おススメの求人広告代理店とはどういった企業があるのか。様々な業界でランキング形式で紹介されている記事を誰しも一度は見たことがあると思います。
「売上ランキング」「倒産度ランキング」「生涯年収ランキング」といった記事は毎年のように発表されています。
求人広告代理店ランキングの場合はどのように比較するのかベストなのか。比較する意味はあるのか。求人広告代理店ランキングについてまとめました。
求人広告代理店とは
求人広告代理店には様々なタイプがあり、代表的な取扱い媒体としてはタウンワーク・リクナビNEXTといったリクルート系、Weban・DODA等のインテリジェンス系、マイナビバイト等のマイナビ系、バイトルといったディップ系があります。
ガールズバーやキャバクラといった業態の募集の場合は代理店でしか取り扱っていないの特徴です。
求人広告会社の営業の仕組み
求人広告ビジネスの営業組織についてまとめました。求人サイト運営企業によって各社とも違いがありますが、一般的な仕組みをご紹介させていただきます。
直接販売(直販)
運営媒体の営業部隊を指します。呼び方は多数あり、メーカーと呼ぶ企業もいます。自社の媒体を営業することだけに特化しています。特化しているだけあり、自社商品に関して成功事例といったノウハウも豊富で、使い方も丁寧にフォローしてくれます。
リクナビ運営のリクルートキャリアを代表に、バイトル運営のディップやエン転職運営のエン・ジャパンが直販での営業部隊を抱えています。エン・ジャパンは長い間、代理店部隊を設けず、直販部隊だけで活動していましたが、最近になって解禁されました。
一次代理店(トップパートナー)
一次代理店とは特定の媒体と専属契約している会社です。一次代理店の中でも媒体の売上が多い場合は「トップパートナー」と呼ばれることもあります。※会社の売上ではなく、媒体の売上になります。
代理店契約時に「うちの商品を代理販売する権利を渡す代わりに、競合他社の商品を販売するのは禁止」という契約を取り交わすことが多いです。また一次代理店になるためには一定額以上の媒体の売上が必要になり、その媒体売上額を継続することが必須になることが多いです。
関連記事:【2016年度版】リクルート求人広告代理店トップパートナー比較一覧
二次代理店
二次代理店とは特定の媒体と専属契約していない会社です。そのため幅広い商品を取り扱うことができます。媒体運営元企業ではなく一次代理店と販売契約をします。売上ノルマを気にせず営業することができるのがメリットです。
よくある質問
よく質問されますが、販売する媒体の掲載料金は直販も一次代理店も二次代理店も違いはありません。なぜなら直販だけが高い割引率で販売してしまうと掲載企業側にとって代理店を利用するメリットがなくなるからです。
販売した金額のマージン(販売手数料)が違うだけなので掲載企業側にとって料金の差異はありません。クライアントがバッティングした場合、直販だけが割引してしまうと、代理店は絶対に勝てなくなり、代理店側が売る意味が無くなってしまいますよね。
※昔、リクルートの直販部隊が代理店とバッティングしたときに「代理店より直販と契約したほうが融通ききますよ」と意図的に値下げをして揉めた事があったそうです。
ランキングは企業規模で決める?
求人広告代理店ランキングを決める指標の一つに企業規模(売上規模)が挙げられます。
求人広告を取り扱っている企業の中でも売上高が大きいのは株式会社ネオキャリア(東京都新宿区)、イングホールディングス株式会社(東京都台東区)、株式会社クイック(大阪府大阪市)といった企業がトップレベルです。
ネオキャリアは売上高338億円(2016年9月期)、クイックは売上124億円(2016年3月期)です。
ただし求人広告以外にも人材派遣や職業紹介といった事業の合計での売上規模であるため、単純な比較は難しいです。
むしろ一定規模以上の企業は「求人広告」だけの場合はほとんどありません。事業を横展開し、人材紹介業や人材派遣事業も展開している場合がほとんどです。
またバイトルのトップパートナーは企業規模は小さい企業もありますが、バイトル運営のディップ出身者が起業したケースが多いため、バイトルの取り扱いやノウハウに関しては非常に詳しい企業が並んでいます。
バイトルを利用するならおススメ企業ですが、企業規模だけで比較してしまうと対象外となってしまいます。そのため企業規模(売上規模)でランキング形式にしてしまうのは間違っています。
ランキングは媒体売上高で決める?
企業規模で決められないなら媒体の売上高で判断するのはどうでしょうか。
トップパートナーを調べ、ランキング形式であればまとめようと思いましたが、リクルートやバイトルの代理店を一律に比較することは難しく、あまり意味がないと気づきました。
またトップパートナーと言えど未上場であるため、売上高を公表していない企業もいます。会社売上高を公表していても、媒体別の売上高まで発表している企業は皆無です。
求人広告代理店のメリット・デメリット
メリット
代理店ビジネスにおいて「複数の媒体を取り扱っているので提案が豊富」がメリットだと言われます。しかし、代理店ごとに「リクルート系が得意」「マイナビ系が得意」といった特徴があり、最終的に特定の媒体を提案することが多いことがよくあります。
なぜこうなるかというと様々な要因がありますが一つに代理店の代表者が特定の媒体のOB出身者であることが挙げられます。
例えばリクルート出身者が独立した場合の会社はリクルート系が中心になることが圧倒的に多いです。代理店ビジネスは商品知識や営業手法など全くの素人から始めることが難しいため、多くはOB出身者が立ち上げることがほとんどです。
デメリット
営業担当者にもよりますがデメリットは特定の媒体に固執しないことだと言えます。
「今回はバイトルで失敗してしまったので、次はマイナビバイトでチャレンジしてみましょう!」と提案する人がいますが、バイトルを写真機能や動画機能などフル活用していないまま失敗するケースがあり、注意が必要です。
しかし、これを「提案力が豊富」だとする採用担当者もいるため、メリットもデメリットも表裏一体であることが分かります。
まとめ
求人広告代理店は判断軸が難しいため、ランキング形式で決めることができません。募集する際に決める判断は人それぞれです。
「売上高が大きいだけで信頼できる」とする採用担当者もいれば、「バイトルを中心に活用したいから企業規模に関係なくバイトルに詳しい会社に依頼したい」とする採用担当者もいます。
また「金額はどこも変わらないから、これまで付き合ってきた会社に依頼する」「縁があった会社に依頼する」といった採用担当者もいます。どういった判断軸にするかは改めて考えてみてはいかがでしょうか。