2016年人材業界の話題やニュース振り返りまとめ

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2016年も残すところ一か月を切りました。2016年は皆さんにとってどのような年になりましたか。人材ビジネス業界にいる立場として、この1年間がどんな話題があったのか、どんなニュースに注目したか振り返ってみたいと思います。

2016年の雇用関連ニュースや話題の振り返り

2016年は「働き方の多様性」「ダイバーシティ」「HRテック」「AI(人工知能)」「リファラー(縁故)採用」といったキーワードが注目されました。

ヤフーが週休3日制の導入に向けて検討していることがニュースになり、リクルートが在宅勤務・リモートワーク制度を導入したことに注目が集まりました。優秀な人材を獲得するために、企業が多様な働き方を許容し始めていることがわかります。

一方で、大手広告代理店の電通の過酷な労働環境が話題になりました。現在のネット社会において悪いニュースはすぐに拡散されてしまい、ブラック企業というレッテルを貼られてしまいます。労働環境の良し悪しが企業のブランディングにも大きく影響を与えてしまいます。

働き方の多様性への関心が集まっている中で、フリーランスのエンジニアやデザイナーを支援するサービスが増えています。ITプロパートナーズやレバレシーズ運営のレバテックなど人材マッチングビジネス系サービスが有名です。様々な人材を有効活用できるかどうかが企業の成長に繋がってくるのは間違いありません。

2016年、多くのメディアで取り上げられているのがHRテックです。HRテックとは、クラウドや人工知能(AI)など最先端のIT関連技術を使った採用関連のサービスや手法を言います。人事業務(採用業務)が多岐にわたるようになった採用担当者にとって、業務効率化は避けては通れないテーマです。ネオキャリア提供の『jinjer (ジンジャー)』といった採用・勤怠・人材管理など様々な管理システムが増えてきました。

今年のユーキャン新語・流行語 大賞のトップ10に「保育園落ちた日本死ね」が選ばれましたが、保育園不足の問題だけでなく、保育士の慢性的な人材不足も影響しています。介護士や看護師といった医療・介護業界も深刻な人手不足に悩まされており、日本全体で取り組むべきテーマになっています。

人材ビジネス領域では大きく成長した企業がたくさんおり、新しいサービスも生まれました。人材ビジネス領域ではどういった企業が成長したのかを簡単にまとめました。

求人広告市場

求人広告市場ではリクルートが新卒・中途・アルバイト・派遣と全ての領域で大きな影響力をもちながら、それに追随している会社も大きく成長しています。特にバイトル運営のディップ、エン転職運営のエン・ジャパンが過去最高益を更新。それぞれテレビコマーシャルなどを積極的に展開し、アルバイト領域や転職領域においてブランド力強化を図りました。

新卒採用領域ではリクナビとマイナビの2大ナビサイトが健在。2強時代は今後も続くと思われます。マイナビは掲載料金を下げて掲載企業数を獲得しており、2017卒サイトの掲載企業数でリクナビを上回るなど積極的にビジネスを展開しています。

人材紹介市場

ここ数年は人材紹介市場も伸長しています。これは人材の流動化が進んだことと、優秀な人材の獲得が難しくなってきたことが要因の一つです。2016年は組織編成を維持する守りの採用とよりも、競争優位性を確保するための攻めの採用をおこなう企業が増えてきた印象です。

職業紹介に関しては大手企業以上に中堅や小規模会社が強みを発揮しています。リクルートキャリア主催のグッドエージェント賞2016に受賞したIT・WEB/ゲーム領域の転職に強い株式会社アールストーン(本社:東京都豊島区/代表取締役社長:迎裕之)や、株式会社Youth Planet(本店:千葉県浦安市/代表取締役:堀田 Daniel 誠人)といった小規模な転職エージェントや、株式会社プロフェッショナルバンク(本社:東京都千代田区/代表取締役:児玉 彰)といったヘッドハンティング会社がそれぞれの強みを生かして活躍されています。

エージェントの本気度が企業を動かし、エージェントの熱意が候補者の信頼を生み、素晴らしい出会いに繋がったケースが増えています。

2016年の人材系の上場会社

転職市場では成功報酬型の転職サイト『Green(グリーン)』運営の株式会社アトラエが2016年6月にマザーズ上場。同社運営サイトはIT/Web系に特化しており、深刻なエンジニア不足に悩んでいる会社のニーズを掴んだサービスを展開しています。今後は完全審査制AIビジネスマッチングアプリ『yenta』といった新規事業がどのように成長するかに注目です。

シニア人材に強い人材サービス会社の株式会社キャリアが2016年6月にマザーズ上場。シニア人材の活用・高齢者ニーズ増大に応える形で成長を遂げました。人手不足が深刻な介護市場への人材サービスも提供しており、期待が集まっています。

また障害者の就労支援事業をおこなっている株式会社 LITALICOが2016年3月にマザーズ上場。同社は社会課題解決を事業としており、発達障害のある子どもが安心して通える幼児教室・学習塾を運営するなど、私が密かに応援している会社です。

弁護士や公認会計士など企業の管理部門職種経験者に特化した人材紹介会社の株式会社MS-Japan(エムエス ジャパン)が2016年12月15日に上場予定であることを補足しておきます。

次の人材系の上場会社は!?

有名な会社で未上場なのはマイナビ、ネオキャリア、ビズリーチの3社です。マイナビとネオキャリアが果たして上場の予定はあるのか不明ですが、売上規模としてはすでに十分な規模にあります。

3社の中で唯一ビズリーチは上場準備に入っているとすでに公表しています。ビズリーチは会員制転職サイト『ビズリーチ』を基幹事業としつつ、レコメンド型転職サイト「キャリアトレック」など幅広いサービスを展開。ここ数年で急成長しています。

マイナビは売上高930億円(2015年9月期)と、上場すると大型上場の部類に入るかもしれません。同社は人材ビジネス領域だけでなく『マイナビ賃貸』『マイナビウエディング』といったライフイベント領域にも進出しています。リクルートと真正面から競合していますが、上場してさらなる飛躍を目指すかもしれません。

ネオキャリアも直近の業績は売上高338億円(2016年9月期)と申し分なし。他にもウォンテッドリー株式会社や株式会社ツナグ・ソリューションズ など成長著しい人材系ベンチャー企業は多数あり、2017年に新規上場を狙えるポジションにいます。

地方発の内定者SNSサービス

人材ビジネス関連サービスは東京が中心ですが、地方発で「ありそうでなかったサービス」が2016年に始まりました。それは『Chaku2 NEXT(ちゃくちゃく ねくすと)』という内定者SNSアプリサービスで、運営会社は福井県の会社です。

内定者SNSの分野においてスマホ対応は既存サービスにもありましたが、スマホアプリは珍しいようです。複数の内定を獲得する就活生が増えていることから、内定辞退に悩む採用担当者に喜ばれるサービスだと思います。地方発の採用系サービスは珍しいので取り上げました。2017年も地方から全国に展開するサービスが増えてきてくれることを期待しています。

まとめ

2016年の人材ビジネスの動向や雇用関連のニュースをまとめました。2017年も引き続き採用難は続くと予想され、企業の採用戦略の重要性はますます高くなってくるでしょう。2017年も役に立つ情報を発信できるよう心掛けてまいりますので、どうぞよろしくお願い致します。

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