ハローワークにブラック企業や求人詐欺が多い3つの理由

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ハローワーク(公共職業安定所)に「ブラック求人」「求人詐欺」と呼ばれる虚偽記載や誇大広告の求人票が多いことが問題になっています。なぜハローワークにはブラック求人やブラック企業が多いのか理由をまとめてみました。

ハローワークとは

ハローワーク(公共職業安定所)とは、国(厚生労働省)が管轄している職業紹介事業を行う行政機関です。無料で職業紹介や就職支援のサービスを行っています。東京都では19か所に設置されています。仕事の斡旋以外にも失業保険給付など助成金支給や公共職業訓練の斡旋もおこなっています。インターネットからも求人情報を検索可能です。

1. 無料で利用できる

ハローワークの求人掲載には審査がなく掲載費用も必要ありません。そのためどんな規模の会社でも気軽に求人を掲載することができます。そのため労働環境が整備されていない零細企業や中小企業が中心になり、とりあえず求人を出しておこうと考えている企業がほとんどです。

言葉は悪いですが、リクナビやマイナビなどの掲載費がかかる民間の就職・転職サイトに掲載することができない財務的に余裕のない中小企業がハローワークに募集をだしていると言えます。

また無料で掲載できることから「カラ求人(空求人)」と呼ばれる募集ニーズが低い(そこまで困っていないけど、応募が来ればラッキーと思っている)求人票も存在しています。一般の求人サイトでは「いますぐ人が欲しい!」企業だけが掲載されていますが、ハローワークは違うということを認識しておきましょう。

2. 罰則がない

ハローワークの求人票に嘘やデタラメのことを書いても基本的には罰則がありません。厚生労働省のサイトでも「ハローワークに掲載されている求人票はあくまでも募集の際に提示する労働条件の目安であり、労働基準法第15条で定める労働条件の明示には該当しません。」としています。

そのため「応募を増やすために、本当は経験者だけが25万円で、未経験は20万円だけど、求人票には25万円とだけ記載しよう。採用する直前で説明すれば法律的には問題ないし、採用直前なら応募者も断れないだろ。」というずる賢い企業がたくさん存在します。これがハローワークに「求人詐欺」「おとり広告」が多いとされている原因です。

3. 情報が少ない

民間の求人・転職サイトと比較して、ハローワークの求人票は募集情報が少なく、誤解が生まれる原因にもなっています。事業内容や会社の特徴も2行程度のスペースしかありません。当然ながら写真もなく、職場環境について知るのは面接か実際に働くまでは不明です。利用者から「面接に行ってみたら思っていたのと違っていた」とする声が非常に多いです。

掲載にあたっての記入する項目が少ない為、企業側にとって良くも悪くも簡単に求人票を提出できます。単純に「試用期間あり」とだけ書いて、正社員募集と見せかけて実際は非正規雇用という悪質なケースもあるそうです。掲載費無料という条件と重なって、ハローワークの求人票を適当に書く企業も多く、仕事内容や労働環境や福利厚生も極めて不透明なのが実情です。

またハローワークを利用している多くの企業が中小企業や従業員が5名以下の零細企業が中心ということもあり、会社ホームページがある企業が少ないです。そのため「聞いたこともない会社だから判断ができない」「実際に面接に行かないと会社の良し悪しがわからない」と求職者を悩ます原因にもなっています。

年間1万件以上の相談や苦情が発生

厚生労働省の統計によれば、ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件との違いに関する相談や苦情は、2014年度は1万件以上あったそうです。ハローワークに報告しない人を考えると相当数の求人票が怪しいと思われます。

ハローワークも2016年3月から労働基準監督署から年2回以上是正指導された企業は新卒向け求人を掲載できないなど規制や処罰を強化し始めました。ハローワークとしてもブラック企業への取締りを強化する施策をだしていますが、新制度はまだ十分に機能しておらず、ブラック求人を撲滅できているかと言われると実態には程遠いと言わざるを得ません。

まとめ

ハローワークを利用する場合は、利用者本人がメリット・デメリットを十分に理解したうえで上手に利用してほしいと思います。もしも応募しようか気になる企業がある場合はHPをチェックしたり、企業名+評判で悪い噂がないか事前にネットで調べてみたりすることをおススメします。

求人票を信用しすぎることもよくありません。面接時に待遇面を確認したり、雇用契約書をしっかり確認したりするようにしましょう。全ての求人が悪いわけではありませんので、利用する人は騙されないように気をつけてください。

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