人材派遣会社が求人サイトシステム開発を外注依頼する際の注意点

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人材派遣会社が求人広告媒体での集客力が弱まっている為、自社で求人サイトを運用し集客したいと考える企業さんが増えています。しかし、ちゃんと機能している求人サイトは一部のみで、多くは失敗しています。見積もり依頼する段階で躓いている企業が多いですが、注意点をまとめました。

見積もりを依頼する前の注意点

最初の見積もりでは「アデコみたいに作ってほしい」などトップページや個別ページのデザイン(サイトの見た目)は決めている企業が多いですが、スマートフォンの設計は抜けていたり、管理画面(バックエンド側)については驚く程なにも決めていない企業が多いです。

求人サイトをホームページの延長で作れると考えていますが、全く違います。よく求人サイトを建築に例えますが、コーポレートサイトが一部屋だとしたら、自社求人サイトは木造アパートを建てるくらい違います。

データベース管理画面の仕様漏れのケースが多く、結果的に運用を全く考慮していない使いずらい求人サイトができています。根本的な原因として依頼主である派遣会社に(ウェブと求人サイトを理解している)ディレクターがおらず、RFP(提案依頼書)または要求定義書を作らずに依頼して失敗しているケースが目立ちます。

もしも提案依頼書を見せずに見積もりをもらっているなら正確な見積もりではありません。不必要な機能追加をさせられたり、逆に機能不足のまま納品させられたりすることが考えられます。見積もりが安いからと発注しても、あとから「その機能は要望として言われていません」と追加費用が発生する場合もあります。

また「このお客さんは素人だからどんな機能が欲しいのかヒアリングに2ヵ月かかりそうだ。その分の費用を上乗せして…」と予算オーバーになってしまうこともあります。

家を建てる際に設計図もなしに家を建てることはないと思います。サイトデザインはあくまで外観だけです。外観だけの設計図なんてありえませんし、設計図もなしに建築したら「洋室だと思ったのに和室にされた」なんてことになりますよね。そうならないために提案依頼書が絶対に必要です。

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見積もりを依頼する前にまとめるべき項目一覧

一般的なホームページと派遣の求人サイトで大きく違うのは投稿管理と応募者管理の機能が必要な点です。そのため派遣の求人サイトでは運用ルール設定が重要になってきます。最初にどんな運用をしたいのかをまとめてみましょう。

RFPサンプル・フォーマット・テンプレート

プロジェクト名:派遣求人サイトリニューアル
対象サイト:https://media.request-agent.co.jp
サイトリニューアルの目的
リニューアルに至った背景及び課題
プロジェクトのゴール
ターゲット
自社のUSP(独自の強み)
競合企業
サイト公開希望日
予算
提案依頼内容:(サイトマップ・サイトトップデザイン等)
制作範囲:PC/SP
CMS導入について
画像提供の有無
以前のWebサイトでの課題点

自社情報を伝える

案件の職種数
案件の地域特性
案件の更新頻度
月間の応募人数
月間の登録者数
月間の掲載求人数
案件の入れ替わり頻度
利用している求人広告媒体
希望する納品スケジュール

まずは自社のことを伝えましょう。業種・職種・地域別にどんな派遣求人を扱っており、これまでどんな運用をしてきたのか、どんな使い方をしたいのか、を伝える必要があります。

これによって「半年間の開発期間があるからエンジニアは3名で十分だな」「アクセスは多くても50万ぐらいだろうから高いサーバーを用意する必要はない」「西日本の求人はないので地域は首都圏だけで問題ない」「職種は五職種に限定される」などが分かり、見積もりを提出する際の参考になります。

欲しい機能を伝える

■フロント側の要求
検索軸は何を設定したいのか
写真は何枚まで設定したいのか
更新した際に表示順位を変更させたいのか
応募ページの項目はどこまで入力させるのか・・・etc

■管理画面側の要求
管理画面で応募者管理(データベース管理)の必要性と運用方法
応募者管理はどのようにしたいのか
応募者の編集・削除機能は欲しいのか
応募者へのメッセージ機能は欲しいのか
応募者への自動返信メールは欲しいのか
管理者への応募通知メールは欲しいのか
求人案件のダウンロード機能は欲しいのか
求人案件のアップロード機能は欲しいのか
原稿・応募者ステータス機能は欲しいのか
原稿CSVフォーマットはどんな形式で欲しいのか
応募者CSVフォーマットはどんな形式で欲しいのか
求人管理ページに応募数やアクセス数は表示させたいか・・・etc

これでも一部のみです。保守運用はどうするのか。最初に決めるべき項目は山ほどあります。

⇒求人サイト開発・構築・集客・運営に関してよくある質問はコチラ

上手な運用方法

メイン媒体の仕様と合わせたメイン媒体の仕様と合わせたCSV形式にするのも一つです。メイン媒体と互換性を持たせれば手入力する時間を省略でき、ボタンクリック一つで更新することが出来ます。

これをおこなうことで「エン派遣」や「はたらこねっと」に案件を登録した後に、はたらこねっと管理画面から案件ダウンロードし、自社の管理画面に案件をアップロードするだけで完了します。わざわざ自社の管理画面に求人案件を入力する手間が省略できます。

またダウンロードできれば一括管理できるため、時給別や地域別の応募分析をすることも可能です。抜け漏れチェックもできますしね。逆に下手な会社はこの機能を実装せず、せっせとアナログで毎回手入力しなければいけないことになります。

デメリットは、メイン媒体を変更するなら自社サイトも変更しなければいけない点です。媒体によって仕様が異なるため再度の修正が必要になります。またメイン媒体もリニューアルによってフォーマット仕様が変更されることがあります。そうした際にも影響されることは認識しておきましょう。状況に応じて変換ツールを作成して対応するのも有効です。

よくある揉めるケース

派遣会社の担当者「Internet Explorerだと上手く動かないんだけど…バグじゃないですか?」

開発会社の担当者「その動作は想定されておりません。仕様です。」

など様々な理由で揉めるケースが多発します。ケースバイケースですが、依頼主側である人材派遣会社にも責任はあります。求人サイトを開発する際は作業範囲や仕様の定義が曖昧になりやすいので注意しましょう。完璧に決めるのは難しいですが、完璧を目指すようにしましょう。

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まとめ

普通であれば開発会社側から「提案依頼書が欲しい」と言ってくると思いますが、安い金額で請け負っている会社はこの工程をすっ飛ばしている企業もいますので注意してください。あとになって後悔しないようにするために最初が肝心です。

ここまで依頼する前に準備すべき設計図の作り方を簡単に説明してきましたが、初めて経験する人には難しい事ばかりだと思います。簡単な設計図が作れるようになっても現場監督は務まりません。無理に自分たちだけでやろうとせず、システム開発会社をリードする人を採用しましょう。社内にいないなら外部委託でもいいので短期間だけでも助っ人を頼むようにしましょう!

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