2023年も残すところ1カ月になりました。人材ビジネス業界(求人広告・人材紹介・人材派遣・HR系)は、この1年間どんな労働問題・時事ネタ・人事関連ニュースが注目されたのか業界動向・業界分析・トレンドキーワードの振り返りをまとめました。
2023年の雇用・就職・労働ニュースや話題の振り返り
1月27日、岸田文雄首相が参院本会議で、賃金上昇やキャリアアップに向け、産休・育休中のリスキリング(学び直し)を「後押しする」と答弁しました。これに対し「子育ての大変さがわかっていない」「休みだから時間あるだろうと勘違いしてる」と批判されました。
2月20日、人材派遣大手のパソナ(東京)が、新型コロナウイルスワクチンの接種予約を受け付けるコールセンター業務を巡り、大阪府と兵庫県の3市に約10億8000万円を過大請求していた問題で、同府枚方市民向けのセンターでは、再委託先が電話対応できた割合が、1%に満たない時間帯があったことがわかった。
人材紹介事業を展開する株式会社 TSACE代表取締役の竹之下裕之さんがTwitter上で『本気で受かる気があるなら手書きできませんかね?』『手書きで来いとは言いませんが、9割の学生は手書きで来ています。その中でコピーで来られると印象は悪いですよね笑笑』と手書きの履歴書を推奨している旨を発現し炎上しました。
海外を中心に大型レイオフ(リストラ)の嵐となりました。代表的な企業としてアマゾン2万7千人、アクセンチュア1万9千人、メタ(フェイスブック)1万人、グーグル1万2千人、マイクロソフト1万人、セールスフォース7千人、ヤフー、インディード、デル、ペイパル、ズームが挙げられます。グーグルやインディードなど一部は日本法人にも影響を与えました。
23年2月、大阪で2つの会社を経営する弁理士の瀬戸麻希さんがツイッターで「批判覚悟ですが、私は、寿退社や産休や育休をされると困るので、若い女性は正社員として雇用してません。本音は雇ってあげたいし心苦しいのだけど、うちのような弱小企業では雇う余力がありません。こういうところに政府の助成金を出してほしいと思う」と投稿し議論を巻き起こしました。
23年3月、エン・ジャパン株式会社運営の転職サイト「エン転職」のサーバに不正アクセスを受け、25万人分の履歴書が漏洩した可能性があると発表しました。
23年3月、収益不動産売買仲介事業を展開している株式会社ネクサスプロパティマネジメント(東京都港区/代表取締役:廣兼卓真)が内定取り消しをおこなったことが話題になりました。4月入社の内定者に対して7日前の3月25日に内定取り消しをおこなったため非難されました。また社員の募集ではなく業務委託契約(偽装請負契約)であったり、雇用契約書を渡さなかったり、強引に入寮を勧める行為が波紋を呼びました。
2023年4月より労働基準法が変更され、これまで現金払いが原則でしたが、賃金のデジタル払いが可能になりました。
2023年4月から従業員1000人を超える企業に男性の育休取得率の公表が義務づけられます。対象企業は年1回、ホームページなどで男性育休率の数値を公表しなければいけません。
23年4月、株式会社ミクシィ・リクルートメントが運営しているIT・Web業界に特化した求人サイト「FINDJOB!」を2023年9月に終了する予定であることを明らかにしました。FINDJOB!は1997年にサービスを開始した求人サイトとしては老舗サービスになります。
23年6月、リクルートが運営する大学生対象の就職活動に関するオンラインセミナーで、同社の社員が学生を装って質問する行為を繰り返していたことを朝日新聞が報じました。社員たちはこうした行為を「サクラ」と呼び、一部では上司が指示するケースもあった。セミナーでは質疑応答の際、同社大学支援推進部(現・学生キャリア支援推進部)の社員が「イベントには私服で参加してもよいですか」などと書き込んでいたとのことです。
23年10月、ツイッター上で人事アカウントの人が「人事あるある。履歴書の物件の家賃を検索。家賃からライフスタイルを想像してしまう。」と投稿し炎上しました。コメントには「ストリートビューで見ちゃう」「マストです」といった共感していた人事も炎上。ネット上での不適切な発言が問題になりました。
2023年の人材系の新規上場ニュース
03月28日 アクシスコンサルティング株式会社(コンサル業界に強い転職エージェント)
まとめ
大きな出来事として3月にワールド・ベースボール・クラシックで日本代表が14年ぶりに優勝。ユーキャン新語・流行語大賞候補として「ペッパーミル」が予想されます。
これから夏から秋にかけてどのような変化が起きるのか随時更新していきたいと思います。