エンジニア採用で媒体や手法や市場理解より大切な事

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エンジニア関連イベントで大手ベンチャー企業の採用担当者の行動や発言があまり上手ではなかったことが話題になっており、その内容が示唆に富んでいたので感想をまとめました。

話題になった出来事

福岡でおこなわれたIT関連のカンファレンスでスポンサー企業の大手ベンチャー企業の採用担当者が「自分は開発に関わっていない部屋でLGTMを連発」「障害対応を行っているシリアスな場面で、一般的トラブル原因と言われるものを適当に連呼」「発表の資料に出てくるエンジニアに無許可で写真を利用」といったことを発表したそうです。ソース元はすでに削除されており、伝聞での情報ですので具体的な企業名は伏せます。

その記事にも書かれていましたが本来は「エンジニアに憧れるばかりにやってしまったこと」といったテーマで面白おかしく採用担当者なりにエンジニアへの愛を語るはずだったそうですが、参加者のエンジニアからは不評を買ってしまったというのが一連の出来事です。

背景や実際の雰囲気は不明ですが、自分の失敗談を語り参加者をちょっと笑わそうとしたらスベッてしまったのではと想像しています。同じ参加者の言及を拝見すると「怒る」というより「残念だった」といった感想が中心でした。採用担当者に悪気はないものの結果的にブランドイメージを損なってしまったということでは反省点ですね。今回の出来事の中で感じたことをまとめました。

企業文化やエンジニア理解度

採用担当者の行動や発言に軽い印象を受けたものの、それが本当の企業文化・組織文化だったら良し悪しの問題ではありません。「この会社はこういうノリが中心」「エンジニアの理解は低い」というのは事実なので悪い事ではありません。

例えば平均年齢20代でイケイケ系営業会社が、オフィスは毎日電話営業で賑やかな雰囲気であるにも関わらず開発エンジニアやWebプログラマ採用を強化したいばかりに「開発者にとって落ち着いた心地いい環境」「ものづくり志向が強い会社」を謳ってしまうと、入社後にギャップが発生していまいますよね。

ただ今回の事例の反省点としてエンジニア採用に合わせた伝え方ではなかったと思います。エンジニア採用を積極的におこなっていくのであれば「エンジニア理解度」をもっと深めていくべき。(当然ながら参加者の参加目的とかイベントの雰囲気に合わせた発言も必要です。)

今回の話を営業職に変更すると「(人事なのに)営業会議で何で未達成のヤツがいるのか不思議と連呼した」「クレームで大変なのに大したレベルじゃないと連呼した」という内容でしょうか。営業職の人からすると心証が悪いですし、「それが許される職場なんだ。この会社では営業の地位が低い。絶対に営業として転職したくないな」と思われてしまうのは当然だと思います。

採用担当者は営業出身の人が多く、コミュニケーション能力、交渉力、口説き力など元営業職ならではのメリットもありますが、エンジニア出身を配置する必要もあると感じました。本来はエンジニアに理解のある職場だと伝えるべき採用担当者が「一番理解できていなかった」という残念なことにならないように注意しなければいけません。

エンジニア採用と言うとIT/Web業界専門サイト、職種専門転職サイト、プログラミングやコード採用、リファラル採用・ダイレクトリクルーティングなど様々な媒体や手法が注目されていますが、「エンジニア理解度」は業界トップレベルの企業でもまだまだ低いのだと今回の出来事で感じました。

カルチャーマッチと採用担当者

新卒採用・中途採用どちらも、やりたい仕事ができるか、満足な報酬が得られるかと同じくらい、自分の仕事へのポリシーやスタンスが、企業のカルチャーとマッチしているかは重要なポイントです。企業のノリ(企業文化)は変える必要もありませんし、ほぼ変わらないものです。積極的にありのままを伝えていくべきかと思います。

企業文化・雰囲気に合わない人は入社しなくなるのでミスマッチ防止になります。求人企業側からすると良く見せたい気持ちが先行しますが、実態と乖離した内容を信じて入社すると早期離職に繋がりますのでおススメはできません。

カルチャ―マッチした人材を採用するために一番重要なポジションが人事です。なぜなら採用担当者のイメージが(会社本来の雰囲気とは違っていても)そのまま企業のイメージになってしまうからです。今回の事例では、日本有数のIT企業が本当にエンジニア理解度が低いのか?と思う部分はありましたが、多くの人にイメージダウンに繋がってしまいました。

近年では経営者ではなく人事にスポットが当たる機会が増えて、頻繁にメディア露出されている人も多いです。気をつけてほしいのが第三者からすると採用担当者のイメージや発言がそのまま企業のイメージや発言になります。新卒採用では顕著で、会社説明会で話す人事の影響力(イメージ)は大きいです。

企業の中には様々なタイプの人材がいると思いますが、採用担当者の印象がそのまま企業の印象(企業ブランディング)に直結しますので、人選を間違えてしまうと経営に直結するくらい不幸な出来事が起きる可能性があります。

まとめ

今回のイベント炎上の話で媒体や手法以前に人事というポジションの重要性、そしてエンジニアという職種の理解度が凄く重要であることを再認識しました。いつのまにかユニークな手法や話題性の高い取り組みに視線を向けてしまいがちですが、基本に振り返りたいと思います。

新卒採用説明会などでその場を和まそうとしたことがスベッてしまった経験を持っている人は多いかと思いますが、「自分も気をつけないといけないな」と感じる人も多いのではないでしょうか。「冗談を言ったら誰も笑わなかった」くらいなら問題ありませんが、意図せずイメージダウンにならないように気をつけなければいけません。

今回の出来事を好意的に受け止めると採用担当者も、エンジニア文化を理解するために試行錯誤しながら行動していた(その上での失敗エピソードが受け入れてもらえなかった)と言えるので、これからも職種や仕事内容への理解に励んで採用活動を頑張ってほしいと思います。

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