転職エージェント100社を一覧比較してわかった業界事情

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2017年2月から少しずつ転職エージェント(人材紹介会社)の比較記事を更新していました。ホームページがある転職エージェントを地域別に約100社以上を調査しましたが、その調査過程や一覧結果でわかったことをまとめました。

はじめに

そもそもなぜ転職エージェントを調査しようと思ったのはネットの比較ランキング記事にあるのはアフィリエイト案件だらけだからです。そこに掲載されているのはリクルートエージェント、JAC、パソナキャリア、エン・ジャパン、マイナビエージェントなど一部の大手企業のみです。

就職・転職希望者にとって大手企業が100%正しいとは思わず、良い部分と悪い部分があります。確かに大手企業というだけで最低限のサポート体制の保証・ネームバリューからの案件数が期待できますが、。一方で、ノルマが存在し、効率化のため流れ作業になってしまっている企業もいると思います。

ネットの比較ランキング記事では、業種や職種や地域など専門性の高い転職エージェントの名前はまったく出てきません。本来はそういった会社もピックアップし比較したほうが求職者にとっては役に立つはずです。しかし、中堅以下の転職エージェントを比較するサイトがほとんどなかったのが今回調べるきっかけになりました。

人材紹介会社は小規模な会社も多く、職業紹介事業者は全国に18,457社(※)あります。免許を保有しているだけの会社もありますので、約半分の約10,000社は実際に稼働していると想定したとしても「10,000社あるはずなのに比較記事に出てくるのは、たかが10社程度なのはおかしくないか?」と思ったのが出発点です。

※厚生労働省:平成27年度職業紹介事業報告書-有料職業紹介事業所数

転職エージェントの調査方法

インターネット検索でホームページを中心に調べさせていただきました。さすがに日本中の転職エージェントを全部調べるのはできないためターミナル駅である新宿駅、渋谷駅、池袋駅、大阪駅に限定して調べさせていただきました。

せっかく調べるのでランキング形式にしました。ただし、いわゆる信頼性、優良性、口コミ情報という基準では比較していません。信頼性や人気という基準は曖昧であり、候補者とコーディネーターの相性も関係してくるため100%公正公平な判断はできないと思います。

人気順が無理なら、どういった基準でランキングにすればいいのか?売上順?口コミ評価順?そもそも上場企業が少ないので売上を公表している会社が少ないですし、売上が小さくても優良企業はあります。そのため今回は情報の開示度や情報発信を総合的に判断して順位を決定させていただきました。これであれば客観的な事実から比較できます。

代表者氏名、資本金、会社設立日、会社沿革、代表者プロフィール等の情報があるか、どれぐらい内容が充実しているかを基準に比較させてもらいました。賛否両論あると思いますが、どの程度会社の情報を公開しているかは信頼性に繋がります。求職者からすると自分の人生を預けるわけですから、会社情報は隠す必要はないと思います。会社規模にもよりますが、大手であれば大手なりの情報発信が必要になります。

内容の充実度の判断は主観的な部分が入っているため、おおらかな気持ちで見てもらえると幸いです。独自に定めた情報開示度の各基準からランキング制にしていますが、ポイント数がほぼ同数の会社も多く、10位~15位が同率の地域もありました。ざっくり上位陣と下位陣で見てもらっても問題ありません。

関連記事:新宿駅の人材紹介会社・転職エージェント比較ランキング
※新宿周辺は数が多すぎて、まだ全部まとめきれていませんm(__)m

転職エージェント業界の特徴

人材紹介だけでやっている専門会社はかなり少なかったです。紹介の免許は保有していても、派遣中心の会社もあります。大手であればあるほど多角的に事業を展開しており、人材派遣・職業紹介・求人広告すべてを展開していました(例:株式会社ネオキャリア)。

クライアントの採用ニーズを考えると当然ですが、紹介と派遣両方を持っておいたほうが便利だと考える企業が多いようです。なお派遣がメインだと思われる会社もありましたが、売上規模や事業規模は加味せず順位付けをしています。

関連記事:渋谷駅の人材紹介会社・転職エージェント比較ランキング

転職エージェントの企業件数

転職エージェントは多めに考えても全国で約6000社ぐらいだと考えられます。統計上は全国に職業紹介の事業社数は18,457社あります。ただし休眠中や求人サイト運営会社も取得している場合もあり、実際に動いている転職エージェント数ではありません。

当初は実際にエージェントとして動いているのは10,000社あると考えていた会社ですが、新宿駅(新宿区)周辺でも60社程度しか見つけられませんでした。新宿駅はおそらく日本一密集している地域だと思いますので、新宿を基準に考えて1市区町村60社×23区=1,380社。余裕をもって東京都全域では1500社だと仮定します。

東京都が一番事業社数が多いはずなので、ざっくり計算すると東京都1500社、神奈川県1000社、名古屋1000社、大阪1500社、福岡500社、その他500社と想定。つまり全国で約6000社。

転職エージェント業界の課題

転職エージェント業界は情報公開を積極的におこなっている会社が少なかったです。代表者名すら秘匿の会社もあり、そういった会社は対象外とさせていただきました。ホームページが一昔前のデザインの会社も多く、数年間は更新していない会社もありました。人材派遣会社や人材紹介会社は媒体集客の高騰・自社集客に困っている企業がほとんどだと思いますが、構造的な問題(母集団の欠如)よりも、人材業界全体がネット音痴も原因ではないかと思いました。

もしも自分が求職希望の候補者だったら問い合わせを戸惑うホームページばかりです。HR業界全体の傾向としてオウンドメディアやコンテンツマーケティングが注目されていますが、もっと初歩的なホームページの充実や自社ブランディングから始めたほうがいいと感じました。

関連記事:池袋駅の人材紹介会社・転職エージェント比較ランキング

情報オープンの会社は極少数

多くの会社が資本金もしくは会社設立日を非公開にしていました。そのため大手企業でありながらランキングとしては下位に沈んでいる企業も多くいます。例えば渋谷駅周辺では株式会社GEEKLYや株式会社ビズリーチの会社設立日がHP上では非公開になっていました。

おそらく大した数字ではないと考えて非公開にしている企業がほとんどだと思いますが、大した数字ではないからこそ公表してほしいのがユーザー心理です。どんなに浅い歴史の会社や資本金の少ない会社でも非公開よりかは安心できます。やはり非公開だと信頼できるポイントは減ってしまいます。

リクルート出身が圧倒的多数

代表者の経歴を調べると、リクルートエージェント(旧リクルートエイブリック)出身者が圧倒的に多かったです。もう少し違う人材紹介会社出身の方がいてもよさそうですが、リクルートOB以外はほとんどいませんでした。リクルートOB以外のケースとして、金融業界出身者が金融専門の人材紹介会社を立ち上げる等、人材紹介会社(HR業界)以外からの出身者が独立しているケースが目立ちました。

関連記事:大阪駅の人材紹介会社・転職エージェント比較ランキング

悪徳転職エージェントの問題

一部には悪徳人材紹介会社と呼ばれる会社も存在します。本人の適性や意向を無視して、紹介先であるブラック企業の実態を知りながらも、候補者に強引に求人案件を勧めたり、候補者管理が杜撰であったり、ノルマ達成のことばかり考えているコーディネーターもいます。

ただリクルートエージェントですら悪い評判はあります。会社全体としては業界TOPレベルのサービスを提供している会社ですが、一部のコーディネーターや相性の問題が原因で悪い評判に繋がってしまっていると考えられます。また転職という人生の岐路を仕事にしているわけですから、求職者側としては小さい事にも敏感になります。

ちょっとした対応の不備がクレームに繋がっている可能性も否定できません。悪い会社があるのはどの業界も変わらないと思いますが、「人生を台無しにされた」という心理から他の業界と比べ、ちょっとしたことでも「悪徳」というキーワードが生まれやすい業界だと思いました。

まとめ

大手以外にも注目してほしいと思ったことから転職エージェント業界の比較記事をまとめました。時間はかかりましたが勉強になりました。我こそは優良企業という企業や、情報不足、間違っている箇所があれば問い合わせフォームからご連絡いただければ幸いです。

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