読売新聞運営の読者投稿できる掲示板「発言小町」で投稿された求人広告あるあるがネットで話題になっていました。それは「アットホームな職場」という表現は逆に敬遠すると言う声です。
以前からアットホームな職場と表現されている求人はブラック職場であると指摘する意見がありました。なぜ企業はアットホームな職場という表現を使ってしまうのか、実際にアットホームな職場の場合、どのように表現すればいいのかまとめました。
アットホームな職場を使いがちな事例
求人広告で「アットホームな社風」と表現する会社の場合、「少人数」「せまいオフィス」「従業員同士の年齢が近い」「休日も一緒に遊ぶなど交流が盛ん」等の条件が揃ったときに定番ネタとして使いがちになります。簡単に言えば社員同士の距離感が近いとも言えるかもしれません。
中小企業の採用担当者の中には『大手企業ではない=アットホームな職場』と勘違いしている人も大勢います。中には中小企業の社長が「うちはアットホームな会社だから」と自分勝手に決めつけているだけで、現場はそうは思っていない場合もあります。
アットホームな職場が敬遠される理由
アットホームという表現が敬遠される理由としてTwitterや2ch内では「残業時間が多そう」「サービス残業の違う表現だから真実は地雷求人」「仲間意識が強そう」「飲み会が多そう」「休日も強制的に社内イベントがありそう」と様々な意見があります。
他にもアットホームな職場に対して「ウザい」「ヤバイ」「気持ち悪い」といったコピペや、「この表現を用いている求人は危険だから応募してはダメだ」という断定もあり、総じて信用できないワードとして扱われています。
では何故アットホームな職場という表現が信用されず、ここまで嫌われているのでしょうか。
それは10代や20代の若者がコミュニケーションを求めていないという理由以外にも、アットホームな職場の根拠を示していないのが大きな原因だと考えられます。
求職者としては「アットホームな職場と書かれているけど、なんでなのか?」と疑問に思い、自分で想像します。それがネガティブになってしまった結果「ブラック企業体質なのではないか」と考えてしまう理由だと思います。
本当にアットホームな職場の表現方法
なぜアットホームな職場だと思われるのか根拠を改めて考えてみましょう。
悪い例:当社は少人数でアットホームな職場です。休日は皆でBBQ(バーベキュー)したりして遊んでいます。
良い例:今回募集する部署の平均年齢28歳でメンバー構成は10名です。リーダーは30歳、若いメンバーは25歳。男女比は7:3です。独身率も多いので、週末は自然発生的に飲み会も多く、アットホームな職場が自慢です。
解説
悪い例では具体的な職場環境が一切書かれていません。逆に良い例では大体どんな職場なのかイメージできますよね。良い例を実際に求人広告で利用するメリットは同じような価値観や年齢層の人が集まります。応用編では求める人物像に合わせた表現方法も可能になります。
「飲み会がある」など達成会・忘年会・新年会などの飲み会関連のイベントは避けるべき表現に感じるかもしれませんが、実際に飲み会が多いなら隠す必要はありません。
むしろ事実を隠したことで飲み会が苦手・嫌いな人が入社してしまうことのほうがデメリットが大きいです。誤解したまま入社してしまうと居心地が悪く疎外感が生まれてしまい、職場に馴染めないまま早期退職にも繋がってしまうでしょう。
年齢構成や男女比など詳しく書くことを嫌がる採用担当者もいますが、ぜひ実践してみてください。求職者のためだけでなく、自社に合わない無駄な応募やミスマッチ入社を無くす事もできるため企業側にも大きなメリットがあります。
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まとめ
タウンワークといった紙媒体は、少額では掲載枠が小さいため表現がしづらいですが、バイトルやマイナビバイトは文字数も豊富なため表現できる幅が広いです。もし利用されていたら具体的な表現に変更してみてはいかがでしょうか。
求人広告の表現は似通ってしまいがちですが、初心に戻って表現方法を工夫することも大切です。これからの採用活動に正確な情報発信は欠かせません。安易なテンプレ表現は注意してほしいとともに、求職者に誤解を与えず正確に訴求できる表現方法はないか考えてみましょう!