「手取り18万円の生活水準は?」「手取り18万円の仕事でも大丈夫?」「手取り18万円で働くメリット・デメリットは?」手取り18万円の仕事に就職・転職を考えている方の中には、このように疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、手取り18万円という年収水準は、日本の平均手取り額に比べると低いです。そのため、ボーナスがない場合、満足した生活を送れない可能性があります。
本記事では、手取り18万円の仕事へ就職・転職を考えている方に向けて、生活事情やメリット・デメリット、手取りを上げる転職方法などを紹介します。
目次
手取り18万円の仕事はやばい?
手取り18万円の仕事はやばいです。
というのも、ボーナスの額にもよりますが、18万円の手取りは日本の平均手取り額と比べるとかなり低いからです。
大手転職サイトの「doda」が実施した年代別の平均年収をみると、20代でも平均年収は342万円だとわかります。
年収342万円の場合、ボーナスなしの月収にすると28.5万円です。
手取り18万円の月収はおよそ23万円前後であることから、20代の平均月収と比べても5万円ほど低いと言えるでしょう。
年代別平均年収 | 全体 | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
全体 | 403万円 | 449万円 | 347万円 |
20代 | 342万円 | 365万円 | 319万円 |
30代 | 435万円 | 474万円 | 377万円 |
40代 | 495万円 | 562万円 | 400万円 |
50代以上 | 596万円 | 658万円 | 424万円 |
出典:doda「平均年収ランキング(年齢・年代別の年収情報)」更新日:2022/12/19
また、後ほど紹介しますが、手取り18万円で自立した生活をする場合は苦労する可能性があります。
そのため、手取り18万円で仕事を続けると、給料の低さからストレスや不満がたまってしまい、長期的には健康に悪影響を与えるかもしれません。
手取り18万円にありがちな仕事
次に、手取り18万円にありがちな仕事を見ていきましょう。
手取り18万円の仕事は特別なスキルを必要とせず、未経験でも働ける仕事がほとんどです。
ただし、働く場所によっては、平均水準よりも高い給料を支給してくれる企業もあります。そのため、これから紹介する仕事は、必ずしも手取り18万円とは限りません。
【手取り18万円にありがちな仕事一覧】
・製造業:工場や工業施設での製造に関する仕事
・一般事務:オフィスワークの一般的な仕事
・カスタマーサポート:顧客からの質問やトラブルを解決する仕事
・営業アシスタント:営業担当を支援する仕事
・小売業:店舗などで商品の販売をする仕事
・飲食店:ファミレスなどで接客や調理をする仕事
・販売員:アパレルや雑貨など商品を販売する仕事
・保育士:幼児の保育や教育をする仕事
・清掃員:物件や施設の清掃をする仕事
・美容師:スタイリストなど美容に関する仕事
これらの仕事へ転職を考える際は募集要項の給料欄を確認し、基本給や手当などをしっかりと確認しておきましょう。
手取り18万円の生活事情
こちらでは、手取り18万円の生活事情を「実家暮らし」「一人暮らし」「二人暮らし」に分けて紹介していきます。
結論から言うと、手取り18万円であれば、地方の一人暮らしでギリギリ生活できるレベルです。
そのため、二人暮らしや、都内で一人暮らしを考えている方は、手取り18万円以上を目指す必要があります。
実家暮らし
実家暮らしの毎月の生活費は、以下のとおりです。
項目 | 金額 |
---|---|
家賃 | – |
食費 | 3万円 |
光熱費 | – |
通信費(スマホ) | 1万円 |
交通費 | 1万円 |
その他(娯楽費・交際費・任意保険など) | 5万円 |
合計 | 10万円 |
実家暮らしの場合、「家賃」「水道光熱費」「通信費(ネット)」の出費がないため、手取り18万円でも問題なく生活できます。
上記の表を参考にすると毎月の生活費が10万円であることから、毎月8万円を貯金に回せるでしょう。
ただし、実家に生活費を毎月支払う場合は、生活費次第で満足した生活が送れない可能性があります。
一人暮らし
地方で一人暮らしをする場合の生活費は、以下のとおりです。
項目 | 金額 |
---|---|
家賃 | 5万円 |
食費 | 4万円 |
光熱費 | 1.5万円 |
通信費(スマホ・ネット) | 1.5万円 |
交通費 | 1万円 |
その他(娯楽費・交際費・任意保険など) | 4万円 |
合計 | 17万円 |
手取り18万円は、地方の一人暮らしであれば、最低限の生活ができるレベルです。
上記の表から毎月の生活費は17万円前後と想定できるため、趣味などに使用できるお金は少ないでしょう。
また、都内の場合は「家賃」「食費」などの出費が地方よりも高い傾向にあるため、手取り額18万円では生活費が払えない可能性があります。
二人暮らし
二人暮らしの毎月の生活費は、以下のとおりです。
項目 | 金額 |
---|---|
家賃 | 8万円 |
食費 | 7万円 |
光熱費 | 2.5万円 |
通信費(スマホ・ネット) | 2.5万円 |
交通費 | 2万円 |
その他(娯楽費・交際費・任意保険料など) | 7万円 |
合計 | 29万円 |
二人暮らしの毎月の生活費は29万円ほどです。そのため、手取り18万円では二人暮らしはできません。
また、「家賃」「食費」「水道光熱費」などの出費を節約しても、18万円以下におさえることは難しいでしょう。
二人暮らしを考えている方は、共働きで生活するか、手取り18万円よりも高い仕事に転職先を変えるか、対応する必要があります。
手取り18万円の仕事をするメリット
手取り18万円の仕事をするメリットは、3つです。
転職・就職しやすい
手取り18万円の仕事は、比較的転職・就職しやすいと言えるでしょう。
というのも、賃金の低い求人は特別なスキルが必要とされない仕事である場合がほとんどで、未経験でも採用されやすいからです。
例えば、飲食店や販売業などの仕事は未経験者でも応募できる求人が多く、求められるスキルもコミュニケーション能力くらいです。
このように、手取り18万円程度の仕事は比較的採用されやすく、転職・就職しやすいメリットがあります。
プライベートの時間を確保できる
手取り18万円の仕事は、プライベートの時間を確保しやすい傾向にあります。
なぜなら、手取り18万円であれば残業代が含まれていない場合もあり、定時で帰宅できる可能性が高いからです。
また、手取り18万円の場合は非正規雇用も多く、シフト制を導入している職場も多いです。
このように、手取り18万円ほどの仕事では、定時で退勤できたり好きなタイミングで休めたりなど、プライベートの時間を大切にできる職場が多いというメリットがあります。
仕事内容が簡単
手取り18万円の仕事は、比較的簡単にできる仕事である可能性が高いです。
というのも、給与水準が低い職種は単純作業やルーティンワーク中心のものが多く、誰でもできる仕事であるからです。
たとえば、清掃業や飲食店の接客・調理、製造ラインの作業員などが挙げられます。
これらの仕事は、仕事に慣れるまでの期間が短い場合が多く、仕事内容に対するストレスや身体的な負担が少ない傾向にあります。
手取り18万円の仕事をするデメリット
一方で、手取り18万円の仕事をするデメリットは2つです。
満足した生活ができない可能性がある
手取り18万円の仕事では、満足した生活ができない可能性が高いです。
なぜなら、前述したように、地方の一人暮らしでも毎月の出費が17万ほどだからです。
そのため、自立した生活を考えている方は、健康的な食事が取れなかったり、趣味や娯楽にお金をかけられなかったりなど、生活に制限がかかる可能性があります。
一人暮らしや二人暮らしなどの自立した生活を考えている方は、節約や手取り額アップが必要になることを考えておきましょう。
しかし、仕事内容や職場環境によっては、休日の時間に副業や投資など収入源を増やすことで、安定した生活を送れる場合があります。
長続きしない可能性がある
手取り18万円の仕事は、長続きしない可能性があります。
というのも、手取り18万円の仕事は、賃金の低さにストレスを感じたり、将来に不安を感じたりするからです。
また、賃金が低い場合は、仕事と給料が割に合っていないと感じる可能性も高く、仕事のモチベーション低下にもつながってしまいます。
そのため、手取り18万円の仕事へ転職する場合は、将来のことも考えておくことが大切です。
ただし、初年度の給料が手取り18万円だとしても、キャリアアップや昇給で手取り額がアップする場合は、仕事のモチベーションを維持しやすいでしょう。
手取り18万円以上の仕事に就職・転職する方法
最後に、手取り18万円以上の仕事に就職・転職する方法を3つ紹介します。
少しでも手取り額を上げたい方は、こちらで紹介する方法を参考にしてください。
平均年収の高い業界へ就職・転職する
手取り18万円以上の仕事に転職する方法1つ目は、平均年収の高い業界に就職・転職することです。
平均年収の高い業界には、次の職業があります。
・金融業:銀行や保険会社などの金融機関に勤務する経理や営業、トレーダーなど
・医療(福祉業):医師や歯科医などの医療従事者、福祉施設などで働く看護師など
・コンサルタント業:戦略やITなどの専門分野に精通したコンサルタントなど
・IT業界: プログラマー、システムエンジニア、ITコンサルタントなど
これらの業界は、専門性が高く平均年収の高い業界です。
現在これらの業界に関する知識がなくても、これらの業界に役立つ専門的な資格などを取得し、将来は平均年収の高い業界へ転職するのもよいでしょう。
しかし、転職する企業や法人によって給料形態が異なるため、個人の能力や経験、地域なども考慮に入れて、手取り額の高い転職先を考える必要があります。
専門的な資格を取得する
手取り18万円以上の仕事に転職する方法2つ目は、専門的な資格を取得することです。
というのも、専門的な資格を取得することで、技術力や市場価値の向上につながるからです。
例えば、専門的な資格を取得して特定の分野における技術力が向上すると、採用担当に評価されて入社時の給料を上げてくれる場合があります。
また、専門的な資格を取得して自分の市場価値を高めることで、応募できる求人の幅を広げることも可能です。
このように、専門的な資格を取得することは、手取り額アップに直結します。
転職エージェントを活用する
手取り18万円以上の仕事に転職する方法3つ目は、転職エージェントを活用することです。
転職エージェントの利用で給料が上がる理由は、主に3つあります。
在籍しているアドバイザーが専門知識を活用してくれる
転職エージェントに在籍しているアドバイザーは、これまでの転職知識を活かしてあなたの経験やスキルから採用されやすい求人を紹介してくれます。
転職エージェントは、これまで多くの求職者を転職させたノウハウを持っています。
そのため、転職エージェントを利用することで、一人では見つけられなかった選択肢を見つけられるかもしれません。
応募先企業に給料交渉をしてくれる
転職エージェントのアドバイザーは、選考を進めている企業に対して給料交渉をしてくれます。
転職エージェントの収益は、転職者の初年度の年収で決まります。そのため、転職エージェントのアドバイザーは、給料交渉を成功させるノウハウを持っている可能性が高いです。
手取り額のアップさせるためにも、転職エージェントに給料交渉を依頼しましょう。
年収アップのサポートしてくれる
初回面談の求人条件の1つに「年収アップ」と伝えると、転職で年収アップを全力でサポートしてくれます。
例えば、あなたのスキルや経験を求めている高年収求人を紹介してくれたり、自分の価値をアピールする方法を教えてくれたりなどです。
手取り18万円以上の仕事に転職するためにも、年収アップのサポートを受けることをおすすめします。
まとめ
今回は、手取り18万円の仕事内容やメリット・デメリット、生活レベルなどを紹介しました。
手取り18万円は、日本の平均手取り額と比べても低く、地方の一人暮らしでギリギリ生活できるレベルです。
そのため、これから一人暮らしや二人暮らしの生活を考えている方は、手取り18万円の仕事への就職・転職を一度考え直してみるのもよいかもしれません。
また、転職活動で手取り額を上げたい方は、転職エージェントを積極的に活用し、自分のスキルや経験を活かせる求人を担当アドバイザーから紹介してもらうことをおすすめします。
参考:すべらない転職「手取り18万円の正社員の仕事はやばい?転職するかどうか判断する方法」