IT/Web系転職求人サイトGreen(グリーン)とPoole(プール)の明暗

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人材不足や採用難の時代背景をうけてバイトル運営のディップ株式会社やBizReach(ビズリーチ)運営の株式会社ビズリーチなど人材企業の成長が著しいです。そのような成長著しい人材業界の中でもやはり成功している企業と失敗している企業がいます。

今回は同じようなコンセプトの転職求人サイトを運営しながら明暗が分かれた成長著しい成功報酬型転職サイトGreen(グリーン)と、(多分)上手くいっていないと思われるPoole(プール)にスポットを当ててみました。なにが明暗を分けたのか評価分析してみました。

Green(グリーン)

IT/Web業界の求人・採用情報に強い転職サイトGreen(グリーン)
https://www.green-japan.com/
運営会社:株式会社アトラエ
掲載件数:7486件(1714企業)※

株式会社アトラエ(代表取締役:新居佳英)は2003年に創業。成功報酬型求人メディア『Green』のサイト運営会社です。また完全審査制AIビジネスマッチングアプリ『yenta』。「ソーシャルリクルーティングサービス JobShare(ジョブシェア)」を拡張・リニューアルした「タレントマイニングサービス TalentBase(タレントベース)」などのサービスを展開しています。Green(グリーン)売上高は約8億円(2015年度)

Poole(プール)

Poole(プール) – IT/Webパーソンのための転職サイト
https://poole-job.jp/
運営会社:株式会社LIG
掲載件数:371件(企業数不明)※

株式会社LIG(代表取締役:吉原豪)は2007年に創業。創業者は岩上貴洋氏。ウェブサイト制作事業や月間数百万PVを誇る「LIGブログ」の自社メディア運用事業を中心に様々な事業を展開しているWEB制作会社です。未上場のため売上高は不明。

※掲載件数は2016年7月15日時点

理由1.経験者と素人集団

これまで求人サイト運営に新規参入してきて失敗している企業の特徴が、人材系ではない分野からの異業種参入が多いです。特にサイト運営というWEBとの親和性からWEB制作会社からの参入が多いですが、WEBと求人サイト運営は全く別物。大体がデザインが整ったサイトが出来たものの、利便性に乏しく、サイトが成長せず、いつのまにかサイト閉鎖か事業売却というケースを何度か見てきました。

求人サイト運営の本質を理解されていないまま「業界の成長性」「市場規模」「利益率が良い」「参入障壁の低さ」「ストックビジネスになる」等の理由で、特にノウハウもない中で始めている企業が多いです。プール運営の株式会社LIGも経営者が人材系出身者ではなく、過去のLIGブログや求人募集から察するに、おそらく責任者を含めた事業メンバーも求人広告系出身の人間ではないと思われます。

一方グリーン運営のアトラエは代表取締役の新居佳英氏が総合人材サービス会社のインテリジェンス出身という経歴で、その後に株式会社I&Gパートナーズ(現・アトラエ)を設立。これまで一貫して求人サービスを主軸に置いてきているため、求人サービスの良い部分も悪い部分も理解されていると思います。経営者が求人広告業界に関して無知で、簡単に考えていると必ず失敗します。

理由2.先行者利益と後発参入

Green(グリーン)が2006年にサービス開始。先行者利益を得ている中で、それに対してPoole(プール) が大分遅れて2015年1月にサービス開始。プールが始めたときにはWEB業界専門求人サイトとしてはグリーン以外にもエンジニア採用に強い@type(アットタイプ)、採用広報支援ツールとして有名なWantedly(ウォンテッドリー)など業界専門型転職サイトの求人市場は競争の激しいレッドオーシャンの状態でした。

プールは一応のコンセプトはあるものの、目新しい特徴や機能がないまま始めており、厳しい戦いを強いられていることが分かります。逆にグリーンはいまでこそ一般的な機能になりつつある「気になる」機能を業界に先駆けて機能実装。企業側とユーザー側双方から高い評価を得ています。

理由3.経営者の忍耐力と本業問題

新サービスを忍耐強く続けられるかどうかも成功要因の鍵です。最低でも3年間は投資として耐える期間が必要だと思います。非常に判断が難しい部分のため経営者の資質や本気度が要求されます。Green(グリーン)も最初の数年間は低空飛行の期間がありましたが、辛抱強く続け、2016年に上場という花を咲かせました。ただ耐えればいいという簡単な話ではなく、本業がある会社はどうしても本業に注力してしまうことで、新規事業に本気で取り組まず、結果的に中途半端になる会社が多いです。

それでいくとPoole(プール) はオープンから2年未満。まだ投資期間中になり、成功失敗の判断はまだ早いと言えますが、ベンチャー企業の場合は企業としての体力(資本)の問題があり、事業撤退の判断をどこかのタイミングでしなければいけないケースがあります。その意味でいくとグリーンはよくこれまで撤退もせず、辛抱強くサービスを続けてこれたと思います。経営者が赤字でも「続ける」という強い意志と勇気がないとできません。ある程度の資本がある会社は一から始めるのではなく、買収という方法が手っ取り早いですね。

まとめ

Green(グリーン)運営の株式会社アトラエは先日2016年6月15日に上場されました。近年のIT企業は会社設立から上場までの期間が非常に短いのが特徴です(例:株式会社クラウドワークスは約3年で上場)。しかしアトラエは上場までの道のりは約13年間とIT業界と比較すると長い年月をかけて上場に辿り着いた会社です。我慢の連続で少しずつ事業を成長させてきたと思います。これから更に競争激化すると予想されている人材業界ですがPoole(プール) 運営のLIGもコツコツと頑張ってほしいと思います。

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