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2017-01-23

リクルートキャリア運営の採用オウンドメディアcarrariaが早くも頓挫


採用特化型のオウンドメディア「carraria(カラリア)」が2016年3月30日のオープンから半年も経たずに早くも幕を閉じてしまいました。誰にも知られず、大したバズも起きず終わってしまったオウンドメディア。これからメディアを始めようと考えている人材紹介会社(転職エージェント)や人材派遣会社はこの教訓を何をどのようにして学ぶべきなのかポイントをまとめました。

カラリアとは

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カラリア (http://www.carraria.jp/)とは株式会社リクルートキャリアが運営している採用に特化しているオウンドメディアです。人生の原点と変化の軌跡を辿るキャリアマガジンがコンセプトになっています。

carrariaのメインコンテンツは、従業員やOBOGへのインタビュー記事や対談記事を中心とした「人のストーリー」にフォーカスしたものになります。ストーリーが中心なので、リクルートキャリアの事業内容とか仕事内容とか、そういった情報は枝葉の話です。

このメディアに携わっているリクルートキャリア西村創一朗さんのブログから引用させていただきました。このメディアの目的は以下の二つだそうです。

1.転職活動をしていない方々(転職潜在層)へのリーチ
2.自社に興味のない方々(非ファン層)のファン化

私は初めてサイトを見たとき、非常にレベルの高い記事だと感心しました。しっかりとしたインタビュー記事に、キレイな写真を使っています。ユーザー目線として読みやすい記事で、流石リクルートだと思いました。

しかし、2016年8月4日の更新を最後に半年以上更新されず、サイトとして死んでいます。はてなmediaを利用して始めていますので、最低でも初期費用に数百万円はかかっています。非常に勿体なく残念な終わり方をしています。どうしてこうなってしまったのか考えてみました。

企業がオウンドメディアを始める二つの目的

企業がオウンドメディアを始める目的には主に二つあります。それはドメイン強化と問い合わせ増加です。求人サイト運営会社が始める場合、問い合わせに繋がらなくても最低限ドメインが強化できればいいという思惑があります。そのため、とにかくアクセスが集まりやすいSEOを意識した記事を更新する傾向があります。

しかし、人材派遣会社や人材紹介会社が始める場合、ドメイン強化は二の次で、問い合わせ増加が一番の目的です。そのため質の高い記事を書かなくてはいけませんが、質の高い記事は簡単ではありません。

ランサーズやクラウドワークスで募集して書いてもらった記事では、サイトをスケールさせるのが非常に難しく、つまらない記事が多くなってしまうため、オウンドメディアを始めた多くの企業が悩んでいます。

仮にアクセスアップできても問い合わせに繋がらなければ価値がないと判断され「これ何で続けているの?」と言われてしまいます。メディアを始める前に知っておくべきポイントを3つにまとめました。

その1.メディアは時間がかかる

オウンドメディアの成長(問い合わせを増やす)には時間がかかります。個人的には早くて半年、通常は1年間くらい必要だと思います。コンセプトや更新頻度にもよりますが長いと2年間くらいかかります。

カラリアのような潜在層向けのメディアが効果を出すには2年は必要だと思います。カラリアが半年も経たずに更新が終わってしまうのは何か理由があるのかもしれませんが、終えると判断するには早すぎると思いました。メディアの立ち上げ当初は辛抱する期間が間違いなくあります。中途半端な覚悟では続けることはできません。

西村さんのブログでは本サイトリリース直後に「2016年はオウンドメディア淘汰元年になる」「メディアは運用がすべて」「メディアは生き物」と書かれていますが、今となっては淘汰されたのはカラリアであり、メディアが生き物ならもうカラリアは死んでいるよ…と伝えたいです。西村さんは自身の記事がブーメランのように跳ね返ってきていますが大丈夫でしょうか。

カラリアのようにリリース直後だけ注目され、その後名前を聞かないサイトが増えてきているので、これから始めようとしている企業は一番最初にどういう運用をするのか、目標や運用体制は現実的なのか、最低でもどの程度続けるのかを決めてからメディアをスタートさせるようにしましょう。

その2.記事の質の担保は難しい

とても良く出来ている記事ですが、一方で定期的な更新など運用面の負担も大きいと言えます。人件費もかかり、時間もかかるメディア。しかも売上に直結しない。経営者としては嬉しくないサービスです。良い意味で、こんなことにチャレンジできるのは国内ではリクルートだけでしょう。

しかし、リクルートキャリアですら運営できていないことからも、インタビュー記事や対談記事形式のサイトを継続させるには非常に困難であると改めて認識しました。記事の質の担保も簡単ではありません。

もしかするとこの点がネックになって更新がストップしてしまったのかとも思いました。直接的な理由ではないかもしれませんが、カラリアのように最初から夢や理想を追いかけすぎると自らの首を絞めることになります。少し肩の力を抜いた感覚で、テーマは少し広めにするくらいが理想です。

その3.兼任スタッフだと更新が滞りがち

デジタルマーケティング戦略の知見や経験があり、各種ディレクションを担当する専任スタッフがいないとメディア運営は難しいです。未経験だと方向性が曖昧になり迷走してしまいますし、兼任スタッフが片手間に更新ではいつまでたってもメディアとして成長することはありません。

ブログやTwitterなどSNSでも同じことが言えます。勢いで始めたけど計画性がないため開始半年で更新が止まってしまっている社長ブログや採用ブログを見たことがある人は多いと思います。責任者がいても更新が止まるケースがあるのに、兼任では更新が止まるのは必然とも言えます。

たまにあるのがメディアの成長が評価対象にならないことです。「評価されない仕事は適当にやって、評価される仕事を頑張ろう」と考えるのは当然の流れです。スタッフのモチベーションも上がらないため更新がストップしてしまいがちです。様々な理由から本気でメディアを立ち上げたいなら専任スタッフを配置することをおススメします。まず企業が本気の姿勢を見せることが重要です。

一番最悪なケースは責任者が経営者なのに、メディア運営に全くタッチしないことです。メディア運営に詳しくないのであれば責任者は別の人間に任すべきです。また責任者(編集長)が不在のメディアもありますが、必ず責任者(編集長)は決めるようにしましょう。

カラリアのようにサイトの目的や理念は素晴らしいけれど、やっていることは全然お粗末なサイトにならないように注意してください。

まとめ

一番よくないのがメディアを放置することです。更新をサボったまま放置しているとユーザーからは良い印象を持たれません。ブランディングにもマイナスです。中途半端に流入があると残してしまいがちですが、撤退判断をしているのであればサイトをクローズすべきだと思います。リクルートキャリアは一番やってはいけないメディア運営をしていますので、反面教師として学ぶべき事案として心に残したいと思います。


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