちて来たら、チャレンジしてみる価値はあると思います。転職会議ビジネスは掲載料金がかかるため利用する際はしっかり検討してください!
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