働く前に知っておきたいキャバクラ業界用語45選

夜のお仕事であるキャバクラ・クラブには働いている人たちにしかわからない専門用語がたくさんあります。「アフター」って? 「場内指名」って? 思わずへえ~!な夜のお仕事キーワードをまとめてみました。全部知っていればすぐに働ける!?大辞典特集!

アフター

お店の営業が終わってから、お客さんと店飲み、食事、カラオケなどに行ったりすること。飲み、食事代は当然お客さん持ちで、タクシー代を出してくれる太っ腹な人もいる。いわば「店外デート」だが、ホテルに連れ込もうとされたり、長時間連れ回されたりなど、自分の意思と明らかに反する時は、キッチリ「ノー」でOK。

アリバイ

キャバクラで働いていることを親や彼氏にバレないようにすること。大学生、日中の仕事と掛け持ちなどの場合、親バレ、彼氏バレを防ぐために顔出し(看板、ホームページなどに写真を載せること)NGにするなど、様々なアリバイ対策がマスト。「アリバイ用の電話回線を設けて、店名ではなく企業の名前で出る」お店も多い。

一見(いちげん)さん

その店に初めて来店したお客さんのこと。常連になってくれる可能性を秘めているので、お店はもちろん、指名客をゲットしたいキャバ嬢の有力なターゲットになる。ただ、中には「Webの初回限定割引を利用したいだけ」「客引きにたまたま連れてこられた」お客さんも。延長、指名に消極的な一見さんもいるので要注意。

営業電話・営業メール

「お店に来てもらう」ことを目的として、お客さんに電話やメールをすること。一見さんには「昨日は楽しかった! また来てね♪」といったアフターケアのメール、電話は欠かせない。一方、指名が足りない場合は「最近、来てくれないから寂しいな(;_;) 久しぶりに顔が見た~い」など、ご無沙汰気味の常連客にコールすることも。

エスコート

お客さんを席まで案内する女性。店によっては飲み物のセット、灰皿ローテーションも担当して「ウェイトレス」と呼ぶことも。大箱(広い大規模店)にいることが多い。服装はスーツ、黒ベストのほかチャイナドレス、バニーガールなどの場合も。基本的に接客はしないので、ライトにキャバクラで働きたい、という女性がなり手になる。

かわしぼ

「乾いたおしぼり」の略。お店ではお客さんが席に着いた時、トイレから出てきた時などに渡すおしぼりが大活躍。この時に渡すのは「ぬれしぼ」(濡れたおしぼり)だが、テーブルに飲み物がこぼれたら「かわしぼ」が必要。「あつしぼ」(熱いおしぼり)、「つめしぼ」(冷たいおしぼり)などに細分化して呼ぶお店もある。

キャッシャー

料金を会計する場所、もしくはレジ係のこと。セット料金、指名料金などを伝票に記入し、黒服やキャバ嬢経由でお客さんへ。お客さんが出す現金、クレジットカードなどをレジで処理するのが仕事になる。黒服、あるいは専門の男性が担当することが多いが、銀座などの高級クラブ、大箱では女性を採用しているところも。

黒服(くろふく)

キャバクラで働く男性従業員のこと。男性スタッフ全般を指すことが多いが、「ボーイ」がいるお店では、黒服はボーイを仕切る中間管理職的なポジションになる。来店したお客さんにシステムを説明するフロント、ドリンクを運ぶホール、席にキャバ嬢を割り振るつけ回しなど業務はいろいろ。新人のうちは掃除や買い出し、呼び込みが多いが、ベテランになるとキャッシャー、キャバ嬢の出勤管理、体調管理まで行う。キャバ嬢との恋愛関係は「店内恋愛」「風紀」などと呼ばれ、基本的にNG。

くろもじ

つまようじ。もともとは、クロモジという木で作った高級つまようじのこと。しかし、キャバクラでは安物でも高級品でも「くろもじ」と呼ばれる。それは「つまようじ」が「妻用事」→「妻帯者のお客さんが帰る」というイメージにつながるから。げんかつぎを重んじる水商売だけに、「つまようじ」は避けられることが多かった。

源氏名(げんじめい)

キャバ嬢がお店で使う名前。ちょっと前は「華恋」「美愛」などの漢字が多かったが、最近は「かれん」「みあ」などのひらがなが目立つ。名前だけのお店がほとんど。例外的に、歌舞伎町など「名字+名前」がルールの地域もある。同じ店内でかぶらない限り、自分でつけられる。もちろん、スタッフに名付けを頼んでもOK。

サービス料

お客さんが支払う料金に加算される料金。サービス、おもてなし料という名目になる。キャバクラの料金システムは、看板などに表示されている料金に加えて、タックス(税金)とサービス料がかかる。トータルの料金は税サ込み(タックスとサービス料込み)と呼ぶ。税サを合わせて10~20%程度が多いが、中には30%以上のツワモノ店も。

場内指名

お客さんの指名には2種類あり、お目当てのキャストが入店前から決まっているのが「本指名」で、店内で気に入ったキャストを席に呼ぶのが「場内指名」。本指名へのステップアップが期待できるだけに、場内指名をもらったキャストのサービスは格段にアップ。お客さんの連絡先を確実にゲットするなど、マメな営業がマストになる。

ショータイム

キャストが席について接客するのが一般的なキャバクラ。その他、接客に加えて歌やダンスなどを披露して楽しませる、ショーパブ的なキャバクラもある。時給は比較的高めになるが、ダンスや歌唱などの特殊能力が要求される傾向。ビギナーキャストにとっては少々ハードルが高い。

スカウト

キャストを繁華街の路上などで勧誘すること。または勧誘するスタッフ(スカウトマン)。「キャッチ」と呼ぶことも。スカウトで入店するキャストも多いが、初めて夜の世界にトライする初心者は不安感も先に立っちゃいそう。キャバクラ事情に詳しくなる前だったら、お店のサイトなどで雰囲気、グレードなどを調べて応募するのが無難だ。

スライド時給

時給を固定せず、成績によって変動させるシステム。売り上げによってスライドするお店、ポイントによってスライドするお店と様々。メジャーな「ポイントスライド時給」の場合、本指名1ポイント、同伴3ポイントといった仕組みでポイント化され、月○ポイント以上なら時給2500円、◎ポイント以上なら時給3000円……と時給が決まっていく。

体験入店

面接を受けて入店というのがキャストになる流れだけど、お試しで働く仮入店システムを採用しているところも多い。それが「体験入店」。お店の雰囲気、スタイル、客層が自分に合っているかどうかを確認できるので、絶対に試しておくべき。キャストが未経験の場合、キャバクラの仕事そのものをこなせるかのチェックにもなる。

チェンジ

キャストに不満があった場合、別のキャストに替えてもらうこと。単純に接客の席替えを指すお店もある。キャストにとってはショッキングなことなので、あまり言われたくないキラーフレーズ。お店によっては「合わない子でしたら、別のキャストをご指名ください」と、チェンジを受け付けないところも。

チャーム

おつまみのこと。スナックやクラブなどママ、チーママがいるお店では、ちょっと手の込んだ「つきだし」を出すところもあるが、キャバクラのおつまみはポップコーン、チョコ、ナッツ類など、いわゆる「かわきもの」がチャームとして出てくることが多い。最初はサービスで出されるけど、追加オーダーでは別料金になる。

くろもじ

キャストをどのテーブルにつけるかの指示を出したり、別テーブルに席替えさせたりすること。または、その担当の黒服。つけ回しはお客さんに合ったキャストを割り振ったり、キャストが余らないように調整したりする必要があり、気配りが重要な激務。インカムをつけて小まめに時間をチェックし、慌ただしく動いていることが多い。

つけ回し

お店の営業が始まる前にお客さんと待ち合わせし、そのまま一緒にお店に入る事。同伴の内容は食事やショッピングなどが多く、お客さんにとってはデート気分を味わえるのが最大の魅力。お店にとっては、確実な来店→売り上げにつながるので、基本的には大歓迎。成績にも直結するので、キャストも比較的誘いに乗りやすい。

ナンバー

キャバクラを扱ったドラマやマンガでおなじみのように、夜の世界は「ナンバーワン」を目指した女のバトル。キャストの間では、成績トップ、またはベスト5、ベスト10の成績を挙げている女の子を、尊敬とうらやみをこめて「ナンバー」と呼んでいるのです。「ナンバー」と呼ばれる日を目指して今宵も頑張らなきゃ!

ぬく

キャストが席について接客するのが一般的なキャバクラ。だけど、人気のキャストは指名がかぶっちゃうこともしばしば。売れっ子なら「ちょっと失礼しますね~♪」と、他の席に移ることもあります。このように、接客している席から離れることを「ぬく」と呼ぶのです。もちろん、苦手なお客さんから離脱する場合にも使われますよ。

ネームプレート

通常はハウスボトル(飲み放題)で水割りを作るけど、ボトルキープを入れてもらった場合、そのお酒にかける名札をネームプレートと呼びます。お客さんの名前、店を訪れた日などを分かるように記入して保管しておくのです。指名の席でボトルが入るとキャストの成績にもつながります。積極的に狙っていきましょう。

飲み直し

キャバクラは60分~120分がワンセットの「セット料金」。その規定時間以上飲む場合は「延長」です。しかし、延長をせず、またセット料金で飲むことを「飲み直し」と呼びます。なぜ延長しないのかというと、飲み直しではその都度指名料がかかるから。成績を上げたいキャストがお客に頼み込んで行う裏ワザなのです。

ノーゲス

ノーゲスト。店内にお客さんが一人もいない状態です。悪天候やサラリーマンが忙しい季節だったりしても何かしらの来店はあるもの。このノーゲスはキャストもお店も絶対に避けたいシチュエーション。もしあったとしたら、キャストの営業不足か、法外な料金を請求する、いわゆるぼったくり商法をしているかが疑われます。

バック

売上げや同伴などに対してお店からキャストに支払われるお給料のこと。固定時給、「スライド時給」、歩合制などお店によっていくつかのシステムがあるので、面接の際などにしっかり確認が必要。最近では売上の何割かをバックとしてもらえる歩合制は減少気味。指名1本1000円+スライド時給の組み合わせが多いようです。

ビジター

ボトルキープをしていないお客さん。「一見さん」と同じく、初めて来店したお客さん、指名をしていないお客さんを指すこともあって、お店によって定義はまちまち。入店したら同僚キャストや黒服に確認しておきましょう。ボトルキープはキャストの成績、つまりお給料に直結するので、ビジターを集中的に攻めるのも手!

風紀

キャストと黒服など男性スタッフが恋愛関係になること。建前ではタブーだけど、こっそり付き合っているケースは多く、決して珍しいことではありません。ただ、お店によっては「風紀禁止」とうたっていて、バレると罰金を要求されることも。「大事なキャストに手を付けた」ということで、黒服も厳しい立場に追い込まれます。

ペナルティ

遅刻や欠勤をしたキャストがお店に払う罰金のこと。「無欠」(無断欠勤)「当欠」(当日欠勤)は特に厳しめ。時間にルーズだとどんどん手取りが減っていくので気をつけて。お店によっては売上げや指名本数などにノルマを設定するところもあり、ノルマが達成できない場合も一定の額がペナルティとして差し引かれる場合も。

坊主

その日の指名がゼロなこと。お店によっては「ノーゲス」と同じく、「店内にお客さんが一人もいない状態」を指すことも多いけど、主にキャスト個人の最悪な日として多用されています。指名の数はお給料を左右するので、坊主のキャストは暇を見て営業メールを送ったり、場内指名を猛烈にアピールしたり…勝負モードに突入!

マイナス営業

お客さんの数がキャストよりも多く、マンツーマンの接客ができていない状態のこと。お客さんの不満が増す一方。クレームの対象にもなるので、お店側は絶対に避けたい事態。こんな時に力を発揮するのが、キャストの席替えなどを行う「つけ回し」。キャストもフル回転での接客が求められるシチュエーションになります。

幹(みき)

キャバクラには「太い客」(お金をバンバン使う)「細い客」(指名やボトルなどにあまりお金を使わない)がいるけど、太い客の中でもうれしいのが、この「幹」。友人や同僚、後輩などをフリー客として一緒に連れてきてくれるので、お店的には大歓迎。幹を多く抱えているとお店側にも頼られるので、キャストにとっても何かと便利。

むらさき

醤油のこと。キャバクラで出るおつまみはスナック、かわきものがほとんど。小規模店ならともかく、店内で料理を提供することはほとんどない。ただ、近隣の寿司屋から出前を取ることもあるので、醤油は常備しているもの。キャストと黒服が連携して、お客さんのストレスにならないよう、スムーズに“むらさき”を用意して。

メンバー

常連客のことを指す時もあるけど、おおむね「ボトルをキープしているお客さん」のこと。キープボトルやシャンパン、ワインなど、指名された席でボトルが入った場合、席を担当していたキャストにバックが入ります。あまりギラギラしすぎても引かれちゃうけど、ウザがられない程度に「メンバー入り」をせがむのはあり。

持ち込み

お客さんが店内に飲食物を持ち込むこと。キャバクラでは持ち込み禁止をうたっているお店が圧倒的に多いけど、持ち込み料をチャージすることでOKになるところも。ごく稀に、スイーツなど女のコ受けする持ち込みをされるお客さんもいる。持ち込み料もバックに加算されるので、キャストにとってはダブルでうれしい。

雇われ社長

キャバクラの一番偉い人は社長(店長)だと思いがちですが、オーナー(経営者)は別にいて、その会社から給料をもらっている社長がほとんど。これがいわゆる「雇われ社長」と呼ばれるスタイルです。ホステスがいるクラブでは雇われ社長と同じく雇われママ、自分で店を経営しているオーナーママがいます。キャバクラにもごく稀にキャスト出身の社長がいます。

友人紹介料

自分が働くお店にキャストとして友人を紹介した時にもらえるバック(ギャラ)のこと。人材のキープはどのお店も頭を悩ませているポイント。サイトやフリペなどの求人媒体は費用がかさむため、キャストの友人紹介にも力を入れています。女の子側としても、気の合う仲間が増えるのは大きなメリット。経験者がベターですが、安心して働ける環境だと思ったら誘ってみるのもありです。お店にもよりますが、友人紹介料の目安は1~3万円程度。

幽霊部員

レギュラーと真逆で、在籍はしているけれどもまったく出勤する気配のないキャストのこと。お店の戦力として計算できないので、たまに出勤しても優良なお客さんにつけてもらえなかったり、お客さんが少ない日などは早退を促されたりすることも。さらに「無欠」(無断欠勤)だとペナルティ(は行)が課され、続くとクビの対象にもなりかねません。

呼び込み

お店の前に立って「キャバクラいかがですかーっ!?」と、客引きをしているスタッフのこと。新宿区(歌舞伎町)などでは、悪質な客引きを取り締まる条例もあり、全国的にも規制が厳しくなっています。この「客引き」と「呼び込み」の違いですが、周囲を自由に動きいて特定の人にターゲットを絞って店に連れていくのが「客引き」で、店の前などで不特定多数に声をかけるのが「呼び込み」です。

諭吉

その名の通り、福沢諭吉の肖像画がプリントされている「一万円札」のこと。最近は激安キャバクラなども増えてきてはいますが、1回の来店でセット料金+指名料+タックスなどを込みにするとお客さん1人に1万円以上かかるのが普通です。つまり、お会計は諭吉+アルファが基本。当然、「漱石」(千円札)よりも使われる頻度が高くなるというわけです。

ラッキー

キャストをテーブルに配置したり、席替えしたりする「つけ回し」を担当する黒服のこと。マイナス営業が生じないようにヘルプをつけたり、人気キャストの指名をうまくさばいたりと、お店の印象、お客さんの満足度を左右する重要な役割なので、マネージャークラスが務めることが多いようです。

ランク

キャストの評価には「売り上げ」「指名本数」などがありますが、その営業成績に加えて、ルックスやプロポーションなどで独自に格付けを行うことも。A~Cランクなどに分かれている場合、高いランクほど時給もアップします。ランクを公開して入れ替えを頻繁に行うなど、キャストの競争心をあおるお店もあります。

リピーター

何回もお店に通い、指名してくれるお客さんのこと。キャストにとっては指名バックをいかに稼ぐかがキモ。指名してくれるお客さんの数が少なかったとしても、それがすべてリピーターであれば指名の数は稼げます。つまり、リピーターをたくさん抱えるのがナンバーへの近道なのです。駆け引き、キラートークでリピーターを増やしていきましょう。

メンバー

ほぼ毎日お店に出勤しているキャストのこと。一般的には週4~5ペースがレギュラーです。売り上げが高いナンバークラスもいれば、黒服やマネージャーからの信頼が厚い中堅クラスがいることも。学生やOLをしながらキャストをしている場合は多くても週2~3出勤ペース。「お水を本職にするなら、レギュラーでガッツリ働きたい」というキャストが多いようです。

割り物

お酒を割る飲み物。水やウーロン茶がよく使われます。水以外は追加料金を取る場合もあります。お酒に詳しくないビギナーキャストは戸惑いがちですが、キャバクラでは焼酎、ウイスキーの水割りが基本です。とりあえず、お酒の種類(ウイスキー、ブランデー、焼酎)を覚えて、水割りの作り方をマスターしておけばOK。

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