心理的安全性不足を解消して良い職場作りと採用に繋げる方法

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心理的安全性という言葉をご存じでしょうか。「ストレスチェックの用語?」「メンタルヘルスの用語でしょ」と採用には関係ないと思った人もいるでしょう。実は採用ブランディングに関係する重要な用語です。ここでは心理的安全性の基本とメリット、心理的安全性を活かした採用ブランディングなどをご紹介します。

心理的安全性とは

心理的安全性とはサイコロジカル・セーフティ(psyhological safety)を和訳した、ビジネス系の心理用語です。心理的安全性は他人の反応や羞恥心を気にせずに自然体の自分をさらけ出せる職場環境や雰囲気のことを言います。

心理的安全性が確立された企業では、本来の自分と大きく異なる「仕事モード」の自分を演じることなく、職場のメンバーやチームメンバーが自然体でリラックスした状態で活動することが可能になります。この心理的安全性という用語は、Googl Inc.(以下グーグル)が2012年から約4年かけて実施した大規模労働プロジェクト「プロジェクト アリストテレス(Project Aristotle)で注目を集めるようになりました。

心理的安全性を確立するメリット

メリット1:生産性の向上

自分らしくいられることから、コミュニケーションが活発化されて建設的な議論ができるようになるので、イノベーションが生まれやすくなります。また、コミュニケーションが活発化されることで、ホウレンソウ(報告、連絡、相談)が徹底されるので、成功や目標達成を阻むリスクを排除できます。さらに、作業効率が向上されて社員のポテンシャルやパフォーマンスが最大化されて、社員の仕事への意欲が高まり積極性が引き出されます。

メリット2:QOL(クオリティ・オブ・ライフ/Quality of Life)の向上

自分らしく自然体で働くことができるのでメンタルヘルスケアの効果が期待できます。作業効率が向上することで、プライベートの時間を持てるようになるので生活の質が向上します。

メリット3:定着率が向上して長期的なキャリア形成ができる

自分らしく自然体で働くことができると、不満や不安が生まれにくくなるので優秀な人材の流出や退職の抑制に繋がります。また、転職をせず社内にとどまることになるので、長期的なキャリア形成を考えるようになります。長期的なキャリア形成を個人で考えると将来のビジョンが明確化されます。これにより、人材育成計画が構築できて社員が学習しながら、キャリアアップできる組織を構築できるようになります。

3. 心理的安全性不足を解消して良い職場(チーム)を作る方法

心理的安全性が不足している状況を解消して、良い職場やチームを作るにはどうすればいいのでしょうか。まずは心理的安全性が不足している状況をご紹介します。

1)心理的安全性が不足していると起こる4つの行動

・無知だと思われる(IGNORANT)
・無能だと思われる(INCOMPETENT)
・邪魔だと思われる(INTRUSIVE)
・ネガティブだと思われる(NEGATIVE)

心理的安全性が不足すると、これらのことが社員に起こりやすくなります。これらの不安を感じながら仕事をしている社員は、ビジネスモードで仕事をしているので落ち着いて見える一方で、積極的に発言ができず主体性を持って仕事がでません。また、疑問や悩みがあっても無知や無能、邪魔していると思われたくないために質問や相談をして来ず、ミス起こりやすくなります。

2)良い職場(チーム)を作る3つのポイント

グーグルはAP通信との共同研究結果として2015年11月に自社情報サイト『re:Work』(https://rework.withgoogle.com/jp/)にチームを成功へ導く方法を公開しました。この記事を参考にして、どのような環境を作れば社員が自分らしく働ける職場やチームが作れるのか5つのポイントをご紹介します。

1.OKR

OKRは目標管理や評価制度で使用される方法です。目標(Objective)に対して目標を達成するために得るべき結果(Key Result)を設定します。「何のために仕事をするのか」を明確にすることで、仕事の意味を理解してもらいモチベーション維持に繋げます。

2.1on1ミーティング

仕事の進捗状況を報告するミーティングを実施しているチームは多いですが、1on1ミーティングは仕事の進捗状況を確認するのではなく、上司と部下が雑談を交えながら今の仕事で困っていることや課題を話し会うことで、部下の成長を上司が助けて自主性を持って仕事に臨めるようにします。また、1対1で実施することにより普段先輩に質問しにくいことや相談しにくいことを、リラックスした状態で打ち明けてもらう狙いもあります。上司と部下の信頼関係が強固になれば、おのずと定着率の向上を図ることができます。

3.ピアボーナス

グーグルには同僚(peer)にボーナスをあげられる、ピアボーナス制度があります。グーグルでは社員1人に15,000円の決裁権が与えられており「仕事でフォローしてもらったので、この人にボーナスをあげたい」と思った時にいつでも付与できるシステムが導入されています。この制度により周囲に自分の働きが評価されていることを実感できるので、モチベーション維持や、社員同士のコミュニケーションの活発化に効果があります。

心理的安全性を採用ブランディングに活かす方法

社員が活き活き働いている職場は求職者にとって魅力的に映ります。また、キャリアアップしたい人にはキャリアアップできる環境が整っていることも、非情に魅力的に映るでしょう。

何より転職が当たり前になっている現代において、離職率が低く定着率の良い企業を選びたい人が多くいます。このあたりを訴求していくブランディングを展開していきましょう。ただし、キャリアアップや離職率の低さは採用担当から発信していけますが、社員が活き活き働いている職場を求職者に伝えるのは難しいです。

採用オウンドメディアで中途入社してきた社員のインタビューを掲載、派遣やアルバイトなど外部から入ってきた人目線で他社と比較したうえでの働きやすいポイント、活き活き働いている社員の魅力などを伝えてもらいます。新卒であれば、会社説明会で直接伝えてもらうと効果的でしょう。

まとめ

誰でも自分らしく自然体で働きたいと思っていますが、社会に出れば誰でも有能でありたいと思いますし、嫌われたくありません。また、企業には評価制度があるので「周囲からどう見られているのか」を気にしやすくなります。

このようなことが積み重なると精神的に萎縮してしまい、最悪うつ病を発症してしまいます。社員が自分の能力を最大限に引き出すのも人事の仕事です。取り組める範囲から取り組んでいきましょう。

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